クトゥルフに使える武器｜近接戦闘の技能で分類したものと即席武器の例

2021.08.30

技能別の近接武器

クトゥルフ神話TRPGではファンタジーもののRPGのように多数の武器は出てきませんが、護身用や狩猟用、または兵士の備品として存在するものは普通に扱われています。しかし、探索者は常時武器を持ち歩くわけにもいかず隠して持ち歩くかその場にあるものを武器として代用する必要があります。その場のものを使ったものを「即席武器」といい、すべては何かの近接武器技能で扱われます。

近接戦闘の技能は斧・格闘・絞殺ひも・チェーンソー・刀剣・フレイ・むち・槍があり、効果的にダメージを与えるための技術が異なるため分かれています。ここでは近接武器および即席武器の例を紹介します。

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近接戦闘（斧）で扱える武器

近接武器（斧）技能で扱う武器の一覧です。この武器の基本射程はタッチ（手を伸ばすと届く距離）が基本です。「投擲」技能を用いて投げつけることもできます。

武器名	ダメージ	貫通	故障ナンバー	時代
手斧/小鎌	1D6+1+DB	◯	–	1920s、現代
木斧	1D6+炎上	◯	–	1920s、現代

近接戦闘（斧）での即席武器

手持ちの武器がなく、現場にあるものを手に取ったものが近接戦闘（斧）にあたる場合、その即席武器は斧で処理されます。持ち手のにあたる柄の部分とダメージを与える刃の部分が別れており、刃の部分は先端に幅広く鋭利な部分がついた形状の武器です。即席武器の例は次のようなものがあります。

手斧/小鎌タイプ・・・ピッケル、潮干狩りの片手鍬が該当します。
木斧タイプ・・・大きいショベル、ツルハシ、鍬（くわ）が該当します。

手斧/小鎌タイプは片手で取り扱え、木斧は両手で取りまわすサイズです。

近接戦闘（格闘）で扱える武器

近接戦闘（格闘）技能で扱う武器の一覧です。この武器は片手で扱え、その基本射程はタッチ（手を伸ばすと届く距離）です。ただし、まれに射程を持つものもあり、催涙スプレーは1.8mの射程を持ちます。刺す事ができる武器は貫通効果を持ちます。

武器名	ダメージ	貫通	故障ナンバー	時代
ブラスナックル	1D3+1+DB	–	–	1920s、現代
燃えてる松明（たいまつ）	1D6+炎上	–	–	1920s、現代
ブラックジャック（護身棒）	1D8+DB	–	–	1920s、現代
大きい棍棒（バット、火かき棒）	1D8+DB	–	–	1920s、現代
小さい棍棒（警棒）	1D6+DB	–	–	1920s、現代
大型ナイフ（マチェットなど）	1D8+DB	○	–	1920s、現代
中型ナイフ（肉切ナイフなど）	1D4+2+DB	○	–	1920s、現代
小型ナイフ（飛び出しナイフなど）	1D4+DB	○	–	1920s、現代
電気の通じた銅線、220ボルト	2D8+スタン	–	95	現代
催涙スプレー	スタン	–	–	現代
スタンガン（接触型）	1D3+スタン	–	97	現代

近接戦闘（格闘）での即席武器

手持ちの武器がなく、現場にあるものを手に取ったものが近接戦闘（格闘）にあたる場合、その即席武器は格闘で処理されます。長さや形状、貫通の有無やダメージの種別によって変わります。即席武器の例は次のようなものがあります。

大きい棍棒タイプ・・・バット・ラケット・火かき棒・グルフクラブ・椅子の脚・大きいトロフィー・中華鍋・消化器などが該当します。
小さい棍棒・タイプ・・警棒・ガラスの灰皿・ビン・片手鍋・フライパン・固定電話の受話器・木桶・石・マグカップなどが該当します。
大型ナイフタイプ・・・マチェット・鉈・脇差・のこぎり・大型の解体包丁が該当します。
中型ナイフタイプ・・・肉切ナイフ（牛刀）・中華包丁・柳刃包丁・割れたビンが該当します。
小型ナイフタイプ・・・飛び出しナイフ・バタフライナイフ・万年筆・ハサミ・ペグ・ドライバーが該当します。
ブラックジャックタイプ・・・靴下に硬いナットや砂を詰めたものが該当します。
催涙スプレータイプ・・・消化器（射程3m）の噴射が該当します。

ビンなどガラス製で脆く１回の使用で壊れそうなものは故障ナンバーは5~10などで良いでしょう。消化器による噴射は一時的な目眩しになります。

近接武器（絞殺ひも）で扱える武器

紐状の武器で相手の首に回して締め上げる武器です。攻撃が命中すると相手が戦闘マヌーバで脱出に成功しない限り毎ラウンド継続してダメージを与える事ができます。貫通効果を持つ武器に分類されますが、実際に貫通させるという意味ではなくイクストリーム成功時に弱点である頸動脈を一気に締め付け大ダメージを与える事ができることを指します。

