One D&Dのパラディンの解説|PHBから下方修正されたテスト版のクラス

One D&Dのパラディン

神に使え、重装鎧を身に纏い敵と戦うパラディン。One・D&Dではクラスが大まかなグループがあり、パラディンはクレリックやドルイドと同じグループである「Priest(聖職者)」に分けられます。このグループはDivine spell(神聖呪文)を扱う能力を持ち、Warriors(戦闘職)・Mages(魔法職)・Experts(専門職)にはあまりない回復能力と手段に秀でています。One・D&Dでのパラディンは、クレリックが神へと繋がるように神との繋がりを持ち、その力を扱うことができるようになります。

パラディンの能力

One・D&DのパラディンはPHBのパラディンと同じです。技能習熟もこれまで提供されたクラスでは推奨がありましたが、任意のものを2つ選ぶ形になっています。

ヒットポイント 1レベルでのヒットポイント:10+耐久力修正値
1つ目以降のレベルごとのヒットポイント:1d10 (または6)+耐久力修正値
ヒット・ダイスはパラディンレベルごとに1d8+耐久力修正値
習熟 セーヴィング・スロー:判断力、魅力
技能: 運動、看破、威圧、医術、説得、宗教の中から任意の好きなスキル2つ)
武器: 単純武器、軍用武器
道具: なし
鎧: 軽装鎧、中装鎧、重装鎧、盾
初期装備 1レベルのキャラクターとして、次の装備で開始するか、それを放棄して150GPを使って任意の装備を購入することができます。
[チェイン・メイル、聖印、ジャベリン(6)、ロングソード、聖職者パック、盾、9GP]

パラディンの特徴

One・D&Dでもパラディンの役割は大きくは変わらず、敵の前に立ちはだかり仲間を守る役割が求められます。PHBと比較すると「健全なる肉体」「浄化の接触」が無くなっているほか、細かいと調整がなされており全体的に下方修正を受けた感じがあります。

LAY ON HANDS(癒しの手)

One・D&Dのパラディンはレベル1で「LAY ON HANDS(癒しの手)」を使うことができます。あなたの祝福されたタッチは傷を癒すことができます。大休憩を取ると回復する治癒力のプールがあります。そのプールを使用すると、パラディンレベルの5倍に相当する合計数のヒットポイントを回復できます。

魔法のアクションとして、クリーチャー(自分自身の場合も含む)に触れ、治癒のプールから力を引き出して、プールに残っている最大量まで、そのクリーチャーのヒットポイントを回復することができます。さらに、ヒットポイントを回復するためにこれらのポイントを使用するのではなく、治癒のプールから5ポイントを消費して、クリーチャーから中毒状態を取り除くことができます。

PHBにもある特徴ですが、「アンデッドおよび人造クリーチャーには効果がない」という文言はなくなっています。また毒以外の状態異常を回復させることはできません。

SPELLCASTING(呪文発動)

One・D&Dのパラディンもこれまでのパラディンと同じように呪文を発動することができます。ただし、呪文の形態が変わっているためパラディン呪文ではなく、Divine spell(神聖呪文*)からしか選択できません

Prepared Spells(準備済み呪文)

One・D&Dではヒロイズム、レジスタンス、スペア・ザ・ダイイング、サンダラス・スマイトの4つ、あるいは2つの0レベル呪文と2つの1レベル呪文を選ぶことができます。またPHB同様、大休憩終了時に入れ替えることができます。修得できる呪文の数はパラディンレベルごとに決まっています。呪文発動能力、呪文焦点具はPHBと同じ聖印です。

DIVINE SMITE(神聖なる一撃)

One・D&DのパラディンはPHB同様、2レベルで「DIVINE SMITE(神聖なる一撃)」により、ターゲットを攻撃すると神のエネルギーを引き出してして目標をを打ち負かすことができます。武器または素手打撃を使用した攻撃ロールでターゲットを攻撃した直後に、呪文スロットを1つ消費してターゲットに光輝ダメージを与えることができます。 ダメージは、1レベルの呪文スロットで2d8、さらに1レベルより上のスロットレベルごとに1d8追加できます。この特徴は1ターンに1回しか使用できず、呪文を唱えた同じターンに使用することはできません。

PHBにもある特徴ですが、使用が1ターンに1回の制限がついたほか、アンデッドやフィーンドに対する追加ダメージもなくなっています。

FIGHTING STYLE(戦闘スタイル)

2レベルでPHB同様、戦闘スタイルを身につけることができます。OneD&Dでは、「Fighting Style: Defense」特技を取得するか、別の「Fighting Style」特技を選択して取得できます。後のレベルで特技を獲得するときはいつでも、戦士職グループのメンバーでなくても、戦闘スタイルの特技が選択肢の1つになります。

CHANNEL DIVINITY(神性伝導)

3レベルで神聖なエネルギーを外界から直接導き、そのエネルギーを使って魔法の効果を促進することができます。効果は最初は 「Divine Sense(聖邪感知)」を使用できます。その他のパラディンの特徴によりは、追加で神性伝導の効果を得ることができます。神性伝導を使用するたびに、この効果を選択することができます。

神性伝導は2回使用できます。小休憩を終了すると使用回数が1回回復し、大休憩を終了すると使用回数がすべて回復します。パラディンのレベルが特定レベルに達すると、追加の使用法を得ることができます。神性伝導の効果がセーヴィングスローを必要とする場合の難易度は、このクラスの神聖呪文能力による難易度に等しいものです。

