雄弁の楽派とは|仲間を励まし相手を論破し動かすD&D5版バードの楽派
D&Dのバードのサブクラスには雄弁の楽派と呼ばれるグループがあり、多くの人に言葉を伝える雄弁さを持つことができます。雄弁の持つ力を実際にはどのようなロールプレイが合うのか、初心者でも分かりやすいように創造の楽派について解説します。
雄弁の楽派とは
「ターシャの万物釜」(未訳)で追加された雄弁の楽派*(College of Eloquence)は、言葉巧みに相手を打ち負かす弁論の力を持っています。この楽派のバードは説得の技術を高度な芸術まで昇華し、理路整然と議論を重ねた内容は客観的真実を凌駕する力を持ちます。ただ説得が上手というものではななく、論理と演劇を組み合わせて行う議論の方法は疑いを持つ者や反対して批判する者を打ち負かし、観客の琴線に触れて感動させます。ただ戦って暴力的な解決をするのではなく、言葉巧みに説得やペテン技能を使って戦闘そのものを回避したり有利な状況になるように人を動かすことができます。
雄弁の楽派の特徴
雄弁の楽派の特徴はバードの声援で渡す声援ダイスについてものが多いです。また、バードが得意とする言葉を伝える能力を活かすことができます。説得技能やペテン技能を使い、自発的に人を動くように仕向けるための特徴が強化されています。相手のセーヴのロール値を下げることもできるので、有利な状況を作り出しやすくなります。
雄弁の楽派の特徴 | レベル | 効果 |
---|---|---|
雄弁*(Silver Tongue) | 3 | 説得技能とペテン技能のロールで9以下が出た時は10として扱うことが出来る。 |
不安な言葉*(Unsettling Words) | 3 | ボーナスアクションで声援ダイスを消費してロールした値だけ、次のターン開始まで相手のセーヴのロール値から減らすことが出来る。 |
尽きることのない声援*(Unfailing Inspiration) | 6 | 声援ダイスを使ったロールが失敗した時は声援ダイスは消費されずそのまま残る。 |
万人のスピーチ*(Universal Speech) | 6 | 60フィート以内の最大で魅力修正値に等しい人数まで自分の言葉が伝わるように出来る。 |
伝播する声援*(Infectious Inspiration) | 14 | 60フィート以内で声援ダイスを使ったロールが成功した時、他の誰かが声援ダイスを得る。 |
*は日本語版が出ていないため正確な訳ではありません。
ここがスゴイ!雄弁の楽派
雄弁の楽派は歌の力を伝わりやすくし、声援ダイスが正しく効果を発揮するようにできます。説得やペテン技能で9以下の目が出なくなる他、ロールに成功した仲間の影響を他の仲間に伝播させて声援ダイスを持たせることができます。なにより、相手のセーヴィングスローの値に影響を及ぼす特徴は強力なダメージや状態異常を与える攻撃が通りやすくなるので、強力な相手と戦うパーティーの行動をアシストできます。やり方次第では敵対して怒っている相手を落ち着かせて、戦闘を収めることもできます。
「雄弁*(Silver Tongue)」で説得とペテンが上手くなる
雄弁の楽派では3レベルの「雄弁*(Silver Tongue)」で適切なタイミングで正しいことを言う達人です。「魅力」説得技能または「魅力」ペテン技能の判定でロールした時にd20の値が9以下であれば10として扱うことができます。なお説得とペテンは以下のような技能です。
- 説得・・・善意や誠実さ、嘘偽りのない話し方や振る舞いで相手を動かす
- ペテン・・・真実をぼかしたり、嘘をついて相手を動かす
説得技能やペテン技能は人を動かす時に活用する技能なので、最低でも10ということは敵対していない限りは成功しやすくなります。
「不安な言葉*(Unsettling Words)」で敵を不安にする
3レベルで「不安な言葉*(Unsettling Words)」により、魔法の言葉を話し相手を不安にさせ、自分のことを疑わせることができます。ボーナスアクションで声援ダイスを1つ消費し、60フィート以内の見ることが出来る1人を選び、声援ダイスをロールして出た値を次のターン開始前までのセーヴィングスローの値から差し引くことができます。
強制的に相手のセーヴのロール値を下げることが出来ます。同じターンで「チャーム・パースン」などを掛ける事前準備としても良いでしょう。また、雄弁の楽派の特徴を最大限に活かすために、敵対的な者を説得しやすいように「カーム・エモーションズ」の事前準備でも良いです。パーティー戦闘ではセーヴィングスローをさせる強力な攻撃ができる仲間と連携して使っても良いでしょう。
「尽きることのない声援*(Unfailing Inspiration)」で声援ダイスが残る
雄弁の楽派のバードは6レベルになると「尽きることのない声援*(Unfailing Inspiration)」により、声援は説得力を持ち、他の人が成功へと駆り立てられていると感じるようになります。声援ダイスを持つものが能力値判定・攻撃ロール・セーヴィングスローに声援ダイスを使用してロールに失敗した場合、声援ダイスを持ち続けることができます。
通常、声援ダイスは使うとロールの成否に関係なく無くなりますが、この特徴により声援ダイスを使ってロールに失敗した場合は声援ダイスを持ち続けることができます。ロールに成功した時は声援ダイスは無くなります。
「万人のスピーチ*(Universal Speech)」で言語の壁を超えて伝える
6レベルになると全ての人にわかりやすいスピーチをする能力が得ます。アクションとして60フィート以内の1人もしくは最大魅力修正値に等しい人数までを選び、選ばれた者はバードが話している言語に関係なく、1時間魔法的に理解することができます。一度この特徴を使うと呪文スロットを消費するか大休憩が終了するまで再び使うことはできません。
テレパシーではなく言語の垣根を超えて自分の言葉を理解させることができます。そのため言語を理解するが言葉が通じない相手にも説得やペテンを行うことができます。この特徴を使って説得することにより言葉が伝わらずに発生する戦闘を回避することもできます。言語を持たない生物に対しては効果はありません。
「伝播する声援*(Infectious Inspiration)」で声援ダイスが渡り歩く
レベル14になると「伝播する声援*(Infectious Inspiration)」で。誰かを上手く激励した時、雄弁の力は他の誰かも拡散することができます。60フィート以内にいる者が声援ダイスを使って能力値判定・攻撃ロール・セーヴィングスローに成功した時、60フィート以内にいる自分ではない他の誰かを励ますためにリアクションを使うことができ、バードの声援の消費なしに声援ダイスを与えることができます。魅力修正値に等しい回数だけこのリアクションを使うことができ、大休憩が終了した時に使用した分は回復します。
「尽きることのない声援*(Unfailing Inspiration)」の特徴により、ロール失敗しても声援ダイスは無くならず、この特徴によって成功したら誰かに声援ダイスが受け継がれます。つまり、誰かに与えるために使用したバードの声援は残り続けるため序盤から使っていっても良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?雄弁の楽派は芸能で魅せるのではなく、論理的な語りや演劇手法を用いて観衆の心を動かすことができます。また、バードの声援で授けた声援ダイスは無駄に消化されなくなるので惜しみなく声援を送ることができます。どれだけ説得やペテンを使いこなせるかがロールプレイの鍵になりますが、是非とも雄弁の楽派で相手を論破することを楽しみましょう!