惑わしの楽派とは|自身の美を際立たせて相手を魅了するD&D5版のバードの楽派

D&Dのバードのサブクラスには惑わしの楽派と呼ばれるグループがあり、ファイワイルドの不思議な力で魅了することができます。パフォーマンスで人々を魅了する楽派ですが実際にはどのようなロールプレイが合うのか、初心者でも分かりやすいように惑わしの楽派について解説します。

惑わしの楽派とは

バードの楽派
惑わしの楽派はもともとCollege of Glamourであり、魔法によって他者の心を喜ばせ心を掴み取るすることができます。この楽派のバードはフェイワイルドで技術を磨いたり、その住人であるフェイに師事していたりおり、観客を魅惑する技術に長けています。その素晴らしい芸と雄弁な歌や言葉は荒れ狂うドラゴンですら落ち着かせることができ、周囲の人々に畏れと恐怖を抱かれることもあります。魅力的な装いを纏うことでその姿で相手を魅了できます。

惑わしの楽派の特徴

惑わしの楽派は相手を相手を魅了する特徴を持ちます。直接的にダメージを与えたりする特徴はありませんが、魅了することで相手との戦闘を避けることもできます。呪文の選び方で攻撃系が妨害系かの特色を出すことができます。

惑わしの楽派の特徴レベル効果
声援の装い3援ダイスを使い自分の外見を素敵な者ににして、声見ている者を活気付け、一時的hpを与える。またリアクションで移動させることができる。
蠱惑的パフォーマンス31分間以上パフォーマンスを見せつけることで魅了状態にすることができる。
威厳の装い6ボーナスアクションで威厳ある装いを纏い、持続時間中「コマンド」を呪文スロットの消費なしに発動できる。
犯すべからざる威厳14ボーナスアクションで威厳の威風を放ち、攻撃対象から外させる、または次のターン相手に呪文のセーヴに不利をつける。

ここがスゴイ!惑わしの楽派

惑わしの楽派は自分を美しく見せることで相手を魅了することができ、魅了した相手を「コマンド」を通して操ることができます。相手を魅了する呪文の「チャーム・パースン」などは惑わしの楽派の立ち回りで要となるでしょう。また、高レベルになれば攻撃対象になることすら回避できます。

「声援の装い」で仲間を活気付ける

惑わしの楽派では3レベルで魔法の歌を歌い、仲間たちに活力と素早さを与えることができます。この特徴はボーナスアクションでバードの声援を1回消費することで、自分の外見を素敵なものに変身させることができます。この変身するところを60フィート以内の仲間で魅力修正値に等しい人数まで見てもらうことで、見たものは全員一時的hpを5ポイント獲得します。また、その者たちはリアクションを使って最大で自分の移動速度まで機会攻撃を発生させずに移動を行うことができます。ただし、この効果は自分には適用されなません。一時的なhpはレベルが上がることで増え、5レベルで8、10レベルで11、15レベルで14になります。

この特徴はボーナスアクションで使えるため使い勝手は良いですが、見られていることが条件になるためポジショニングが重要です。全員が一方甲だけを向いているような戦場では頻繁に使うことはありませんが、各自がバラバラで戦闘するような乱戦状態であれば、毎ターン使って一時的hpを上書きすることで有効に使うことができます。また機会攻撃なく移動させることができるので、敵の間を掻い潜るような戦術をパーティでする場合にも有効です。

「蠱惑的パフォーマンス」で相手に魅了する

3レベルで「蠱惑的パフォーマンス」により、自分のパフォーマンスに蠱惑的な魔力を込めることができるようになります。蠱惑的とは「人の心を引きつけてまどわすようなさま」であり、1分以上の間、歌や踊りなどパフォーマンスを見せることで魔力に当てられた聴衆をうっとりさせます。1分以上のパフォーマンスの開始から終了まで60フィート以内に居続け見聞きしていた人型生物を魅力修正値と等しい人数まで指定し判断力セーヴを行わせることができます。このセーヴに失敗したものは魅了状態になります。
この魅了は1時間経つか対象やその仲間ががダメージを受けたり攻撃を受けるかすると解除されます。

魅了状態にすることで術者であるバードを偶像として崇めさせたり、褒めさせたりすることもできます。また術者に対して何か妨げになる者がいるとすれば、その者に対して邪魔を行いますが、暴力で解決しようとはしません。この特徴にセーヴが成功したとしてもパフォーマンスの中に自然に魔力が織り込まれているためか、魅了されそうになったことには気づきません。なお、この特徴は一度使用すると小休憩または大休憩が終了するまで使うことはできません。

