One D&Dのレンジャーの解説|より戦闘向けに調整されたテスト版のクラス
One D&Dのレンジャー
One・D&Dではクラスが大まかなグループがあり、レンジャーはバードやローグと同じグループである「Experts(専門職)」に分けられます。このグループは専門的な技能を持つため、Warriors(戦士)・Mages(魔法使い)・Priests(聖職者)では手が届かない分野に秀でています。レンジャーは野外活動を得意としていましたが、「自然探検家」や「野生の感知力」「地形踏破」といった非戦闘型の知覚や移動系の特徴を失っており、戦闘職寄りに調整されています。
レンジャーの能力
One・D&DのレンジャーはPHBのレンジャーとほぼ同じです。技能習熟も任意のものを3つ選ぶ形でしたが、推奨されるものとして運動、隠密、生存が用意されています。
ヒットポイント |
1レベルでのヒットポイント:10+耐久力修正値 1つ目以降のレベルごとのヒットポイント:1d10 (または6)+耐久力修正値 ヒット・ダイスはレンジャーレベルごとに1d10+耐久力修正値 |
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習熟 |
セーヴィング・スロー:筋力、敏捷力 技能: 運動、隠密、生存 (または動物使い、運動、看破、捜査、自然、知覚、隠密、生存の中から任意の好きなスキル3つ) 武器: 単純武器、軍用武器 道具: なし 鎧: 軽装鎧、中装鎧、盾 |
初期装備 |
1レベルのキャラクターとして、次の装備で開始するか、それを放棄して 150 GP を使って任意の装備を購入することができます。 [アロー (20) 、探検家パック、ロングボウ、矢筒、シミター、ショートソード、スタッド・レザー・アーマー、8GP] |
レンジャーの特徴
One・D&Dでもレンジャーの役割は大きくは変わりませんが、移動や知覚といった部分での特徴が無くなっています。また、代わりに「ハンターズ・マーク」を必ず修得し、しかも使い勝手がよくなるため、安定したダメージを与えやすくなります。また、大休憩で呪文を入れ替えることもできるようになるので状況に合わせた呪文の選択も可能になります。
EXPERTISE(習熟強化)
PHBでは「習熟強化」の特徴はありませんでしたが、One・D&Dでは1レベルで「EXPERTISE(習熟強化)」も特徴を持ち、2つの技能に習熟を持つことができます。なお、隠密と生存の習熟はレンジャーを象徴する技能選択と言えます。また9レベルでも「EXPERTISE」を獲得します。
「Expertise」は、特定の技能習熟の使用を強化する特別な特徴です。「Expertise」を持っている技能習熟を使い能力値判定を行うと、そのチェックの習熟ボーナスが2倍になります。
FAVORED ENEMY(得意な敵)
One・D&DのレンジャーもこれまでのD&Dのレンジャーと同じように「得意な敵」という特徴があります。ただし、内容は大きく変わっており、特定のクリーチャー種別を指定するものではなくまりました。この特徴では「ハンターズ・マーク」を修得し、準備済み呪文としてカウントしなくなります。また、呪文発動後は精神集中を必要とせず、無力化するかボーナスアクションで終了するまで効果時間の間は持続します。これの変更により「ハンターズ・マーク」を使っても別の呪文を使いやすくなるので、レンジャーとしての戦術が少し変わるかもしれません。逆にいうと、PHBにあった得意な敵の追跡や情報を思いだすことへの有利はなくなるため、ロールプレイへの恩恵はなくなるかもしれません。
SPELLCASTING(呪文発動)
One・D&Dのレンジャーもこれまでのレンジャーと同じように呪文を発動することができます。ただし、呪文の形態が変わっているためレンジャー呪文ではなく、Primal Spell(原始呪文)の力術以外から選択できます。
Prepared Spells(準備済み呪文)
One・D&Dではキュア・ウーンズ、ガイダンス、ハンターズ・マーク、ソーン、ウィップの4つ、あるいは2つの0レベル呪文と2つの1レベル呪文を選ぶことができます。また、PHBではこの準備呪文はこれまでレベルアップのたびに一つしか入れ替えることができなかったのですが、大休憩終了時に入れ替えることができます。また修得できる呪文の数はレンジャーレベルごとに決まっています。
なお、レンジャーのレベルごとに推奨される準備呪文があり、†印のものは常に準備されているので置き換え不可としています。
レンジャーレベル | 推奨される呪文 |
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1-2 | 0レベル呪文: ガイダンス, ソーン・ウィップ 1レベル呪文: キュア・ウーンズ, ハンターズ・マーク† |
3-4 | 1レベル呪文: エンスネアリング・ストライク |
5-6 | 1レベル呪文: ロングストライダー 2レベル呪文: パス・ウィズアウト・トレイス, スパイク・グロース |
