
フィーンドとは|下方次元界から地獄の炎を与えるD&D5版ウォーロックのこの世ならぬ契約相手
ダンジョンズ&ドラゴンズではウォーロックが力の源とする契約相手(Patron)もいろいろありますが、契約相手にフィーンドを選ぶウォーロックも存在します。下方次元界からの力をどのように使うのか、わかりやすいようにウォーロックのフィーンドについて解説します。
この世ならぬ契約相手のフィーンドとは
この世ならぬ契約相手であるフィーンド(Fiend)とは下方次元界の存在であり、その力が使えるようになったウォーロックのサブクラスです。この契約相手のウォーロックは本当は自分が誰と契約をしているかを知らないことがあります。基本的にフィーンドは邪悪な意図を持つ存在で、契約するウォーロックには万物の破壊や汚染を望んでいます。しかし、ウォーロック自身が忠実で破壊的な欲求を抱えて実行しているのではなく、その意図に反している場合もあります。ソードコーストにおいてフィーンドには特質すべきものとして以下のものが存在します。
- ウェンドナイ・・・太古のエルフ族の戦いでダークエルフを誘惑したバロール。
- エルタブ・・・エルタバーの地下に封印されていたデーモンでこの世に復讐しようとしている。
- エルトゥ・・・かつてアーティファクトとつながっていたが、最後の戦いで敗れ世界を放逐されたため間接的な復讐の機会を狙っている。
- ガーゴース・・・地獄の中でも謎の存在。魔法の盾に囚われながら神の道を求めている。
- バーズカ・・・ドラゴンスピア城から地獄の軍団を送り込もうとした黒幕であるピット・フィーンド。
- ベラフォス・・・全デーモン族の王デモゴルゴンに使えるデーモン。
- マルキジド・・・エルフ・パンテオンを裏切ったソーラー(セレスチャル)でエルフに害をなすことを喜びにしている。
- ローカン・・・ウォーロックをコレクションしている。
フィーンドの特徴
フィーンドはウォーロック自身を強化する特徴が多く、14レベルで敵を地獄に送って大ダメージを与える特徴を得ます。ただし、呪文では火に関係するものがリストに追加されます。
この世ならぬ契約相手:フィーンドの特徴 | レベル | 効果 |
---|---|---|
呪文リスト拡張 | — | ウォーロック呪文のリストが拡張される。 |
暗黒の祝福 | 1 | 敵のhpを0にするたびにウォーロックレベル+魅力修正値に等しい一時的hpを得る。 |
暗黒の恩寵 | 6 | 能力値判定またはセーヴに1d10を加えることができる。 |
魔物の抵抗力 | 10 | 小休憩又は大休憩後に1つのダメージ種別に対して抵抗を得る。 |
地獄送り | 14 | 攻撃が命中した敵を1体地獄に送り、10d10の精神ダメージを与える。 |
ここがスゴイ!フィーンド
フィーンドの特徴は自分のためにだけあり、「暗黒の祝福」では敵を倒すたびに一時的hpを得ます。また任意でダメージ種別1つに抵抗を得ることができるので、行き先や相手の特徴さえ知ることができれば前もって抵抗を付けておくことができます。特徴にはあまり地獄感は出ていませんが、火に関連する呪文が選べるので地獄の炎感を出すことは可能です。
「呪文リスト拡張」でウォーロック呪文が増える
フィーンドと契約したウォーロックは以下の呪文がウォーロック呪文リストに追加されます。火に関連する呪文中心に追加されています。
呪文レベル | 追加呪文 |
---|---|
1 | コマンド、バーニング・ハンズ |
2 | スコーチング・レイ、ブラインドネス/デフネス |
3 | スティンキング・クラウド、ファイアーボール |
4 | ウォール・オヴ・ファイアー、ファイアー・シールド |
5 | ハロウ、フレイム・ストライク |
「暗黒の祝福」で一時的hp獲得
1レベルの時点でフィーンドと契約したウォーロックは敵対するもののhpを0にするたびにウォーロックレベル+魅力修正値に等しい一時的hpを得る小陽魂門ができます。
hpを0にするにはウォーロック自身で行う必要はありますが、それまでの過程は関係ないためトドメの一撃さえできれば条件は満たされます。
「暗黒の恩寵」で危機を脱する
レベル6になるとフィーンドと契約したウォーロックは契約相手に呼びかけて宿命を有利に捻じ曲げてもらうことができます。能力値判定やセーヴィングスローの時にこの特徴を使い1d10をロールしてその値を結果に加算することができます。ただし、振り足すかどうかは最初のロールの値を見た後でも大丈夫ですが、ロールの結果が確定する(DMが裁定を下す)までには意思表示をする必要があります。なおこの特徴は一度使用すると小休憩または大休憩が終了するまで使用することができません。
「魔物の抵抗力」で防御力が上がる
レベル10になればフィーンドと契約したウォーロックはダメージに対応する術を身につけます。小休憩または大休憩が終了した時にダメージ種別を一つ決定し、そのダメージに対して抵抗を得ることができます。この特徴は別のダメージ種別を選ばない限り継続します。なお、魔法の武器や銀の武器に対しては抵抗を発揮することができません。
魔法の武器や銀の武器には抵抗できませんが、武器攻撃ではない魔法には抵抗は有効です。また小休憩で変更ができるので、目的地に応じて抵抗の種別を変えることも可能です。
敵1人を「地獄送り」にする
レベル14になると「地獄送り」により攻撃を行なってヒットした際に敵1人を下方次元界(地獄)に送り込むことができます。この攻撃を受けたものは抵抗する間もなく姿を消し、地獄を突き進みます。次のターン終了時に元の場所か近くの何もない場所に戻ってきますが、地獄を回った恐ろしい体験によりフィーンド以外は10d10の精神ダメージを受けます。この特徴を一度使うと大休憩が終了するまで再び使用することはできません。
まとめ
いかがでしたか?フィーンドをパトロンにしたウォーロックは悪魔の力を引き出すウォーロックと言えます。悪魔の力には誰か他の人のためのような特徴は無く、唯我独尊のような感じになるかもしれません。ただパーティープレイではその能力を活かして仲間のためにロールプレイすることは可能です。デビルマンのように悪魔の力を身につけたヒーローを楽しんでみましょう!