キャヴァリアーとは|騎乗戦闘の達人で仲間を守るD&D5版の戦士の類型

D&Dのファイターのサブクラスにキャヴァリアーがあり、この戦士は特に騎乗戦闘に秀でています。戦場を騎馬で駆け回り、仲間を守り抜く騎士ですが、実際にはどのようなロールプレイが合うのか、初心者でも分かりやすいようにキャヴァリアーについて解説します。

キャヴァリアーとは

戦士
キャヴァリアーはいわゆる騎士であり、騎乗戦闘を得意としています。この戦士の類型のファイターは騎乗していなくても仲間を守り抜く戦闘力を持っています。多くは貴族社会で育ち、騎士としての所作を理解しています。また人を守る技術にも優れており、近衛として王侯貴族に仕えているもの多くいます。イメージとしては現実世界の騎士と同じです。敵を惹きつけてパーティーを守るというニーズではパラディンと似ていますが、パラディンのように神性伝導や呪文は仕えず、また誓いによる制約もありません。

キャヴァリアーの特徴

キャバリアーは他の類型であるバトル・マスターやエルドリッチ・ナイトのように特別な戦闘技術を持ちませんが、純粋なパーティーメンバーを守るファイターとしての能力が強くなっています。キャヴァリアーに求められる行動はシンプルであり、安定した防御を行うことでパーティーメンバーが安心して攻撃できるようになります。敵を惹きつけ固定することが主な役割になるので、戦闘時の立ち位置が重要になります。

キャヴァリアーの特徴レベル効果
習熟追加3「看破」「芸能」「説得」「動物使い」「歴史」もしくは1種類の言語の中から1つの技能の習熟を得る。
騎士の天分3騎乗からの落下を防ぐためのセーヴィングスローに有利を得る。
騎士のマーク3攻撃がヒットするたびに敵をマークし、マークした敵が自分以外を攻撃する時に不利を与える。また自分以外にダメージを与えた場合はボーナスアクションを使い、その敵を攻撃することができる。
騎士の防御術7自分や騎乗している馬、5フィート以内の仲間に対する攻撃を叩き落とす。近接武器や盾装備してるのであれば敵の攻撃がヒット時にリアクションを起こして1d8をロールし、その目を攻撃目標のACに加えることができる。
戦列死守10敵が自分の間合い内で5フィート以上移動した場合に機会攻撃を行うことができる。この機械攻撃が命中した時的の移動率が0になる。
猛突撃15チャージが可能になり、10フィート移動しての攻撃がヒットしたら伏せ状態にできる。
油断なき守り手18危機に対する感覚が研ぎ澄まされ、自分以外のクリーチャーのターンごとに1回のリアクションで機会攻撃ができる。

「騎士の防御術」や「戦列死守」はリアクションを消費して取る行動であるため、戦闘スタイルでリアクションを消費する護衛や迎撃は使用タイミングが被ることがあります。ただ、「騎士の防御術」には使用回数に制限があることから、護衛や迎撃を戦闘スタイルに選んでも十分に使う機会はあります。

ここがスゴイ!キャヴァリアー

キャヴァリアーは派手な魔法や見栄えがするような戦闘技術はなく、強敵と対峙できる膂力を持ち、卓越した戦闘能力で仲間を守ります。一見地味に見えますが、一度戦闘が始まると仲間のピンチのたびに顔を出すこともあります。防御の技術が高いことから戦闘スタイルも護衛や迎撃(※ターシャの万物釜の戦闘スタイル)と相性が良いです。

「習熟追加」で騎士のたしなみを得る

習熟追加では「看破」「芸能」「説得」「動物使い」「歴史」もしくは1種類の言語の中から1つの技能の習熟を得ることができます。「看破」は危機を察知する能力を、「芸能」「説得」「歴史」「言語」は騎士としての振る舞いを、「動物使い」は巧みな騎乗技術を得ることができます。

「騎士の天分」で成功を導く

騎士の天分では騎乗技術が優れていることから乗騎(乗っている生物)からの落下を防ぐセーヴィングスローに有利を得ます。また、落下した場合でも高さが10フィート以内であれば足から着地することができるため伏せ状態にはなりません。また本来乗り降りにかかる移動速度に半分を必要とするところを5フィート分の消費で済みます。

ウォーホース(軍馬)を手に入れよう

キャバリアーが騎馬戦闘との達人だということは、騎乗してこそ最大のパフォーマンスを発揮することができます。入手できる騎乗可の生物であればウォーホースが一番良いでしょう。ウォーホースに騎乗しても独立行動させればキャヴァリアーの動きとは別に蹄の攻撃も行えますし、蹂躙突撃も可能です。キャヴァリアーであれば「騎士の天分」で落馬の危機も回避しやすいので、是非ともウォーホースを入手しましょう。なお、軍馬を入手したのであれば特技の「騎乗戦闘者」も獲得しておきましょう。