7-8 | 2レベル呪文: バークスキン |
9 | 3レベル呪文: カンジャー・バラージ, エレメンタル・ウェポン |
10 | 0レベル呪文: メッセージ |
11-12 | 3レベル呪文: リヴィヴィファイ |
13-14 | 4レベル呪文: フリーダム・オヴ・ムーブメント |
15-16 | 4レベル呪文: ロケート・クリーチャー |
17-18 | 4レベル呪文: カンジャー・ウッドランド・ビーイングズ 5レベル呪文:カンジャー・ヴォレー |
19-20 | 5レベル呪文: ツリー・ストライド |
FIGHTING STYLE(戦闘スタイル)
PHBと同じで2レベルで「FIGHTING STYLE(戦闘スタイル)」があります。ただし、選択できる戦闘スタイルはArchery(弓術)、Defense(防御)、Two-Weapon Fighting(二刀流)のみで、PHBにあった片手武器戦闘は選ぶことができません。また、戦闘スタイルは戦闘職でなくてもFEATを獲得するレベルで、特技の代わりに追加で選択することができます。
- Archery(弓術)・・・遠隔武器での攻撃ロールに+2
- Defense(防御)・・・鎧を着ているならばAC+1
- Two-Weapon Fighting(二刀流)・・・2つ目の武器の攻撃のダメージロールにも能力値修正を足せる。
サブクラス
3レベルでサブクラスを得るのはPHBと同じです。One・D&Dでは現在「HUNTER(ハンター)」があります。サブクラスでは3レベル、6レベル、10レベル,14レベルで新たに特徴を得ます。
FEAT(特技)
One・D&Dでも特定レベルで能力値を上昇させる代わりに特技を獲得することができます。レンジャーでは4レベル、8レベル、12レベル、16レベル、19レベルがFEATを獲得できます。
EXTRA ATTACK(追加攻撃)
PHB同様、5レベルで「EXTRA ATTACK(追加攻撃)」ができます。自分のターンにおいて1回のアクションで2回の攻撃を行うことができます。
ROVING(移動性)
「自然探検家」の代わりに選択できるターシャ本のオプションルール「Deft Explorer」にある「ROVING(移動性)」が少し変化したもので、原始の力により恩恵を受けます。重装鎧を着ていない場合は移動速度が10フィート増加します。この移動速度は登攀や水泳にも適用されます。
TIRELESS(疲れ知らず)
ターシャ本のオプションルール「Deft Explorer」にある「TIRELESS(疲れ知らず)」が少し変化したもので、原始の力により恩恵を受けます。
- Temporary Hit Points(一時的ヒット・ポイント)・・・小休憩または大休憩を終えるたびに、1d8に習熟ボーナスを加えた値に等しい数の一時的ヒット・ポイントを自分自身に与えることができます。
- Decrease Exhaustion(疲労軽減)・・・ 小休憩を終了したときに疲労状態の場合、疲労レベルが1減少します。
NATURE’S VEIL(自然の帷)
「擬態」の代わりに選択できるターシャ本の選択ルールと同じ「NATURE’S VEIL(自然の帷)」で、One・D&Dでは13レベルで修得することができます。自然の精霊を召喚して、魔法のように視界から身を隠します。ボーナス アクションとして、呪文スロットを1つ消費し、次のターンが終了するまで不可視状態になることができます。以前と違う点は習熟ボーナスの回数だけ使用できたものが呪文スロットを消費する形に変わっています。
FERAL SENSES(野生の勘)
15レベルではFERAL SENSES(野生の勘)を修得しますが、PHBでは18レベルで修得できる特徴です。自然とつながり、30フィートの擬似視覚を得ることができます。PHBと異なる点は盲目状態や聴覚喪失状態では不可という制限がなくなっています。
FOE SLAYER(仇敵殺し)
PHBでは20レベルの「仇敵殺し」は18レベルで修得します。ただ、「FAVORED ENEMY(得意な敵)」の内容自体がPHBと異なるため、One・D&Dでは「ハンターズ・マーク」による追加ダメージが1d6から1d10になる、というものです。
EPIC BOON(特技)
20レベルでは「EPIC BOON OF FORTITUDE」または任意の「EPIC BOON」特技を1つ修得します。「EPIC BOON」は特技の中でも英雄的恩恵を受けることができる技能であり、「EPIC BOON OF FORTITUDE」では最大ヒットポイントが40増加し、1ラウンドに1回だけヒットポイントを回復する時に耐久力修正値分プラスで回復できます。
まとめ
いかがでしたか?One・D&DではPHBのレンジャーに比べ「ハンターズ・マーク」が使いやすくなり、安定してダメージを与えることが出来るようになります。D&Dはサブクラスの特徴により性能が大きく変わるため、相棒を連れて回るビーストマスターやより火力の高いサブクラスも登場するでしょう。ぜひともOne・D&Dで遊んでみましょう!