自動火器による連射の攻撃ロール処理|バーストやフルオート射撃の解説
クトゥルフでは探索者はなかなか使わないかもしれませんが引き金を引くだけで連射が可能な自動火器があります。通常の射撃とは異なる処理が必要であり、銃に対してのイメージがないとわかりにくいかもしれません。そこでバーストやフルオートがわかるように自動火器による攻撃ロールの処理を解説します。
自動火器とは
クトゥルフに登場する武器には拳銃やライフルといったさまざまな銃が存在します。その中にも軍用武器として連射可能な自動火器も存在し、闇市場経由で入手することも可能です。拳銃やライフルなどは一回引き金を引くと弾が1発発射されますが、自動火器は一度引き金を引いた状態にしておくと弾が連射されます。銃のタイプ次第では2〜3発ずつ発射できるバースト射撃と弾が切れるまで出続けるフルオートが存在します。また自動火器によっては単発射撃とバーストまたはフルオートを切り替えながら使うことも可能なものがあります。自動火器を上手に命中させるには射撃(サブマシンガン)、射撃(マシンガン)の技能が必要です。
フルオート射撃とは
引き金を引き続ける限り弾が発射され続け、引き金を話すか弾切れにならない限り止まりません。射撃の反動が大きいためずっと一点を狙うのは難しいですが、大量に発射することができるため制圧射撃にも向いています。サブマシンガン・アサルトライフル・マシンガンの多くがフルオートで撃つことが可能です。台座に固定されている大型の機関銃はフルオートでしか撃つことができません。
バースト射撃とは
引き金を一回引くと2〜3発ずつ発射する射撃で、命中精度とコストのバランスを考えると最適な射撃方法です。フルオート同様引き金を話さない限り弾切れまで発射し続けます。射撃音がタタタ、タタッとなるものはバースト射撃によるものです。バースト射撃が可能な火器はアサルト・ライフルの一部です。一度に発射される弾の数は銃によって決定されており、射撃する人の技能は影響しません。
セミオートマチック射撃とは
バーストやフルオート射撃ができる銃で単発射撃が可能な場合は、単発を連射する射撃方法もあります。このセミオートマチックでは無駄撃ちを極力抑えることができます。大型のマシンガンではフルオートしかできないためセミオートによる連射を行うことはできません。この連射は拳銃などの複数回射撃と同じように処理行います。
自動火器の攻撃判定について
自動火器は1ラウンドに一回引き金を引くことができます。そして引き金を引き続ける限り弾切れになるまで弾が出続けます。そのため発射中の銃口を目標に向けて狙わなければなりませんが、射撃の反動があるため一つの標的を狙い続けることは難しくなります。この難しさを再現したものが自動火器による連射は「ボレー」が連続したものとしています。
ボレーとは一斉射撃のことを表し、クトゥルフ神話TRPGでは自動火器による連射で射出される弾の塊を指します。つまり自動火器による連射とは一回引き金を引くことで、命中判定を行うボレーが何個も出続けるというものです。一つのボレーの弾数は射撃(サブマシンガン)または射撃(マシンガン)技能の1/10(切り捨て)が最大となります。フルオートの場合は最小は3発以上必要です。バーストの弾数は銃によって決まっているため技能の影響はありません。
- フルオートのボレーの弾数・・・3発以上で最大でサブマシンガン技能かマシンガン技能の1/10まで指定可能
- バーストのボレーの弾数・・・2~3発
自動火器の攻撃ロールのやり方
自動火器によるバーストとフルオートでの射撃を行うには以下の手順を踏みます。自分のターン時に自動火器が使える状態であり、弾数に余裕があればバーストまたはフルオートでの射撃を行うことができます。流れはバーストかフルオートを宣言し、ボレーの弾数とどの対象にいくつボレーを飛ばすかを決定します。そして各ボレーの命中判定を行い、命中していたらダメージを決定します。
- ボレーの弾数とボレー数を決める
- 攻撃対象とボレーの順番を決める
- 各ボレーで攻撃ロールを行う
- ダメージを決定する
ボレーの弾数とボレー数を決める
バーストの場合はボレーの弾数は2〜3ですが、フルオートの場合は使用者の技能が影響しますが一つのボレーにつき何発撃つかを決める必要があります。弾数は命中した時のダメージに大きく影響しますが、数が多ければ多いほど無駄撃ちも発生します。
