One D&Dのバードの解説|声援ダイスと呪文で活躍するUA版のクラス

One D&Dのバード

One・D&Dではクラスが大まかなグループがあり、バードはローグやレンジャーと同じグループである「Experts(専門職)」に分けられます。このグループは専門的な技能を持つため、Warriors(戦士)・Mages(魔法使い)・Priests(聖職者)では手が届かない分野に秀でています。バードはどちらかというとヒーリングワードを期待される准回復役の位置でしたが、回復呪文を必ず修得できるようになったので、その位置付けがより強くなった感じがします。また声援ダイスの使用回数が習熟ボーナスと等しくなったので、回復、声援以外の立ち回りも必要になってきます。

バードの能力

One・D&DのバードはPHBのバードとほぼ同じですが、レイピアなど一部の武器の習熟が無くなっています。また技能習熟も任意のものを3つ選ぶ形でしたが、推奨されるものとしてペテン、芸能、説得が用意されています。

ヒットポイント 1レベルでのヒットポイント:8+耐久力修正値
1つ目以降のレベルごとのヒットポイント:1d8 (または5)+耐久力修正値
ヒット・ダイスはバードレベルごとに1d8+耐久力修正値
習熟 セーヴィング・スロー:敏捷力、魅力
技能: ペテン、芸能、説得 (または任意の好きなスキル3つ)
武器: 単純武器
道具:お好きな楽器3種
鎧:軽装鎧
初期装備 1レベルのキャラクターとして、次の装備で開始するか、それを放棄して100GPを使って任意の装備を購入することができます。
[ダガー、芸人パック、レザー・アーマー、楽器ひとつ、ショートソード、18GP]

バードの特徴

One・D&Dでもバードの役割は大きくは変わりませんが、声援ダイスの扱いが若干変わります。また、バードが使う呪文ではヒーリング・ワードやレッサー・レストレーションといった回復呪文は準備済み呪文とは別に修得できるので、回復以外の呪文を修得しやすくなります。また、大休憩で呪文を入れ替えることもできるようになります。

BARDIC INSPIRATION(バードの声援)

One・D&DのバードもこれまでのD&Dのバードと同じように音楽や言葉、踊りを通して他の人に声援を送ることができます。声援はこれまでと同じように声援ダイスとして表され、そのダイスはd6から始まり、レベルが上がることでダイスが大きくなります。声援ダイスはd20テストのロール結果のブーストに使えますが、従来の使い方に合わせて回復にも使えるようになっています。

  • Boost a d20 Test(d20テストのブースト)・・・声援ダイスを受け取った者はダイスを消費することで攻撃ロール、能力値判定、セーヴィングスローに声援ダイスの目を加算できる。
  • Heal(回復)・・・60フィート以内いて見たり聞いたりできるものがダメージを受けた時に、リアクションを使って声援ダイスをロールし、その値に等しいヒットポイントを回復することができる。

声援ダイスの使用回数は習熟ボーナスに等しい回数使うことができ、使用した回数は大休憩を取ることで回復します。これまでの声援ダイスの使用回数はバードの魅力修正値と等しいものでしたが習熟ボーナスに等しくなったため、低レベルでは使用回数が減ったように感じるかもしれません。逆に高レベルになると最大6回使用することができます。またレベルが上がることで声援ダイスの種類が大きくなり5レベルでd8、10レベルでd10、15レベルでd12と大きくなります。この部分はこれまでと同じです。

SPELLCASTING(呪文発動)

One・D&Dのバードもこれまでのバードと同じように呪文を発動することができます。ただし、呪文の形態が変わっているためバード呪文ではなく、Arcane Spell(秘術呪文)の占術・心術・幻術・変成術からしか選択できません

Prepared Spells(準備済み呪文)

One・D&Dではカラー・スプレー、ディスガイズ・セルフ、プレスティディシジョン、ヴィシャス・モッカリィの4つ、あるいは2つの0レベル呪文と2つの1レベル呪文を選ぶことができます。また、PHBではこの準備呪文はこれまでレベルアップのたびに一つしか入れ替えることができなかったのですが、大休憩終了時に入れ替えることができます。また修得できる呪文の数はバードレベルごとに決まっています。
なお、バードのレベルごとに推奨される準備呪文があり、†印のものは常に準備されているので置き換え不可としています。

