クトゥルフ神話TRPGに出てくるCONとSIZとは?体格や身長の解説

クトゥルフ神話TRPGの探索者はいくつかの能力値と呼ばれる指標を持っています。その中でもCONやSIZは積極的な能力判定にはあまり使わないことから初心者ではあまり重要に思わないかもしれません。そこでTRPG初心者にも分かりやすいように実は大切なCONとSIZについて解説します。

TRPGでのCONとSIZとは

最近ではクトゥルフ神話TRPGからTRPGを始める人が多いようです。そして最初に探索者を作成するわけですが、3文字の能力値として「筋力STR」「体力CON」「体格SIZ」・・・という形で出てきます。中でもCONやSIZはドラゴンクエストなどのコンピューターゲームではなかなか見ないステータスのため、すぐには馴染めない人もいるようです。CONやSIZはTRPGブームの時にケイオシアム社が開発した基幹システムである「ベーシック・ロールプレイング(BRP)」で用いる能力値で、ケイオシアム社が生み出しクトゥルフ神話TRPGにも当然採用されています。

CONとSIZとは以下の能力値を示します。

  • CON ・・・ Constitutionの略。英語の意味合い的には「体質」であり、体力や体の頑強さを示す。
  • SIZ ・・・ Sizeの略。体の大きさを示す。

CONもSIZも肉体について表す指標で、Constiutionには体躯という意味もあるためとても紛らわしいです。ただConは身体の内面的な強さ、SIZは身長や身幅など物理的な体の大きさと考えるとわかりやすいです。

目に見えなくても重要なCONの役割

健康
CONは体の内面的な強さと表現しましたが、その能力は受動的な時に発揮される能力値です。現実世界でもそうですが健康というものは能動的に活用できるものではなく、体に害を及ぼすときに発揮される抵抗力のことです。そのためTRPGにおいてもCONが高いということは外見や振る舞いからは見極めることができません。

毒や病気への抵抗

仮に衛生環境が悪い場所にいた場合、CONが低いキャラクターは病気などになりやすく、CONが高いキャラクターには何も起きないでしょう。ゲームマスター(キーパー)においては病気や毒、ガスなどに遭遇する場面も多いです。また、戦闘でHPの1/2を超えるようなダメージを負った場合はCONをもとにロールを行い意識を保てたかを判定するときにも使います。このようにCONは能力判定で受動側に使われることも多いので自発的に使う能力値ではありませんが、耐久力とはまた別に生命に直結するものなのでTRPGの世界を生き残る上でも実は重要です。

チェイスでのCONロール

クトゥルフ神話TRPGにおいては「チェイス」時に走って逃げる場合にCONで判定を行います。チェイスとは追跡のことで一方が逃げてもう一方が追いかけることを整理したシステムです。このチェイスでは走って逃げるなど肉体を使っている場合にのみCON判定を行います。これは肺が破れるんじゃないかというくらい必死に走ることをイメージするとわかりやすいでしょう。判定の結果、イクストリームであれば移動速度が+1加速し、失敗すれば−1と減速する。

重傷・瀕死でのCONロール

CONは大きな負傷があったときにも使います。一度に受けたダメージが耐久力の1/2以上の場合、キャラクターは「重傷」になります。重傷になった時にCONロールを行い、失敗すると意識不明になります。耐久力が0に「瀕死」になり意識不明になります。「瀕死」状態であればそのラウンドから容態が安定するまでの毎ラウンドCONロールを行い、失敗すると死亡します。

重傷時の回復ロール

またキャラクターは重傷じゃなければ1日1ポイント耐久力を回復しますが、「重傷」の場合は「重傷の回復」を判定をする必要があります。この判定はゲーム時間の週末にCONロールで行い、失敗するとその週の耐久力回復はありません。なおこのロールでイクストリーム成功であれば重傷が治癒します。

身長や体格を表すSIZの役割

SIZ
SIZは体の大きさと表現しましたが、それ以上、それ以下ではありません。外見的な要素に直結する能力値です。ベーシック・ロールプレイングにおいて能力値を決定する際に3d6(6面体のサイコロを3つ振った値の合計値)ですが、このSIZにおいては2d6+6(6面体のサイコロを2つ振った値に6を加算した合計値)を採用しています。これは最低値が8になることでSIZが3になる事を回避しています。

SIZが小さければ身長は低くなりますし、大きければ身長は高くなります。また体が小さいと素早く動けそうなイメージはありますが、SIZが小さいからといって素早く動けるわけではありません。同様に体が大きからといって動きが鈍いというわけでもありません。SIZは体の大きさを表しますが連れ去ろうと担がれるのに抵抗したり、押し倒されそうになるのを踏ん張ったりする時など受動的な能力として使うこともあります。

SIZとは|クトゥルフ神話TRPGの探索者の身長・体重・体格の指標

なお、SIZは他の能力値を関連することでキャラクター像を作り上げることができます。筋力に関連するSTRを絡めると、「SIZ高+STR低」であればひょろりと背が高い、「SIZ高+STR高」でプロレスラー体型。また器用さや敏捷性に関連するDEXを絡めると「SIZ高+DEX低」で肥満体型、「SIZ高+DEX高」でアスリート体型など想像することもできます。またCONを加えることで体の強さも伴うのでより具体的に想像できるでしょう。

戦闘マヌーバで使うビルド

クトゥルフ神話TRPGにおいてはSTR+SIZは「ビルド」を表します。このビルドはダメージを与える以外の目的での戦闘を処理する「戦闘マヌーバ」で使用します。筋力や体格の総合力と考えると、ビルドが高ければ相手を圧倒することができるのはわかると思います。実際にビルドに差が大きい場合、小さい方から仕掛けることはできません。

一番重要な耐久力(ヒットポイント)を生み出す

CONとSIZにはTRPGをする上で一番重要な耐久力を表すヒットポイント(HP)を算出するときに使います。ベーシック・ロールプレイングを採用しているゲームでは「CON+SIZの1/2」で算出されます。つまり体質が良い(頑強である)のと体が大きいということは「打たれ強さ」の大きな要因であるといえます。そのため、CONは高いけどSIZは小さい「元気な小柄の人」や、逆にSIZは高いけどCONは低い「虚弱な大男」の耐久力は等しいということも大いにあり得ます。

耐久力(ヒットポイント) = ( CON + SIZ )÷2

CONやSIZが出てくるルールブック

CONやSIZが出てくるゲームはベーシック・ロールプレイングを採用しているものが多く、代表的なものはクトゥルフ神話TRPGで古くから今も支持されるルーンクエストといったところです。

  • ルーンクエスト
  • ストームブリンガー
  • クトゥルフの呼び声(クトゥルフ神話TRPG)
  • Worlds of Wonder
  • Superworld
  • Ringworld
  • Elfquest
  • Hawkmoon
  • Nephilim

また、ケイオシアム社とライセンスを結んで開発されたルールブックも存在します。

まとめ

いかがでしたでしょうか?CONは体の内面的な強さ・健康・体力とイメージできれば良いでしょう。SIZは身長を伴う体つきです。実際にTRPGが始まるとゲームマスターやキーパーなどによってはどちらもあまり使わない能力値かもしれませんがCONは生死に大きく影響する要素です。ただCONやSIZに限らず能力値はTRPGを有利に進めるための能力というだけではありません。能力値からどのような外見をしているか?やどのような環境で育ってきたのだろう?といったキャラクターの背景や個性を掴む上でも重要です。CONやSIZなどキャラクターの能力を元にイメージを膨らませてキャラクターの外見や人生観など想像してみてはいかがでしょうか。

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