ボレーの数は一回の射撃の間に何回攻撃ロールを行うかであり、弾が尽きない限り何回でも行うことができます。ただし、ボレーの順番が後になればなるほど命中しなくなるため、実際には3~4回程度が多いです。
攻撃対象とボレーの順番を決める
自動火器による射撃は実際のところ絶え間なく弾が出ているため、複数の標的を狙うときは対象とボレーの順番を決める必要があります。順番で大切なのはボレーの順番があとになるほどそのボレーは当たりにくくなります。そのため最初に狙う標的は一番命中させたい対象を選ぶと良いでしょう。
各ボレーで攻撃ロールを行う
攻撃はボレーごとに攻撃判定が必要です。ボレーは最初は通常通りの射撃を行うことができますが、ボレーが増えていくごとにペナルティーダイスを1つ受け取ります。これは2つ目からは射撃の反動を受けながらの射撃であるため当たりにくくなります。ペナルティダイスを2つ受け取っているときにさらにペナルティダイスが増えた場合、ペナルティダイスは2つのままにして成功の難易度を上げていきます。
ボレーの順番 | 成功難易度 |
---|---|
1 | 通常射撃 |
2 | 攻撃にペナルティーダイスを1つ受け取る |
3 | 攻撃にペナルティーダイスを2つ受け取る |
4 | 攻撃にペナルティーダイスを2つ受け取る。ハード難易度。 |
5 | 攻撃にペナルティーダイスを2つ受け取る。イクストリーム難易度。 |
6 | 攻撃にペナルティーダイスを2つ受け取る。クリティカル難易度。 |
7 | 命中は不可能。 |
ダメージを決定する
攻撃が命中するとダメージを算出しますが、自動火器によるダメージは通常のダメージをは異なり、ボレーに含まれる弾数により変わります。攻撃が命中するとボレーに含まれる弾丸の1/2が命中し、その分のダメージをロールします。装甲がある場合は各ダメージに適用します。攻撃がイクストームで成功だった場合はダメージを与える全ての弾で貫通が発生します。
なお3点バーストの場合は通常命中では半分の弾しか命中にならないので1発分のダメージしかありません。しかし、イクストリームだった場合は1発は貫通し、残り2発は通常のダメージとなり、イクストリームで成功すれば一気にダメージを与えることが可能になります。
成功度合い | 与えるダメージ |
---|---|
レギュラーまたはハード成功 | ボレーの弾数の1/2発分をそれぞれダメージロールをして装甲分減らす。残りの合計がダメージになる。 |
イクストリーム成功 | ボレーの弾数のすべてが命中し、最初の1/2発が貫通する。それぞれにダメージロールを行い装甲分減らす。残りの合計がダメージになる。 |
射撃(サブマシンガン)の技能が63%のスティーヴンはウージーSMG(1D10)を使いフルオート射撃で深きもの2体に攻撃します。ボレーの弾数は6発まで可能で、ボレー2回ずつの計4回(24発)撃ちます。
一体目を狙った最初のボレーは攻撃はロール42で成功し半分が命中、2回目のボレーはペナルティダイスを一つ受け取り61と77で失敗しました。3回目のボレーはペナルティダイスを2つ受け取りもう一体を狙いました。ロールの結果は69で失敗。最後のボレーはペルティーダイスが3つ目になるので、2つのままで難易度がハードに上がります。ロールは10でイクストリーム成功をしたため全弾が命中しました。
1回目の命中は通常の成功だったため3発が命中、1D10を3回ロールして3/4/7でした。深きものは鱗による装甲が1あるため、与えたダメージは2/3/6で合計11のダメージを与えました。このダメージは重傷を転倒させることができました。
次にイクストリーム成功で全弾命中した攻撃は半分が貫通で、残りが通常のダメージのため1D10を3回と1D10+10を3回ロールしました。装甲で差し引いた結果45ダメージを与えることができ殺すことができました。弾の残りは8発です。
まとめ
いかがでしたか?自動火器はボレーごとの処理を行うと理解すればわかりやすいと思います。また自動処理でイクストリーム成功が発生したときのダメージ量は生半可なものではありません。サブマシンガンやマシンガンの技術を保有できる探索者は少ないのですが、高い技能を保持しているのであればこれほど頼もしく状況を一変できる攻撃方法はなかなかありません。弾丸の消費の激しさや命中の難しさはありますが、与えるダメージの高さを考えると積極的に狙いたいところですね。