クトゥルフの武道とは|立ち技と組み技に特化した使える技能

武道とは

武道とは人を殺傷・制圧する技術に、その技を磨く稽古を通じて人格の完成をめざす「道」の理念が加わったもので、ただ戦うための技術ではありません。柔道や柔術、空手など日本のものだけでなく、中国拳法、ムエタイ、サンボなど各国で発展した格闘技と理念が混じり合わさったものが武道として普及しています。

クトゥルフ神話TRPGでは6版までのルールブックではマーシャルアーツがありますが、サプリメントである「クトゥルフ神話TRPG クトゥルフ2010」に追加された技能であり、探索者の近接戦闘での戦闘能力をアシストする技能として扱われています。マーシャルアーツを細かく分けたことで近接戦闘をより細かく処理できるようになっています。

武道の効果

クトゥルフ神話TRPGの武道はマーシャルアーツをさらに強化させた技能であり、マーシャルアーツ同様を技能を持つことは武術の経験があるということであり、その技術は戦闘に生かされます。その鍛え上げた拳は岩をも砕き、その蹴りは巨木を倒し、象を組み伏せ、風車を投げ飛ばす…とはいきませんが、無手であれば効果的にダメージを与えることができ、また体裁きにより防御行動を行うことができます。

マーシャルアーツでは分類はありませんでしたが、武道になると空手やテコンドー、ムエタイといった打撃をメインとする「立ち技系」と柔道やサンボ、相撲といった「組み技系」に分類されました。これにより打撃専門や組技専門という詳細な分け方ができるようになりました。その道を極めていく(技能60%以上になる)ことで派生技を使うことができるようになります。

立ち技系の特徴

立ち技系は、「こぶし/パンチ」「頭突き」「キック」といった打撃による攻撃を仕掛けたときに成功した際のダイスロールが立ち技系を下まわった場合に、その格闘技を使った際のダメージが2倍になります。ただし、2倍になるのは攻撃手段となったもののダメージのみで、ダメージ・ボーナスは2倍になりません。

攻撃手段 通常時のダメージ 立ち技系発動時のダメージ
こぶし/パンチ 1D3 2D3
頭突き 1D4 2D4
キック 1D6 2D6

また技能を60%以上持っている場合、立ち技での特殊な攻撃を行うことが可能になります。

ラッシュ

人間や人型生物に対してラッシュ(猛攻)を仕掛けます。ラッシュを行うには攻撃が命中した時点でラッシュを宣言する必要があります
宣言により相手をスタンしさせて攻撃を封じることができます。そしてプレイヤーは同じラウンドの最後に「武道:立ち技系」と「こぶし/パンチ」または「キック」の組み合わせ技能により追加攻撃で行うことができます。この攻撃はフェイントを同時に使うことができません。

フェイント

人間や人型生物に対してフェイントを織り混ぜて、回避や受け流しのアクションを外してから攻撃することができます。この攻撃による1回目の攻撃は相手の回避や受け流しを使用している場合は誘い出し、回避/受け流しを無力化します。そのため2回目の攻撃は相手に回避/受け流しをさせずに攻撃することができます。ただし相手が武道技能による受け流しを起こした場合は受け流しの判定が行われ、成功した場合は2回目の攻撃は無効になります。またノックアウトを狙ったフェイントも可能であり、1回目に回避を外して2回目の攻撃でノックアウトの判定を行います。なお攻撃側は、フェイントを行ったラウンドに同時に受け流しを使用しても問題ありません。

攻撃 通常の回避/受け流し 武道による受け流し
1回目の攻撃(フェイント) 回避/受け流しは消滅 受け流し可能
2回目の攻撃 攻撃の回避/受け流しができない 1回目の受け流しが成功している場合、攻撃は無効になる

組み技系の特徴

組み技系は「頭突き」「組み付き」といった相手を掴んだ状態で攻撃を仕掛けたときに成功した際のダイスロールが組み技系を下まわった場合に、その格闘技を使った際のダメージが2倍になります。ただし、2倍になるのは攻撃手段となったもののダメージのみで、ダメージ・ボーナスは2倍になりません。

