創造の楽派とは|物体を創造し、命を吹き込むD&D5版バードの楽派
D&Dのバードのサブクラスには創造の楽派と呼ばれるグループがあり、創造の歌の力を表現することができます。創造の歌による力を実際にはどのようなロールプレイが合うのか、初心者でも分かりやすいように創造の楽派について解説します。
創造の楽派とは
「ターシャの万物釜」(未訳)で追加された創造の楽派*(College of Creation)は、歌や演奏、踊りで物体を作り出すことができます。この楽派のバードは宇宙は神や始祖の竜の創造物である芸術作品と信じています。その創造的な働きは今でも鳴り響き続ける旋律に含まれ、「創造の歌」として知られており、バードはその歌詞や音楽、踊りを通して歌を引き出しています。物作りを得意とするドワーフやノームは創造の楽派の生徒になるように勧められます。またドラゴンボーンの間では創造の楽派は最初の歌い手の2人として、偉大なるドラゴンのバハムートとティアマットを描写した伝説のため尊敬されています。
創造の歌とは
創造の楽派では創造の歌の歌詞やメロディー、そして踊りなどのレッスンを受けます。これには「太陽と月の前に歌が存在し、歌の音楽が最初の夜明けに目覚めた。そのメロディーは自分の声を得た石や木々を喜ばせた。そして今彼らは歌っている。歌を学べ、生徒よ、あなたたちも歌や踊りを山々に教えてもいなさい。」というメッセージがあります。宇宙を創造したとされるこの歌を最初に歌ったのがバハムートとティアマット、そして神であるからこそ創造の歌には力が秘められています。
創造の楽派の特徴
創造の楽派の特徴の非魔法的アイテムを作り出し、操ることにあります。武器や道具を作り出すほかに巨大な調度品でも作ることができるようになります。また非魔法的物体を操ることができるので、1時間であればバトル・スミスのスチールディフェンダーのように連れ回すことができます。
創造の楽派の特徴 | レベル | 効果 |
---|---|---|
潜在能力の欠片*(Mote of Potential) | 3 | 能力値判定・攻撃ロール・セーヴィングスローで使用された声援ダイスに追加効果を持たせることができる。 |
創造の演奏*(Performance of Creation) | 3 | 非魔法的物体を1つ作り出すことができる。 |
命を吹き込む演奏*(Animating Performance) | 6 | 非魔法的物体1つに命を吹き込むことができる。 |
創造のクレッシェンド*(Creative Crescendo) | 14 | 「創造の演奏*(Performance of Creation)」で複数の物を作り出すことができる。 |
*は日本語版が出ていないため正確な訳ではありません。
ここがスゴイ!創造の楽派
創造の楽派は歌の力で物を作り、操ることができます。特に「命を吹き込む演奏*(Animating Performance)」では非魔法物体を相棒のように扱うことができる他、命を与えることで飛行能力を持たせることもできます。使い方次第では相手の動きをコントロールすることもできます。
「潜在能力の欠片*(Mote of Potential)」で声援ダイスに追加効果が出る
創造の楽派では3レベルでバードの声援を与えた時はいつでも対象の5フィート以内を回る潜在能力の小さい欠片を作り出すために、創造の歌から音符を発することができます。この欠片は無形で傷つくことがなく、バードの声援が無くなるまで持続します。その欠片は音符や星、花びら、他の芸術的や命のシンボルのように見え、その形を選ぶことができます。声援を受けた対象が声援ダイスを使った時、欠片は能力値判定・攻撃ロール・セーヴィングスローのなんであれ追加効果を与えてくれます。その効果は以下の通りです。
- 能力値判定・・・バードの声援ダイスは能力値判定に加算した時、再び声援ダイスをロールしてどちらかを選ぶことができる。欠片は無害な光で煌めき色を放ちながら弾けます。
- 攻撃ロール・・・目標に対して攻撃ロールを行いバードの声援ダイスを追加した直後、カケラは雷のように鳴り響きます。目標とその5フィート以内で選んだ敵は呪文セーヴ難易度に対して耐久力セーヴに失敗すると声援ダイスの値と等しい電撃ダメージを受けます。
- セーヴィングスロー・・・バードの声援ダイスをセーヴィングスローに加算した直後、カケラは優しい音楽と共に消滅し、対象は声援ダイス+魅力修正値の合計と等しい値の一時的hpを得ます。
声援ダイスに勝手に効果が追加されます。特に攻撃ロールで声援ダイスを消費すると追加ダメージを与えることもできます。またセーヴで声援ダイスを使うと一時的hpを獲得できるので、ブレスなど敏捷力セーヴの成否に関わらずダメージを受ける場合などで一時的hp分実質的なダメージを減少させることができます。
