モンスター・スレイヤーとは|獲物に強く、セーヴを反撃の機会に変えるD&D5版レンジャーの類型
TRPGダンジョンズ&ドラゴンズには多くのクラスが存在し、ドルイドやバーバリアンのように自然と共存しているレンジャーが存在し、その中に夜に跋扈する生物と悪き魔法使いを狩るモンスター・スレイヤーが存在します。一体どのように形で敵を狩るのか、わかりやすいようレンジャーの類型であるモンスター・スレイヤーについて解説します。
モンスター・スレイヤーとは
モンスター・スレイヤー(Monster Slayer Conclave)とはドラゴンやヴァンパイアなど魔法的な脅威と悪き魔法使いを狩るレンジャーのサブクラスです。このモンスター・スレイヤーのレンジャーは化け物殺しと呼ばれ、モンスターに立ち向かうために超自然的な技術を学び、強大で謎めいた敵の正体を暴いては退治する専門家です。もしかするとある程度のレベルに達したモンスター・スレイヤーには二つ名としてドラゴンスレイヤー、ヴァンパイアハンター、メイジマッシャーなどが付いてることがあるかもしれません。
モンスター・スレイヤーの特徴
モンスター・スレイヤーは「スレイヤーの獲物」の特徴を使い獲物をマークして、効果的にダメージを与えたり、獲物の攻撃をいなして反撃します。
モンスター・スレイヤーの特徴 | レベル | 効果 |
---|---|---|
モンスター・スレイヤーの魔法 | — | 特定のレンジャーレベルで呪文を習得する。 |
狩猟者の感覚 | 3 | 60フィート以内の敵1体を観察することで完全耐性・抵抗・脆弱性を見抜く。 |
スレイヤーの獲物 | 3 | ボーナスアクションで60フィート以内の見ることができる1体を指定し、その目標に自分の初めての攻撃がヒットした時に、武器ダメージに1D6の追加ダメージを与える。 |
超自然的防御力 | 7 | 「スレイヤーの獲物」の目標からの攻撃でセーヴィングスローか掴みから脱出する時はそのロールに1d6を加えることができる。 |
魔法使い殺し | 11 | 60フィート以内の敵が呪文を発動するか瞬間移動を行おうとしているのを見た時、リアクションで魔法的に妨害ができる。対象は判断力セーヴに失敗した場合は呪文発動や瞬間移動が失敗に終わる。 |
スレイヤーの反撃 | 15 | 「スレイヤーの獲物」の目標からセーヴィングスローが必要な攻撃を受けた時にリアクションを使用してその敵に武器攻撃を行うことができる。 |
ここがスゴイ!モンスター・スレイヤー
モンスター・スレイヤーは獲物に設定した相手が使う広範囲な呪文や魔法的攻撃、また魅了などを防ぎながら戦うことができます。また観察すれば敵の脆弱性を発見することもできるので、パーティー内で情報を共有できれば効果的にダメージを与えることができるでしょう。
「モンスター・スレイヤーの魔法」で魔法的な生物に備える
3レベルのモンスター・スレイヤーはレンジャーレベルが特定のレベルに達するたびに「モンスター・スレイヤーの魔法」を修得します。追加の呪文は多くはありませんがアンデッドやフィーンド、エレメンタルなど魔法的な生物に作用する呪文を覚えます。
レンジャーレベル | モンスター・スレイヤーの呪文 |
---|---|
3 | プロテクション・フロム・イーヴル・アンド・グッド |
5 | ゾーン・オヴ・トゥルース |
9 | マジック・サークル |
13 | バニッシュメント |
17 | ホールド・モンスター |
「狩猟者の感覚」で弱点を見破る
レベル3になるとモンスター・スレイヤーは「狩猟者の感覚」により対象を観察することでその弱点を魔法的に見つけることができます。1回のアクションとして60フィート以内の1体を選び観察し、即座にその対象が持つ完全耐性・抵抗・脆弱性の有無とその種類を見抜くことができます。ただし、その対象に占術魔法がかけられていた場合は完全耐性・抵抗・脆弱性は全く持っていないものと解釈します。この特徴は判断力修正値と等しい回数使用することができ、大休憩を終了する時に使用した回数は回復します。