攻撃手段 通常時のダメージ 組み技系発動時のダメージ
頭突き(組んだ状態での頭突き) 1D4 2D4
組み付き(組んだ状態で打撃) 1D6 2D6

また技能を60%以上持っている場合、組み技での特殊な攻撃を行うことが可能になります。

サルト

人間や人型生物に対して掴んですぐに投げることができます。通常の流れであれば「組み付き」で1ラウンド消費しますが、同時に行えることができるため素早く相手を倒すことができます。組み技系と組み付きの組み合わせ技能に成功することで投げ技が決まりますが、相手は同じ組み技系の技能で防ぐことが可能です。投げ飛ばされた相手は1D6+ダメージボーナスのダメージを受け、さらにCONロールに失敗するとノックアウトされます。高い場所から投げ落とした場合には、落下ダメージが追加されます。投げ技は手加減ができないため、ダメージを全く与えずのノックアウトはできません。

タックル

体を生かしてタックルをして相手を吹き飛ばすことができます。組み技系と頭突きに同時成功すると1D4+ダメージボーナスのダメージを与え、さらに3m吹き飛ばすノックバックも発生します。相手はDEXロールに失敗すると地面に倒れ、されにCONロールに失敗するとノックアウトしてしまします。ノックアウトのみを狙うようなタックルはできません。ノックバックする範囲3m以内に壁や家具などがあった場合は壁や家具に体を強く打ちつけることになり、さらに+1D4のダメージも発生します。なお象をタックルで吹き飛ばすことができないように、人間サイズ(SIZ18以下)でないとノックバックは発生しません。

受け流しで攻撃を捌く

武道はマーシャルアーツ同様、攻撃の面での技能だけではなく、近接戦闘での攻撃を受け流すことにも役立ちます。6版までのルールでは通常1ラウンドでの戦闘で1回の受け流しと回避を行うことができますが、受け流しをする場合はラウンド開始時に誰からの近接攻撃に対して受け流しを行うかの宣言を行う必要があります。指定した対象以外の攻撃は受け流すことはできませんが、受け流しを成功させることで攻撃を捌いて回避することが可能です。

武道技能があればマーシャルアーツ同様、ラウンド開始時の受け流し宣言が必要なくなります。事前に対象を宣言する必要がないということは突発的な場合でも対応が可能になるということになります。戦闘ラウンド時に自分に不利益を与えるような近接攻撃が起きた場合に瞬時に受け流しを行うことが可能になります。ただし、受け流しの回数は変わらないので一度受け流しをすると同じラウンドでは受け流しをすることができません。

また相手のフェイントやサルトなど武道による攻撃を受け流すには武道技能による受け流しが必要になります。また相手が素手、ナイフ、小さい棍棒を受け流し可能になるので街の喧嘩などでは圧倒的に有利に立ち回ることが可能です。

武道は獲得した方が良い?

6版で近接戦闘を行うのであれば武道はとても有効な技能となります。初期設定では1%であるため効果はほぼ期待できないため、効果を上げるには組み技系か立ち技系に技能ポイントを割り振る必要があり、しかも60%まで使えることでより強力な技能になります。ただし、探索者のキャリアに格闘技を習得した経験がない場合に武道技能を保持しているのはおかしいです。ですので、探索者の設定で小さい頃から道場に通っていたなど細かい部分はキーパーに承認してもらう必要があります。

7版での武道の扱い

武道については7版では全く触れていませんが、マーシャルアーツが近接戦闘(格闘)にコンバートされるので、同様の処理になります。またラッシュ・フェイント・サルト・タックルというものはなくなり、戦闘マヌーバを用いて近い処理を行うようになっています。ただし、武道によるダメージ増加は無くなっているため、実質的には消滅した技能と言えます。


新クトゥルフ神話TRPGルールブック
出版社 ‏ : ‎ KADOKAWA (2019/12/20)
発売日 ‏ : ‎ 2019/12/20
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本 ‏ : ‎ 432ページ

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まとめ

いかがでしたか?2010の技能で探索者が身体を使った攻撃を繰り広げる場合、武道の効果は絶大なことがわかると思います。立ち技系と組み技系に分かれたことで戦闘での立ち回りが明確になりましたが、そもそも戦闘を推奨していないクトゥルフでは使う必要がない技能かもしれません。ただ、どうしても立ち向かわなければならない生命の危機に際しては役に立つので射撃が十分でなければ押さえておくのもアリです。

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