CONとは|クトゥルフ神話TRPGの探索者の生命に直結するステータス
クトゥルフ神話TRPGの探索者はいくつかの能力値と呼ばれる指標を持っています。その中でもCONは探索者の生命に関係するときに使われるステータスです。また戦闘時の耐久力にも大きく影響してくるので、どのような時にCONが使われるかを理解しておくと良いでしょう。
クトゥルフ神話TRPGのCONとは
クトゥルフ神話TRPGのCONは英語のConstitution(コンスティチューション)の略であり「体力」を表す能力値です。TRPGにおいて体力は多くの作品に出てくる能力値であり、探索者の健康状態やバイタリーといった肉体の内面の強さや我慢強さを表します。この指標が高いと毒や病気などの抵抗しやすくなり、根性で乗り切る場面にも影響があります。
なおCONは6版では3D6で決定し、7版では3D6×5で決定します。
CON決定のダイスロールはこちら
CONの役割
CONは身体の強靭さであり、探索者の生命に一番関わっています。病気などに対する抵抗力も含め、SIZ(体格)を加味して探索者の打たれ強さを算出するときに使います。戦闘を多くこなしたいと思う探索者であれば少しでも多くのダメージに耐えることができるようにCONが高い方が良いでしょう。
CONの値による体の強靭さのイメージ
CONは生まれつき持つ能力であり、成長の段階で増加し、加齢とともに減少します。一般的に体力が高い人は健康的です。また肉体的な痛みにも強く、熱々おでんや熱湯風呂、かき氷の早食いによる頭痛にも耐えることができるでしょう。CONが0だと生命維持ができず死んでいます。外見的にはCONの影響は肌艶に現れるでしょう。
6版 | 7版 | 数値の表すもの |
---|---|---|
0 | 0 | 死んでいる。 |
1 | 1 | 病弱。退院できないような病気を患っている可能性が高く、介助なしでは行動ができない。 |
3 | 15 | 不健康、病気の発作、頻繁に痛みを感じる。 |
10 | 50 | 一般の健康体。 |
18 | 90 | 寒さに強く、頑丈で強壮。 |
20 | 99 | 人間の最大値で強烈な痛みに耐えることができる。 |
28 | 140 | 象など人間を超えている。 |
40 | 200+ | 怪物的な体力で地球上の病気を無視できる。 |
CONロール
CONは能力値のロールとして「CONロール」があります。主にこのロールが行われるのは探索者の身体にかかる危機を判定する時です。毒や病気に対する抵抗やショックロール、重傷・瀕死の判定、重傷時の回復ロール、チェイスなどの場面に探索者が遭遇するとCONロールを行います。
毒やへの抵抗力
6版までは毒やの威力を表す指標としてPOTが存在していました。そして、毒への抵抗を判定するときにCONとPOTで抵抗ロールを行い、中毒症状を引き起こすか確かめています。7版ではPOTがなくなり、その代わりに「毒の強度」によって難易度が設けられています。CONが高ければ中毒症状を起こしにくくなっています。
POT | 毒の強度 | 与えるダメージ |
---|---|---|
0 | 非常に弱い毒 | 0 |
1~9 | 弱い | 1d10 |
10~19 | 強い | 2d10 |
20+ | 致死的 | 4d10 |
なおCONロールによるクリティカルやイクストリーム成功であれば、キーパーの匙加減で毒の効力を変更するしても問題ありません。
水泳時の溺れ
探索者が海や深い河などに落ち、岸まで泳いでいく必要がある場合水泳技能がロールされます。この時、水泳技能に失敗した場合はCONロールを行い、ここで失敗すると1D6のダメージを負います。
ショックロール
クトゥルフ神話TRPGでは攻撃受けた時の一回分で大量のダメージを負った場合、探索者は気絶することがあります。この時に探索者が痛みに堪えて意識を繋ぎ止めたかどうか判断するロールをショックロールと言います。6版と7版では戦闘のルールが若干の変更になったため、ショックロールもわずかに変更になっています。痛みに耐えることの判定になるため、このロールのベースはCONによるものになります。CONが高い探索者であれば痛みを堪えることができ、低い探索者であればすぐに痛みに対する防衛反応として気を失います。
瀕死時・容態安定時の判定
探索者は耐久力が0に「瀕死」になると意識不明になり、「瀕死」状態になります。「瀕死」状態を回復することなくその戦闘ラウンドが終了すると、そのラウンドおよび以降のラウンドの最後にCONロールを行う必要があります。この時CONロールに失敗すると死亡します。この瀕死を回復させるには応急手当技能による処置が必要であり、応急手当に成功して容態が安定してもその後に医学技能や病院での治療が行われない限り、1時間ごとにCONロールを行う必要があります。
- 瀕死時のCONロール失敗 ・・・ 死亡する
- 容態安定時のCONロール失敗 ・・・ 瀕死状態になる
重傷時の回復ロール
探索者は時間の経過で傷が癒え耐久力を回復します。7版では重傷じゃなければ1日1ポイント耐久力を回復しますが、「重傷」の場合は「重傷の回復」を判定をする必要があります。この判定はゲーム時間の週末にCONロールで行い、失敗するとその週の耐久力回復はありません。なおこのロールでイクストリーム成功であれば重傷が治癒します。また医学技能による処置が成功している場合はCONロールにボーナスダイスを受け取ることができます。
重傷の回復でのCONロール | 回復 |
---|---|
失敗 | 回復なし |
成功 | 1D3の回復 |
イクストリーム成功 | 2D3の回復+重傷の治癒 |
ファンブル | 消えない傷になる。容態悪化。合併症の発生など。 |
チェイス時の心肺能力を判断するCONロール
クトゥルフ神話TRPGにおいては「チェイス」時に走って逃げる場合にCONで判定を行います。チェイスとは追跡のことで一方が逃げてもう一方が追いかけることを整理したシステムです。このチェイスでは走って逃げるなど肉体を使っている場合にのみCON判定を行います。危険を感じ取り心拍数がバクバクを跳ね上がっている中で全力疾走を行う場合は体に強烈な負荷がかかります。その負荷に耐えて逃走時のパフォーマンスがどうかを考えると良いでしょう。CONロールの結果、イクストリームであれば移動速度が+1加速し、失敗すれば−1と減速します。なお、車両で逃走・追跡する場合はCONロールではなく運転や操縦技能を行います。
チェイスでのCONロール | 移動速度の修正 |
---|---|
失敗 | -1 |
成功 | 0 |
イクストリーム成功 | +1 |
耐久力の算出
耐久力とは探索者の打たれ強さを表し、耐久力が高いほど負傷しても死ににくくなります。耐久力はCONとSIZの値から計算されるため、CONが高い方が耐久力も高くなります。
ルールブック | 計算式 |
---|---|
6版 | CON+SIZの合計値の1/2 |
7版 | CON+SIZの合計値の1/10 |
まとめ
いかがでしたでしょうか?CONはキャラクターの作成から耐久力の算出、そして探索者に降りかかるさまざまな場面での忍耐力です。とくにCONロールの失敗は生命に関係することが多いので、できることなら高い方が良い能力値です。ただCONが低くても他の能力値や技能やロールプレイでカバーできる部分もあります。よほど低くない限りは、キャラクターの一要素として考えるくらいが良いでしょう。