バードレベル推奨される呪文
10レベル呪文: プレスティディシジョン, ヴィシャス・モッカリィ 1レベル呪文: カラー・スプレー, ディスガイズ・セルフ
21レベル呪文: ディゾナント・ウィスパーズ, ヒーリング・ワード†
31レベル呪文:チャーム・パースン 2レベル呪文: ブラー, シャター
40レベル呪文: マイナー・イリュージョン 2レベル呪文: カーム・エモーションズ, レッサー・レストレーション†
53レベル呪文: ヘイスト, タンズ
63レベル呪文: メジャー・イメージ, マス・ヒーリング・ワード†
74レベル呪文: コンパルジョン
84レベル呪文: フリーダム・オヴ・ムーヴメント†, グレーター・インビジビリティ
94レベル呪文: ポリモーフ 5レベル呪文: シーミング
100レベル呪文: メッセージ 5レベル呪文: グレーター・レストレーション†, レジェンド・ロア
11-126レベル呪文: オットーズ・イレジスティブル・ダンス
13-147レベル呪文: イセリアルネス
15-168レベル呪文: パワー・ワード・スタン
179レベル呪文: パワー・ワード・キル
185レベル呪文: アニメイト・オブジェクツ
196レベル呪文: マス・サジェスチョン
207レベル呪文: リバース・グラヴィティ

呪文発動能力、呪文焦点具はPHBと同じです。

EXPERTISE(習熟強化)

PHBでは2レベルで「なんでも屋」、3レベルで「習熟強化」の特徴を持ちましたが、One・D&Dでは2レベルで「EXPERTISE(習熟強化)」も特徴を持ち、2つの技能に習熟を持つことができます。なお、芸能と説得の習熟はバードを象徴する技能選択と言えます。また9レベルでも「EXPERTISE」を獲得します。なお、PHBの「なんでも屋」は5レベルで修得できます。

「Expertise」は、特定の技能習熟の使用を強化する特別な特徴です。「Expertise」を持っている技能習熟を使い能力値判定を行うと、そのチェックの習熟ボーナスが2倍になります。

SONGS OF RESTORATION(回復の歌)

2レベルで音楽、詩、ダンスで傷を癒す方法を学びます。バードレベルが特定レベルに達すると「回復の歌のレパートリー」に特定の呪文が追加され、この呪文は準備済み呪文としてはカウントされなくなります。PHBであった「休息の歌」が無くなったことで小休憩時のヒットダイスでの回復量は増やせませんが、回復呪文を問答無用で修得すしていきます。そのため、バードが回復役を担う場面もより増すでしょう。

  • 2レベル・・・ヒーリング・ワード
  • 4レベル・・・レッサー・レストレーション
  • 6レベル・・・マス・ヒーリング・ワード
  • 8レベル・・・フリーダム・オヴ・ムーヴメント
  • 10レベル・・・グレーター・レストレーション

サブクラス

3レベルでサブクラスを得るのはPHBと同じです。One・D&Dでは現在「COLLEGE OF LORE(知の楽派)」があります。サブクラスでは3レベル、6レベル、10レベル,14レベルで新たに特徴を得ます。

FEAT(特技)

One・D&Dでも特定レベルで能力値を上昇させる代わりに特技を獲得することができます。バードでは4レベル、8レベル、12レベル、16レベル、19レベルがFEATを獲得できます。

JACK OF ALL TRADES(なんでも屋)

PHBでは2レベルで獲得できていた「なんでも屋」はOne・D&Dでは5レベルになっています。そのため、この特徴で得られる習熟の恩恵は最低でも2は得ることができます。

FONT OF BARDIC INSPIRATION(声援高速回復)

PHBでは5レベルで獲得できる「FONT OF BARDIC INSPIRATION(声援高速回復)」は7レベルで獲得することができます。この特徴により小休憩でも声援ダイスを回復することができます。さらに声援ダイスのロールで1だった場合は、この時使用した声援ダイスを消費されません。このことで声援ダイスの無駄打ちを減らしやすくなります。

MAGICAL SECRETS(魔法の秘密)

PHBでは10レベルで修得する「魔法の秘密」は11レベルで修得します。基本的にはPHBと似たようなものですが、One・D&Dに対応する形になり、Arcane、Divine、またはPrimalの呪文リストのあらゆる系統から2つ準備済み呪文にすることができます。なお、この特徴は15レベルでも獲得します。

SUPERIOR BARDIC INSPIRATION(尽きせぬ声援)

PHBでは20レベルで修得する特徴ですが、One・D&Dでは18レベルで修得することができます。しかも、PHBでは1つしか回復しなかった声援ダイスの回数が2つ回復します。

EPIC BOON(特技)

20レベルでは「EPIC BOON OF LUCK」または任意の「EPIC BOON」特技を1つ修得します。「EPIC BOON」は特技の中でも英雄的恩恵を受けることができる技能であり、「EPIC BOON OF LUCK」ではd20テストの結果に1d10を加算することができます。

まとめ

いかがでしたか?One・D&DではPHBのバードに比べて回復能力が上がったこととや声援ダイスの使い方が変わったことでヒーラーとしての立ち回りもよりできるようになります。ただ、D&Dはサブクラスの特徴により性能が大きく変わるため、前線で戦う楽派もそのうち出てくるでしょう。ぜひともOne・D&Dで遊んでみましょう!

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