  • Divine Sense(聖邪感知)・・・ボーナスアクションとして、セレスチャル、フィーンド、アンデッドを感知するために意識を開くことができる。次の10分間または無力化状態になるまで、自分から60フィート以内にいるそれらのタイプのクリーチャーの位置を知り、そのクリーチャータイプを知ることができる。同じ半径内で、神聖化または冒涜された場所またはオブジェクトの存在も検出する。これは、「ハロウ」呪文の場合と同様です。

使い勝手が良かった「聖邪感知」が神性伝導に組み込まれたことで使用に制限が加えられています。

サブクラス

3レベルでサブクラスを得るのはPHBと同じです。One・D&Dでは現在「The Oath of Devotion(献身の誓い)」があります。サブクラスでは3レベル、6レベル、10レベル、14レベルで新たに特徴を得ます。

FEAT(特技)

One・D&Dでも特定レベルで能力値を上昇させる代わりに特技を獲得することができます。パラディンも4レベル、8レベル、12レベル、16レベル、19レベルがFEATを獲得できます。

EXTRA ATTACK(追加攻撃)

OneD&Dでも5レベルで追加攻撃が可能になり、1回の攻撃アクションで2回の攻撃を行うことができます。

FAITHFUL STEED(忠実な馬*)

5レベルで「FAITHFUL STEED(忠実な馬*)」で異世界の馬の助けを簡単に求めることができます。「ファインド・スティード」呪文を充備済みの呪文数にカウントしないで準備済みとして修得することができます。この呪文を唱えるとき、その詠唱時間はアクションで、呪文スロットを消費せずに呪文を1回唱えることもできます。大休憩を終了すると、呪文を唱える能力が回復します。この特徴により乗機しやすくなります。

AURA OF PROTECTION(防護のオーラ)

PHBでは6レベルの特徴である「防護のオーラ」をOneD&Dでは7レベルで使うことができます。自分を中心に10フィート伸びる、目に見えない保護オーラを放射しますが、このオーラは完全遮蔽を超えることはありません。このオーラ内の味方は、使用者の【魅力】修正値に等しいセーヴィング・スローにボーナスを得ることができます(最小ボーナス+1)。もし、別のパラディンが存在する場合、クリーチャーは一度に1つの「防護のオーラ」のみから恩恵を受けることができます。そのクリーチャーは、オーラに入るときにどちらを選択します。

ABJURE FOES(敵の断行*)

9レベルで「ABJURE FOES(敵への断行*)」で魔法のアクションとして、神聖な畏敬の念で敵を圧倒するために神性伝導を1回使用することができます。聖印または武器を提示すると、自分から60フィート以内に見える、魅力修正値に等しい数のクリーチャー(最低1体のクリーチャー) を対象にすることができます。各目標は判断力セーヴィング・スローを行わなければならなず、セーブに失敗すると、ターゲットは1分間またはダメージを受けるまで、恐怖状態と呆然状態*(Dazed)になります。 セーヴに成功すると、ターゲットは1分間またはダメージを受けるまで、呆然状態になります。

RADIANT STRIKES(光輝なる一撃*)

11レベルで「RADIANT STRIKES(光輝なる一撃*)」で、神聖な力に満ちているために武器の攻撃には超自然的な力が伴います。単純武器または軍用武器を使用して目標に攻撃ロールを命中させると、目標は追加の1d8光輝ダメージを受けます。PHBでは「神聖なる一撃」で同様の効果がありましたが、OneD&Dでは近接攻撃という制限がなくなっています。

AURA OF COURAGE(勇気のオーラ)

PHBでは10レベルの「勇気のオーラ」をOneD&Dでは13レベルで使用できます。使い方が若干変わっており、保護のオーラを使用している間、オーラ内にいる自分と味方は恐怖状態の影響を受けません。また恐怖状態の味方がオーラに入ると、味方がそこにいる間、その状態は抑制されます。

RESTORING TOUCH(回復の接触*)

15レベルになると「RESTORING TOUCH(回復の接触*)」を修得します。この特徴により「癒しの手」をクリーチャーに使用すると、クリーチャーから次の状態の1つ以上を取り除くこともできます: 盲目、魅了、呆然、聴覚異常、恐怖、麻痺、気絶。 これらの条件を取り除くたびに、「癒しの手」のプールから5ポイントを消費しなければならず、このポイントはクリーチャーのヒットポイントを回復しません。

AURA EXPANSION(オーラの拡張*)

17レベルになると「保護のオーラ」の範囲が10フィートから30フィートに伸びます。

DIVINE CONDUIT(神の道*)

レベル18になると「DIVINE CONDUIT(神の道*)」ではイニシアチブをロールするたびに、神性伝導の使用回数を1回回復します。

EPIC BOON(特技)

20レベルでは「EPIC BOON OF Truesight」または「Ability Score Increase」の特技を1つ修得します。「EPIC BOON」は特技の中でも英雄的恩恵を受けることができる技能であり、「EPIC BOON OF TRUESIGHT」ではあなたの60フィートの超感覚を得ることができます。

「EPIC BOON」は専門職やクレリックのテストを受けてより強力なものにするため、選択肢として「Ability Score Increase」が追加されました。

まとめ

いかがでしたか?One・D&DではパラディンはPHBと比較すると下方に調整されています。逆に言えばこれまで強力だったクラスとも言えます。下方修正されたとはいえ、重装備を纏い、ピンチの時には回復手段を使うことができるのは変わらず強力と言えます。ぜひともこのテスト版でパラディンを満喫してフィードバックを返してみましょう!

*は私訳です。

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