嵐の魔法とは｜呪文発動時に電撃や雷鳴を解き放つD&D5版ソーサラーの魔力の起源

2022.03.25

TRPGダンジョンズ＆ドラゴンズの世界には多くの魔法があり、その魔法の中で嵐を操る魔力の起源を持つソーサラーが存在しす。この魔力の起源ではどのように魔力を行使できるのか、わかりやすいようソーサラーの魔力の起源である嵐の魔法について解説します。

嵐の魔法とは

嵐の魔法（Storm Sorcery）とは風の元素から来ている魔力を扱うソーサラーのサブクラスです。この魔力の起源のソーサラーは大豪雨のために死にかけた際に力を授かったり、風が激しい日に生まれたりと命の輝く瞬間に何かしらの風の影響を受けています。またジンのような風の属性を持つ生物の影響かもしれません。嵐の魔法を持つことによってソーサラーは周囲の風や天候を操り、海の脅威を退けるので船乗りの中でとても重宝されています。

嵐の魔法の特徴

嵐の魔法の特徴はソーサラーに風の力を与えます。この力は電撃や雷鳴として現れ、近づく敵を押し退けたりすることができます。電撃や雷鳴ダメージを与える呪文を発動することで体から魔力が噴き出して周囲にダメージを与えることもできるので、敵がある程度近くにいる方が特徴を活かすことができます。高レベルになると魔法的に空を飛ぶことができます。

嵐の魔法の特徴	レベル	効果
風に語る者	1	始原語の読み書きと会話ができる。地界語、風界語、火界語、水界語での意思疎通ができる。
疾風を呼ぶ魔法	1	1レベル以上の呪文を発動させる前後のボーナスアクションで、機会攻撃を誘発しない10フィートの飛行移動ができる。
嵐の中心	6	「電撃」と「雷鳴」に抵抗を得る。「電撃」または「雷鳴」ダメージを与える1レベル以上の呪文を発動する時、10フィート以内の見ることができる任意の者にソーサラーレベルの半分の「電撃」か「雷鳴」のダメージを与える。
嵐を導く者	6	アクションで20フィート以内に雨が降らないようにできる。風が吹いている場合はボーナスアクションで100フィート以内の風の方向を変えることができる。
嵐の怒り	14	近接攻撃でヒットを受けた時にリアクションを使って攻撃者に電撃ダメージを与えることができる。攻撃者は筋力セーヴに失敗すると20フィート押しやられる。
風の魂	18	「電撃」と「雷鳴」に完全耐性を得る。飛行移動ができるようになり、速度を落とすことで30フィート以内の3+魅力修正値の合計に等しい人数に飛行移動を行わせることができる。

ここがスゴイ！嵐の魔法

嵐の魔法はソーサラーは近くに敵がいる時に使える「電撃」と「雷鳴」に関係する特徴を修得します。そのため、呪文を活用した中距離戦闘が一番特徴を活用できます。嵐の魔法の特徴には魔力点を使用するものがないため、魔力点は呪文修正に全てつぎ込むことができます。

「風に語る者」で始原語が使える

レベル1の嵐の魔法は「風に語る者」の特徴を持ちます。この特徴により始原語の読み書きや会話が可能になるほか、派生語である地界語、風界語、火界語、水界語によるコミュニケーションが可能になります。始原語ではクラーケンのような古来より生息するモンスターが使う言語で、地界語、風界語、火界語、水界語は内包次元界にあるそれぞれの次元界の影響を受けた存在（エレメンタルなど）が使います。

この特徴によりエレメンタルなどと意思疎通もできるため、コミュニケーション次第では不必要な戦闘は回避できるかもしれません。

「疾風を呼ぶ魔法」で少し飛べる

レベル1の嵐の魔法は「疾風を呼ぶ魔法」の特徴より呪文発動時に風の元素の渦巻きで体を包むことができます。アクションとして1レベル以上の呪文を発動させる前後のボーナスアクションで機会攻撃を誘発しない最大10フィートの飛行移動が可能になります。

近接戦闘に向いていない嵐の魔法のソーサラーはこの特徴により、すぐ近くに敵がいる場合でも1レベル以上の呪文を使うことで安全に距離を取ることができます。といっても飛行移動は10フィートしか移動できないので、その後に歩行移動も合わせる必要があります。飛行移動はだいたい2階までの高さの移動が可能です。

「嵐の中心」で魔力が噴き出す

レベル6になると「嵐の中」の特徴により、「電撃」と「雷鳴」ダメージに抵抗を得ます。また「電撃」または「雷鳴」ダメージを与える1レベル以上の呪文を発動はじめると体の中から嵐のように魔力が噴き出し、10フィート以内にいて見ることができる任意の相手にソーサラーレベルの半分のダメージを与えることができます。このダメージ種別は発動するたびに選ぶことができます。「ウィッチ・ボルト」、「クロマティック・オーブ」、「サンダーウェイヴ」、「シャター」、「ライトニング・ボルト」などの呪文が該当します。なお、マルチクラスで修得した呪文でダメージを与えた場合も効果は出ます。