対象に占術魔法がかけてあっても、魔法がかけてあることには気づきません。あくまでも完全耐性や抵抗、脆弱性が無いと感じるだけです。
「スレイヤーの獲物」で対象をマークする
レベル3のになるとモンスター・スレイヤーは「スレイヤーの獲物」の特徴により、敵1体に自分の怒りを集中させ、その敵に与える傷を深めることができるようになります。1回のボーナスアクションを使い、60フィート以内の敵1体を選び、「スレイヤーの獲物」としてマークします。各ターンにこの敵に初めて武器攻撃がヒットした時にその武器のダメージに追加で1d6のダメージが加算されます。このマークは別の獲物を指定するか、小休憩または大休憩に入るまで持続します。
この特徴によるダメージは「ハンターズ・マーク」や「Favored Foe」と同時に効果が現れるので十分なダメージを与えることができます。
「超自然的防御力」で「スレイヤーの獲物」からの攻撃に抵抗する
レベル7になれば「超自然的防御力」により、自分の獲物からの攻撃に対して追加の抵抗力を得ることができます。「スレイヤーの獲物」としてマークした敵からの攻撃で行うセーヴィングスローや掴み攻撃から脱出する時に行う能力値判定に1d6の目を加算することができます。
「スレイヤーの獲物」ではない敵に捕まれている場合、まずボーナスアクションを使い「スレイヤーの獲物」を掴んでいる敵に切り替えるとこの特徴の効果を得ることができるので、アクションを使って掴みから脱出しやすくなります。
「魔法使い殺し」で魔法の邪魔ができる
レベル11になると「魔法使い殺し」により、他者の魔法発動やを妨げることができます。60フィート以内の誰かが呪文を発動させたり、瞬間移動を行おうとしているのをも見た時にリアクションを用いてその行為に魔法的な邪魔を行うことができます。邪魔される側は呪文セーヴ難易度に対して判断力セーヴを行い、失敗すると呪文発動や瞬間移動は失敗して使用した呪文スロットや特徴の回数は無駄になります。この特徴は一度使用すると小休憩または大休憩が終了するまで再使用することはできません。
「カウンタースペル」のように低レベル呪文を無条件に止めるものではなく、レベルに関係なく判断力セーヴは行われます。
「スレイヤーの反撃」で「スレイヤーの獲物」に反撃する
レベル15になるとモンスター・スレイヤーは「スレイヤーの反撃」により「スレイヤーの獲物」としてマークした敵の行動を阻害するような攻撃に対して反撃することができます。自分の獲物がセーヴが必要な攻撃(呪文、ブレスや魅了など)を仕掛けてきた時にリアクションを使用してその獲物に1回の武器攻撃を行うことができます。この攻撃はセーヴを行う前に必要がありますが、この攻撃がヒットすると通常の武器攻撃のダメージに加えて直後のセーヴは自動的に成功になります。
「スレイヤーの獲物」による呪文やブレス、魅了などのアクションに対してリアクションで攻撃しセーヴに成功することができますが、敵の攻撃を阻止するものではありません。そのため、「ファイアーボール」やドラゴンブレスなど広範囲のものは普通に放たれ、範囲内の自分以外の者はセーヴが必要です。反撃は武器攻撃で行われるため相手が離れていた場合、近接武器ではリアクションの対応することができないことがあります。
まとめ
いかがでしたか?モンスター・スレイヤーはセーヴを必要とする攻撃を繰り出す敵を得意としています。ひとたび「スレイヤーの獲物」に認定すれば、長時間継続するので他に追加ダメージを積み重ねていくのも有効です。また高レベルになるとヴァンパイアなどが行う魅了のように単体でセーヴが必要な攻撃に対して、上手に立ち回れば封殺することも可能です。ぜひともモンスター・スレイヤーを楽しんでみましょう。