武器名	ダメージ	貫通	故障ナンバー	時代
絞殺ひも	1D6+DB	○	–	1920s、現代

近接戦闘（絞殺ひも）での即席武器

ある一定の長さがあり、ひも上のしっかりしたものであれば絞殺ひもの即席武器になります。即席武器の例には次のようなものがあります。

絞殺ひもタイプ・・・電化製品のコード、長めのタオル、ペット用のリード、ベルト、チェーン、ブルロープが該当します。

近接戦闘（チェーンソー）で扱える武器

電動ノコギリです。武器としての取り回しは難しいため、ファンブルの可能性は2倍になります。ファンブルでは使っている人にダメージを与えます。またチェンソーによる負傷はランダムに四肢の切断が発生するために、扱いは慎重になる必要があります。

武器名	ダメージ	貫通	故障ナンバー	時代
チェーンソー	2D8	○	95	現代

近接戦闘（刀剣）で扱える武器

60cm以上の刃渡りを持つ武器で、切断ないし刺突が可能な武器を指します。太刀などの日本刀は刀剣に該当し、脇差のように刃渡りが60cm以下であれば刀剣ではなく格闘の大型ナイフに該当します。

武器名	ダメージ	貫通	故障ナンバー	時代
重い刀剣（騎士用サーベル、日本刀など）	1D8+1+DB	○	–	1920s、現代
中型の刀剣（レイピア、重いエペ）	1D6+1+DB	○	–	1920s、現代
軽い刀剣（フェンシング・フォイル、仕込み杖）	1D6+DB	○	–	1920s、現代

近接戦闘（刀剣）での即席武器

切るまたは刺す事ができ長さが60cm以上あるのであれば刀剣型の即席武器になります。即席武器の例には次のようなものがあります。

重い刀剣タイプ・・・模造刀が該当します。
中型の刀剣タイプ・・・鉄杭（砂浜用）、竹刀が該当します。
軽い刀剣タイプ・・・尖った鉄筋などが該当します。

厳密に言えば竹刀は切断・刺突による貫通効果はないため刀剣と同様に扱うことはできません。刀剣の技能があればそのままの扱いでも大丈夫ですが、無いようであれば大きい棍棒として扱うことも可能です。

近接戦闘（フレイル）で扱える武器

フレイルはヌンチャクやモーニングスター、三節棍など遠心力を活用する構造の武器を指します。

武器名	ダメージ	貫通	故障ナンバー	時代
ヌンチャク	1D8+DB	–	–	1920s、現代

近接戦闘（フレイル）での即席武器

遠心力を活用して打撃を与える事ができるものであればフレイル型の即席武器になります。即席武器の例には次のようなものがあります。

フレイルタイプ・・・けん玉、陸上用ハンマーが該当します。

けん玉とハンマーでは与えるダメージは異なります。

近接戦闘（むち）で扱える武器

鞭や投げ縄といったタッチの距離よりは長く、3m程度までの射程を補える武器を指します。近接戦闘であるものの離れた相手への攻撃のためダメージボーナスは1/2になります。鎖鎌の分銅はこちらのむち扱いです。

武器名	ダメージ	貫通	故障ナンバー	時代
むち	1D3+1/2DB	–	–	1920s、現代

近接戦闘（むち）での即席武器

遠心力を活用して打撃を与える事ができるものであればむち型の即席武器になります。即席武器の例には次のようなものがあります。

むちタイプ・・・ロープ、チェーンが該当します。

近接戦闘（槍）で扱える武器

槍やランスのように長い武器を指します。投げる事ができる長さであれば投擲技能で投げつけることも可能です。自身で槍を振り回す場合はダメージボーナスは通常通り加算されますが、騎乗時のランスのように構えるだけの使い方ではダメージボーナスは加算しないほうが良いでしょう。馬の持つDBを加算した方がわかりやすいです。

武器名	ダメージ	貫通	故障ナンバー	時代
騎兵槍	1D8+1	–	◯	1920s、現代

近接戦闘（槍）での即席武器

細長い棒状のものれあれば槍の即席武器になります。即席武器の例には次のようなものがあります。

槍タイプ・・・物干し竿、青竹、長めのパイプが該当します。

先の尖っていないものであれば貫通効果はありません。

まとめ

いかがでしたか？手に持って戦う武器は近接武器は現実世界ではたくさん存在しますが、ほとんどが身の回りに無いものです。しかし実際にはパブなどで酔っ払いが喧嘩する時には瓶やグラスが武器になるように、ありとあらゆるものが即席の武器として扱われます。クトゥルフでも即席武器は応用が効くので、プレイヤーもキーパーも周りの環境にあるもの有効に使えるように即席武器のイメージを養っておくと良いでしょう。