魔力の範囲が10フィートと近距離しか効果はありませんが、自分の周囲に雷鳴を放つ「サンダーウェイヴ」を使用した場合はこの効果の範囲内にいる対象はでさらにダメージを受けるでしょう。また「疾風を呼ぶ魔法」の効果も併せて使うことが可能です。「ショッキング・グラスプ」は初級呪文であるため、この特徴でダメージを魔力は噴き出しません。

「嵐を導く者」で天候をコントロールできる

レベル6になると「嵐の中」の特徴により、周囲の天候を操る力を得ます。雨が降っているのであればアクションとして、自分を中心に半径20フィートの球形の中には雨が降らないようにすることができます。なお、この球形はボーナスアクションで片付けることができます。風が吹いているのであればボーナスアクションとして、半径100フィートの球形の範囲内で風の向きを自由に選ぶことができます。この時風は次のターン終了まで指定した方向へ吹き続けます。なお、風の速度は変わりません。

この特徴により船乗りとして重宝されます。

「嵐の怒り」で電撃による反撃をする

レベル14になると嵐の魔法のソーサラーは「嵐の怒り」の特徴を得ます。この特徴により近接攻撃でヒットを受けた時にリアクションを使って攻撃者にソーサラーレベルに等しい「電撃」ダメージを与えることができます。さらに攻撃者は呪文セーヴ難易度に対して筋力セーヴを行い、失敗すると20フィート直線上に押しやられます。

中距離を維持したい時にリアクションを使って押し退けることができます。場所によっては階下に落とすこともできます。

「風の魂」で飛行能力を得て、分け与えることができる

レベル18になると嵐の魔法のソーサラーは「風の魂」の特徴を得ます。この特徴により「電撃」と「雷鳴」に完全耐性を得ます。また、魔法の飛行移動速度60フィートを獲得します。この移動速度を1回のアクションを用いて1時間のあいだ30フィートに落とすことによって、自身から30フィート以内にいる3+魅力修正値の合計に等しい人数に魔法の飛行移動速度30フィートを与えることができます。一度分け与えるために移動速度を減少したのであれば、小休憩または大休憩が終了するまで、再び移動速度を分け与えることはできません。

この特徴は60フィートの速度で飛行できるほか、アクションを使えば他の人にも飛行移動能力を付与することができるので、建物の空中からの侵入や、高さのある戦いを行うことができます。この飛行能力は魔法的なものであるため浮き続けることができます。

嵐の魔法による中距離戦闘のやり方

嵐の魔法はその特徴から敵が近くにいて使えるものがあります。そのため安全に敵と距離を取り後方で戦う以外に少し前に出て戦う方法があります。ただし、ソーサラーは鎧の習熟がなくhpも低いので呪文による底上げが必要です。嵐の魔法は特徴に魔力点を使うことがないので、全てを呪文修正に使うことができます。

「メイジ・アーマー」・・・鎧の習熟がないソーサラーにはかなり重宝できる呪文です。ACが13+敏捷力修正値であるため、中装鎧を装備しているのと同じになります。また、効果時間も8時間あります。呪文時間延長の修正をすれば最大で24時間まで伸ばすことができます。
「ブレード・ウォード」・・・殴打・斬撃・刺突に対して抵抗を得ます。効果は次のターン終了まで持続します。初級呪文なので毎ターン使うことができます。呪文高速化を使えばボーナスアクションで使うことができます。
「トゥルー・ストライク」・・・精神集中を維持できる限り最大１分間、攻撃ロールに有利を得ることができます。呪文の攻撃ロールにも有利を得ることができます。
「シールド」・・・リアクションでAC+5を取ることができます。またマジックミサイルの標的になったときも使うことができます。
「フォールス・ライフ」・・・一時的hpを1d4+4得ることができます。hp最大値が低いソーサラーには十分役に立ちます。
「ショッキング・グラスプ」・・・「電撃」ダメージを与える初級呪文で近接呪文攻撃を行います。相手が金属鎧を着ているのであれば有利を得ます。また攻撃がヒットすると相手のリアクションを封じることができます。

基本的には「メイジ・アーマー」でACを上げ、「ブレード・ウォード」を高速化して定期的にダメージ抵抗を維持します。攻撃では「トゥルー・ストライク」で精神集中を維持しつつ、呪文でダメージを与えていきます。ダメージを与える呪文は電撃や雷鳴を中心に使います。なお、習熟がある武器を使いたいのであれば「ブーミング・ブレード」などでも良いでしょう。余りそうな呪文スロットは魔力点に変換して使うと良いでしょう。