「騎士のマーク」で敵を慄かせる

キャヴァリアーは攻撃を命中させた相手に「騎士のマーク」を付けることができます。マークされた敵はキャヴァリアーの5フィート以内にいる間はキャバリアー以外を攻撃する時に不利が付きます。またキャヴァリアー以外にダメージを与えた場合、キャバリアーは特殊なボーナスアクションを用いて近接武器攻撃をその敵に行うことができます。この攻撃には有利がつき、ファイターレベルの1/2の追加ダメージを与えます。この近接武器攻撃には回数の制限があり、筋力修正値と同じ回数しか行うことができません。この回数は大休憩でのみ回復します。

騎士のマークの付け方近接攻武器攻撃がヒットした時に付与。何度でも可能。
騎士のマークの効果範囲キャヴァリアーから5フィート以内
騎士のマークの効果キャバリアー以外への攻撃ロールに不利がつく。
騎士のマークの特典キャバリアー以外がダメージを受けた時に特殊なボーナスアタックで近接攻撃が1回可能。この攻撃には有利が付き、ダメージにはファイターレベルの1/2が追加される。攻撃の回数制限は筋力修正値と同値で大休憩で回復する。

「騎士の防御術」で敵の攻撃から周囲を守る

レベル7になるとキャバリアーは自分や自分の近くへの攻撃を叩き落とすことができます。自分や5フィート以内の自分が目視できる仲間などへの攻撃が命中した時にリアクションを用いて1d8をロールし、そのダイスの目を攻撃の目標のACに追加することができます。それでも攻撃がヒットした時にはその攻撃に対する抵抗を持たせることができます。この特徴を使うには近接武器か盾を装備している必要があります。また使用回数にも制限があり、耐久力修正値と同じ回数しか行うことができず、大休憩を取ることでこの回数は回復します。

騎士の防御術の対象自分・乗騎・5フィート以内の仲間
騎士の防御術の効果リアクションを行い、1d8の目だけACに追加でき、その攻撃へのダメージに抵抗を持たせる。使用回数制限は耐久力修正値と同値で大休憩で回復する。
使用条件近接武器または盾装備時のみ

「戦列死守」

レベル10になると目の前の敵の移動を許さず釘付けにする達人になります。キャヴァリアーの間合い(5フィート以内)にいる敵が5フィート以上の移動を行なった場合、たとえ間合いから出ていなくてもこの敵に機会攻撃を行うことができます。機会攻撃がヒットした時は相手の移動速度はターン終了まで0になり、その場に留まることになります。「騎士のマーク」や「騎士の防御術」と合わせることで防衛ラインを死守することができるでしょう。

「猛突撃」で薙ぎ倒す

高レベルのキャヴァリアーは騎乗していないくても10フィート以上の移動を伴う攻撃がヒットした時に相手を伏せ状態にすることができます。この攻撃は1ターンに一回しか行えず、相手は筋力セーヴに失敗すると伏せ状態になります。

「油断なき守り手」で特別な機会攻撃を狙う

レベルが18になると「油断なき守り手」を得ます。これはキャヴァリアーの危機に対する感度が上がることで、自分以外のキャラクターのターンごとに一回ずつ機会攻撃に限定される特別なリアクションを起こすことができます。使用が限定される感じもしますが、楔となるポジションに立ちはだかることで機会攻撃を狙うこともできます。

この特別なリアクションは通常のリアクションを同じターンに行うことができません。そのため特別なリアクションを行う場合は戦闘スタイルの「護衛」や「迎撃*」のほか、「戦列死守」「騎士の防御術」のリアクションも行うことができません。ただ、この機会攻撃に限定される特別なリアクションを使用できる場面も限られており、周囲の敵が一斉に引き上げたり、大群が横を通り抜けたりといったシーンで活躍します。

まとめ

いかがでしたか?キャヴァリアーはその特徴からも守る技術に特化した戦士と言えます。呪文や戦技を使用しない純粋な立ち回りでプレイするため、活躍するためには戦況の理解とリアクションを引き出す配置が必要になります。逆に言えばリアクションがあまり起こせないような戦い方ではキャヴァリアーは面白くないかもしれません。キャバリアーをプレイする際は常に最前線に立ち、パーティーを守ることを意識して立ち回りましょう。
ファイターの他の戦士の類型はこちら

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