「創造の演奏*(Performance of Creation)」でアイテムを創り出す
3レベルで「創造の演奏*(Performance of Creation)」により、アクションを用いて10フィート以内の何もない場所に選んだ非魔法的アイテムを作るために創造の歌の魔法を導くことができます。そのアイテムは支えることができる物の表面や液体の中に出現する必要があります。またそのアイテムのgpの価値はバードレベルの20倍以下でなければならず、中型または小型のものに限られます。アイテムの表面は柔らかく微かに光り、触れた時にうっすらと音楽が聞こえます。創造したアイテムは習熟ボーナスと等しい時間で消滅します。(この特徴で作ることができるアイテム例として、プレイヤーズハンドブックのパート1:第5章装備に出てくる物を参照)
一度この特徴でアイテムを創造すると2レベル以上の呪文スロットを消費するか大休憩が終了するまで再び使うことはできません。また、すでに1つアイテムを想像しているのであれば、新しくこの特徴でアイテムを想像した場合、古いアイテムはすぐに消滅します。なおアイテムのサイズは6レベルで大型、11レベルで超大型まで増加します。
非魔法的なアイテムとしてプレイヤーハンドブックを使うと良いですが、バードが明確にイメージがある物であれば作ることができるでしょう。非魔法的なものであれば武器や鎧、道具の機能的な部分も再現できるでしょう。また材料を必要としないため、即席で必要なものを作り出す時に大変役に立ちます。
「命を吹き込む演奏*(Animating Performance)」で物体に命を吹き込む
創造の楽派のバードは6レベルになると「命を吹き込む演奏*(Animating Performance)」により、アクションで30フィート以内で見ることが出来る大型までの非魔法的アイテムを目標にして命を吹き込むことができます。命を吹き込まれたアイテムは「踊るアイテム*(Dancing Item)」で習熟ボーナスを使ったステータスを使用することができます。このアイテムは自分と仲間には友好的であり、命令を下すことができます。1時間経つかhpが0になるか、バードが死ぬまで生き続けます。(なお、「踊るアイテム*(Dancing Item)」のステータスはターシャの万物釜に掲載されています。)
戦闘時、アイテムはバードのイニシアチヴ値を共有し、自分のターンの直後にターンを得ます。アイテムは自分で移動ができ、自分のリアクションを使うことができます。またボーナスアクションで他のアクションを命令しない限り回避行動を取ります。アクションはステータスにあるものや他のアクションが可能です。またバードが無力状態になった時は回避以外の行動を取ることができます。バードの声援を使った時はその声援のボーナスアクションの一部としてアイテムに命令することができます。一度この特徴でアイテムに命を吹き込んだら3レベル以上の呪文スロットを消費するか大休憩が終了するまで再び使うことはできません。1時間以内にこの特徴でアイテムに命を吹き込んで踊らせている間に、この特徴を使うとすぐに生命のないアイテムになります。
この特徴では「創造の演奏*(Performance of Creation)」で自分で作り出したアイテムのほか、自分の周りにあるアイテムにも使うことができます。この特徴は魔法で動かすものではなく、物に命を与えて動くようにする物です。ディズニー映画「美女と野獣」に出てきた食器や燭台のようなイメージを持つと良いでしょう。なお、「踊るアイテム*(Dancing Item)」は空中に浮かび30フィートの飛行移動速度を持ちます。そのため自分の鎧を対象にした時、飛行能力を得ることと等しくなります。また他人の装備を対象とした場合はその行動をコントロールできるかもしれません。
「創造のクレッシェンド*(Creative Crescendo)」で複数個作成
レベル14になると「創造のクレッシェンド*(Creative Crescendo)」の効果により、「創造の演奏*(Performance of Creation)」でアイテムを作り出した時に1回で複数個創り出すことができます。そのアイテムの数は魅力修正値と等しくなります。もし、その数を超えたアイテムを創り出す場合、以前に作り出したアイテムで選んだものが消失します。これらのアイテムの一つだけ作ることができる最大サイズにでき、残りは小サイズまたは極小サイズになります。「創造の演奏*(Performance of Creation)」で創り出すアイテムにgpの制限はなくなります。
まとめ
いかがでしたか?創造の楽派はパフォーマンスで物を作り出すことができます。また物に命を吹き込むことができるので思うように操ることができます。フルアーマーや石像を操り戦わせることもでき、ゴーレムマスターのように立ち振る舞うこともできます。是非とも創造の楽派で物作りを楽しみましょう!