追跡とは|痕跡を見つけて追いかけるクトゥルフ神話TRPGの技能
目次
クトゥルフ神話TRPGでは逃げる相手を追いかけたり、残された痕跡を見つけ辿る技能として追跡があります。名前からイメージできる技能ですが、どのような状況で使えるかわかりやすいように追跡について解説します。
追跡とは
クトゥルフ神話TRPGでの追跡
(Track)とは、探索者が痕跡を辿る時に使う技能です。追跡技能に長けているということは優秀なハンター(追跡者)であり、事件の犯人や神話生物が残した痕跡を辿るなどロールプレイの場面も多くあります。イメージ的には歩いて痕跡を探しながら移動するものであるため、チェイスのように全力疾走する場面ではあまり適切とは言えないでしょう。
追跡の使い方
追跡は残された痕跡を見つけ出し、その行先を辿ることができます。基本的に痕跡が残るような柔らかい地面に残されていることが条件であり、状態が保全されない水の上、硬くて痕跡が残らないコンクリートなどは基本的に追跡できません。ただし、キーパーによってはコンクリートに残った僅かな血痕や怪物から滴るような不自然な水滴などを元に追跡させることがあります。
- 人・・・足跡や遺留物、引きずった跡などを辿る
- 動物・・・足跡やフン、食事の痕跡などを辿る
- 車両・・・タイヤ痕や漏れたオイルなどを辿る
柔らかい土の上に残った痕跡も雨で流されてしまうことがあります。また、時間が経過することで痕跡も徐々に失われていきます。
明らかな痕跡を辿る
隠されていない痕跡がある場合、その跡を辿ることができます。移動する時に草を踏み荒らしたり、柔らかい土を踏んだりするとそこに痕跡が残ります。移動するものがその痕跡を隠さない限り、追跡するものは跡を辿りやすくなります。急いでいる人や動物はこのような痕跡を残すでしょう。
隠れながら逃げるものを追う
潜入に慣れているものは自分の辿った痕跡を残さないように移動し隠れます。また、生命の危機から逃れようとしている者も慌てながら痕跡を消したりするでしょう。このような者を対象に追跡を行う場合、隠密能力が難易度に強く影響します。もし、追跡に成功すれば僅かに残った痕跡を見つけ出したり、潜伏しているところを予測したりして見つけることができるでしょう。
追跡技能を難易度
追跡への難易度は探隠密行動を取る者との対抗ロールになり、相手の隠密能力が高いとロール難易度が上がります。なお、6版では時間経過分により難易度が変わるのではなく、技能の成功率が低下します。
難易度 | 例 |
---|---|
レギュラー | 土や草などに残った痕跡を追う。 |
ハード | 時間が経って痕跡が消えかかっている。潜伏者(隠密や隠れる50%以上)の跡を追う。 |
ナビゲートとの違い
地図や星図を元に位置を把握できるナビゲートとは異なり、追跡は痕跡を元に対象を追うことができます。あくまでもナビゲートは位置の把握と目的地までの経路を見出す技能であり、対象の跡を追う技能でありません。追跡は対象の跡を追う技能だけであるため、自分の位置を考えることはありません。
警察犬による追跡
警察犬は匂いを辿るように訓練されているため、逃走者が徒歩で逃走した場合は匂いを嗅いで追跡することができます。ただし、この場合は追跡技能ではなく、7版であれば動物使いが良いでしょう。6版であれば製作技能で犬調教などの技能を作ると良いでしょう。
チェイスに使う技能ではない
7版では歩行移動のチェイスがルール化されていますが、6版ではカーチェイスでのルールしかありません。そこで6版プレイ時のチェイス処理ですが、チェイスは全力での追跡劇であるため、追跡技能は使わずにDEXロールで処理を行った方が良いでしょう。一回で逃げたか追いついたかを処理したいのであればDEX対抗を行うと良いですし、位置関係を使うのであれば難易度を設けてDEXロールをした方がスムーズです。また、チェイス時に隠れた相手を見つける場合も追跡よりは目星が良いでしょう。
あくまでもキーパーが処理しやすい方法で良いので、追跡でチェイスしても問題ありません。ただチェイスルール自体は7版のものは優れているので、この部分だけでも6版にコンバートしてMOVを使っても良いでしょう。
尾行に使う技能ではない
追跡という語感からすると尾行にも使えそうですが、尾行の場合は6版であれば隠れるや忍び歩き、7版では隠密が良いでしょう。これはチェイスの処理にも当てはまりますが、追跡が痕跡を辿る技能であるため、見ている対象を追う技能ではないからです。ただし、セッションはキーパーの判断で行われるため追跡で尾行を行うことがあっても問題はありません。
追跡を保有する職業
追跡は跡を追う技能であるため、害獣被害に悩まされそうな農夫や野生生活を送るハンター、森林保護を行うレンジャーなどが保有していることが多いです。このほか、人や動物を追う仕事であれば追跡を持っていてもおかしくないでしょう。
まとめ
いかがでしたか?追跡は跡を追う時に使うことができる技能で、使い方によっては事件の真相に近づいたりすることがあります。森の中に逃げた怪物を追いかけたり、地下室に続く気味が悪い粘液をを追いかけるなど、好奇心旺盛なキャラクターにはうってつけの技能でしょう。事件に首を突っ込むような探索者をロールプレイするのであれば是非とも身につけておきましょう。