この特徴は敵対心を持たれずに魅了することができますが、60フィート以内で1分以上パフォーマンスを披露して見続けさせるという状況をいかに作り出すかが鍵となります。そもそも1分以上見てもらうには敵対心を持たれていないことが必要でしょう。そのため相手に警戒されないように「ディスガイズ・セルフ」などで仲間に扮するなど警戒心を下げる準備があると良いでしょう。もちろん人通りの多いところや酒場などであればそういうことも気にせず一定数は見てくれるでしょう。DM次第では敵対心があってもしっかり見てくれる判断をする場合があります。

「威厳の装い」で命令を下す

惑わしの楽派のバードは6レベルになると「威厳の装い」を使い、他人を従わせるフェイの魔力を纏う能力を得ます。この特徴ではボーナスアクションを使用して自身にこの世ならざる美しさ装わせ、その外見を使う形で「コマンド」呪文を呪文スロットの消費なしに発動させることができます。この効果は1分経つか精神集中が途切れるまで持続し、その間は各ターンのボーナスアクションでも「コマンド」呪文を呪文スロットの消費なしに発動させることができます。自分に魅了されている状態の目標であればこの特徴による「コマンド」は自動的に成功します。なお、この特徴は一度使用すると大休憩を終えるまで再使用することができません。

なお「コマンド」では対象がアンデッドあったり、言語が通じなかったり、直接的な自傷行為の命令には効果を発揮しません。その効果は1ラウンドで相手にできる命令は以下のようなものがあります。

  • 落とせ・・・手に持っているものを全て落とします
  • 来い・・・最短かつ直線的なルートで5フィート以内まで来ます
  • 止まれ・・・その場で止まります
  • 逃げろ・・・可能な限りの最も早い移動手段で遠ざかります
  • ひれ伏せ・・・倒れて伏せ状態になります

他に1ラウンドで行える行動で簡単な動作であれば命令することができます。「コマンド」の性質上、無謀に死ににいく行動はできませんが、「守れ」や「アイツを攻撃しろ」などは自傷行為には当たりませんが、このような命令はDMの判断で決定します。命令が複雑すぎたり、理解できない内容であれば呪文の効果は終了します。

この特徴を使用するとボーナスアクションで呪文スロットなしで「コマンド」呪文が使えるので、その対象の次のターンの行動を指定することができます。また、「コマンド」は判断力セーヴが行われますが自分への魅了状態であれば自動成功するため、この特徴を使う前に「チャーム・パースン」や「蠱惑的パフォーマンス」で魅了状態にしておくと良いでしょう。ただ、「コマンド」をボーナスアクションで連発できるものの相手が理解できる言語を使う必要があります。

「犯すべからざる威厳」で狙われなくする

レベル14になると「犯すべからざる威厳」で永久的にこの世ならざる気配を帯び、今まで以上に美しく、かつ恐ろしくなります。この特徴によりボーナスアクションを使って魔法的な威厳の威風を1分間放つことができます。この威風が放たれている間に自分が攻撃で狙われた敵のターンにおいて、その初めての攻撃が行われる時に魅力セーヴを行わせることができます。相手がセーヴに失敗するとそのターンにおいて攻撃の対象にはならなくなります。この時狙おうとしていた分の攻撃は別の対象を狙うか、だれも狙うことができなければ無駄になります。たとえセーヴに成功したとしても次のターンでのこちらからの呪文攻撃に対するすべてセーヴに不利をつけることができます。なお、この特徴は一度使うと小休憩または大休憩が終了まで使用することはできません。

この特徴は自分を守る上で大きな効果があり、相手がセーヴに失敗すればそのターンの攻撃対象から外されます。相手がセーヴに成功すれば普通に攻撃されるため危険ではありますが、次のターンで呪文に対するセーヴに不利をつけることができるので、「チャーム・パースン」のように魅了する呪文のほか状態異常を引き起こす呪文を掛けやすくなります。

まとめ

いかがでしたか?惑わしの楽派は相手に気づかれず魅了することができ、魅了した相手を操ることもできます。戦闘で多くダメージを与えたいのであれば呪文を使うことになりますが、惑わしの楽派は高いダメージを狙うのではなく、特徴による魅了を活用したり状態異常などの妨害を狙うロールプレイが真骨頂と言えます。是非とも相手を魅了して命令で操ることができる惑わしの楽派を楽しんでみましょう!

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