目星とは|クトゥルフ神話TRPGで必要な洞察力を表す技能


クトゥルフにはさまざまな探索系のスキルがあり、そのスキルをフル活用して手がかりを入手していきます。目星はその中でも代表的なものは技能であり、視覚情報の多くは目星で発見するといっても過言ではありません。しかし、なんでも目星を使えばいいと言うことでもないので、初心者にもわかりやすいように目星の正しい使い方を解説します。

目星とは

クトゥルフ神話TRPGでの目星とは探索者が生存するために重要とされる技能の一つです。戦闘技能は身に迫る危機に対して対処する技能ですが、目星は聞き耳技能のように忍び寄る危機に対しての発見や安全な道標を見出すときに使うことができ、危険を前もって回避することにもつながります。ただ、探索者の職業によっては目星が職業にないことも多く、初期値25%で行う探索者もいます。なお目星技能に成功すれば成長フェーズで技能が上昇する可能性もあるので目星が低くても活用しましょう。

目星の使い方

目星技能は積極的に特定の場所や対象の「見つけ出す」ためのものと、特定の行動の対象となったときに「受動的に看破する」時に使います。1d100でダイスをロールし、目星技能以下であれば成功します。このロールについては基本的にプレイヤー側で行われます。能動的に使用する場合は対象をある程度絞り込む必要があり、その対象に対しての目星ロールをプレイヤーが申請する必要があります。また対象の範囲が広ければ広いほど調べることに時間がかかったり、キーパーによっては難易度が上がったりすることがあります。受動的というのはキーパーの指示で行われる目星ロールを指し、成功すればキーパーが知らせたい事実を知ることができます。

目星で見つけ出す

探索者は怪しいと思った箇所や人物を能動的に調べることがあります。目星は隠し部屋に続く扉を見つけたり、コートの膨らみから銃を持っていることを見破ったり、目立たない手がかりを見つけたりすることができます。基本的には視覚的に隠蔽されたものを見出すことであれば目星技能を使います。シナリオの中の謎を解き明かすための手がかりを見つけるために頻繁に使う技能です。

目星への難易度

隠す・隠れるといった相手がいて成立するののもあれば、環境によって受ける影響もあります。特に目星は見ることで行使できる技能であるため、霧の中や暗闇による視界不良であれば難易度が上がるかペナルティーダイスを受け取るかになります。また目隠しをされるなど、一切見ることができない状態であれば目星そのものを使うことができません。

受動的に看破する

探索者は受動的な目星により人の挙動に反応したり、本能的に周囲の違和感に気づいたりことができます。人の怪しい動きを見破ることができればその後に続く行動を阻止できるかもしれません。また周囲の違和感に気づくことができれば、そこに隠された秘密を暴く手がかりになるかもしれません。なお、難易度が高めで受動的な目星に成功した場合は重要な手がかりを与える方法としても有効です。

不意打ちを見破る

受動的な看破の代表的な処理には奇襲されるときに攻撃者の僅かな動きに気づき、攻撃を予期することができます

隠密技能を難易度とした目星ロール

目星は隠密(隠れる)を見破ることができます。「どれだけ上手に隠れているか」と「どれだけ徹底して探すことができる」かの戦いであり、隠れた人物が痕跡をいかに残さずにいたかという隠密の成功度が目星の難易度になります。

相手の隠密技能の%自分の目星の成功難易度意味
1~49%レギュラー相手の隠密技術は高くないので、発見することの障害はない。
50~89%ハード相手の隠密技術が巧妙であり、痕跡を見つけるのが難しい。
90%~イクストリーム相手の隠密技術は卓越しており、痕跡を見つけるのが困難。

探索者の南川は財布を盗んだ泥棒(隠密63%)を追い、入り組んだ裏道へと入りました。南川は後を追っていくとそこは袋小路になっており、泥棒は付近のどこかに隠れていると思いました。そこで隠れている人物を探し出すために目星(32%)をしたいと宣言し、キーパーは目星ロールを許可します。泥棒の隠密技能は63%であるため、発見にはハード以上の成功が必要であり、南川の目星ロールの結果は15のハード成功!泥棒は素早くガラクタの中に身を潜めていたものの見つかってしまいました。

手さばき技能への目星ロール

目星は手さばき(隠す)を見破ることができま、手さばき技能に対しての実質的な対抗ロールとして用いられます。「どれだけ上手に隠すか」と「どれだけ徹底して見破ることができる」かの戦いであり、いかに痕跡を残さずに隠せたか、素早く手先を動かせたかという手さばきの成功度が目星の難易度になります。

相手の手さばき技能の%自分の目星の成功難易度意味
1~49%レギュラー相手の手先の技術は高くないので、動きを見破ることの障害はない。
50~89%ハード相手の手先の技術が巧妙であり、動きを見破ることが難しい。
90%~イクストリーム相手の手先の技術は卓越しており、動きを見破ることが困難。

探索者の南川(目星32%)はテーブルマジックを見ています。マジシャン(手さばき91%)はカードマジックをすると言い、カードを取り出してマジックを始めました。南川は自信満々にカードマジックを見破れると思い、目星ロールを宣言します。マジシャンの手さばき技能は91%であるため、目星の成功にはイクストリームが必要です。南川の目星ロールは13とハード成功であったものの、イクストリームには届かずマジックを見破ることはできませんでした。

目星を保有する職業

目星を持つ職業は洞察に優れた職業であれば保有していることが多いです。警官や刑事、私立探偵など捜査をする職業は現場で鍛えられているでしょう。

目星の使いすぎにも注意

目星は技能であり消費するものでもないので何回でも使用することができます。だからといって一歩進むごとに目星を使うことはプレイの進行を遅くすることにもつながるためにお勧めできません。目星を使うかどうかの判断はキーパーが与える情報を元にする必要があります。たとえば行方不明者が多く出る屋敷の主人が狡猾な人物であるため罠を多く設置しているかもしれません。また、キーパーが部屋の状況を説明する言葉の描写が細かいときには手がかりがあるかもしれません。目星を活用するためにも、キーパーの説明は注意して聞いておく必要があります。

もしキーパーが何も情報を与えずに探索者を罠にはめたり、手がかりの見落としをスルーするのはキーパーのスキルに難ありと言えます。キーパーは探索者が見落としている場合は受動的に目星のロールをしてあげるなどセッションの進行をスムーズにするための対応はしてあげましょう。

まとめ

いかがでしたか?目星は身に迫る可能性のある危険を発見して回避することができます。この技能は探索者だけでなく、NPCも最低限の確率25%は持っており自分が不意打ちするときに見破られたりすることもあります。どんなタイプのシナリオでも活用できる技能であり、特に追跡がメインのシナリオであれば重宝されます。是非とも物事の機微や隠蔽を看破できるよう、目星にポイントを割り振ってみましょう。

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