TRPG初心者でも楽しめるオンラインセッション3つの形式とツールの紹介

TRPGをやりたくてもコロナ禍で集まることができない!そう嘆いているTRPG好きも多いことでしょう。コンベンションが開けない、人が集まれない、あまり人と集まるとよくない・・。そんな今だからこそオンラインセッション(オンセ)が盛り上がりを見せています。オンセやってみたいけどやった事がないというTRPG初心者の方でも楽しめるオンラインセッション3つの形式の特徴を解説します。

オンライセッションで用いられる3タイプ

TRPGは元々テーブルを囲んで遊ぶものですが、現在の状況を考えると人が集まって長時間同じ空間で過ごすのは得策とは言えません。ただそんな環境下でもオンラインでセッションを開くことが盛んに行われています。それにはPCやスマホ、タブレットを活用し、チャットや通話でセッションを進めるオンラインセッションです。現在、オンラインセッションはボイスセッション(ボイセ)、テキストセッション(テキセ)、半テキストセッション(半テキセ)の3タイプがあり、それぞれ特徴があります。またそのセッション形式によっては必要なツールも発生します。またどのようなオンセ形式にするかはゲームマスターに一任されています。

ボイセ(ボイズセッション)とは

ボイス
ボイスセッションとは声(Voice)を活用した方法で行うオンセのスタイルです。

ボイセのメリット・デメリット

ボイセのメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット
  • 会話が成立するので比較的軽快にセッションを進めることができる。テキセより格段に早い。
  • 声色にアレンジを加えることで聴覚を刺激する演出ができる。
  • ゲームマスター、プレイヤー共にライブ感が伝わる。
デメリット
  • 音漏れを気にするなど周囲の環境によりできないことがある
  • うっかり親の怒鳴り声や子供の泣き声など生活音が入り込むことがある
  • マイクの設定が必要
  • 自分の声質が気になると声が出にくい
  • 音声をやり取りするツール(アプリ)が必要

ボイセのコツ

ボイセはオフセの次にライブ感が高くなり、勢いが付くとサクサク進みます。そのためちょっと油断すると進行が掴めなくなるときがあり、それを回避する上でもプレイヤーは自分で情報を整理しておく必要があります。ボイセに限ってのことではありませんが必ずメモを取りましょう。ボイセの場合はログが残らないので特にメモを取ることをお勧めします。

また「自分の声質」が気になる人はボイセに参加するのに二の足を踏む方も多いです。ですが、断言できることは誰も他人の声質を気にしません。特にGMであれば声なんかよりもしっかりロールプレイしてくれるプレイヤーの方が嬉しいようです。

テキセ(テキストセッション)とは

テキスト
テキセとはチャットによるテキスト(文字情報)でセッションを行うもので、オンラインセッションツールでは全てテキセができる環境にあります。自分の性別を知られたくない、声を聞かれたくないという方が望んで参加するセッション形式です。

テキセのメリット・デメリット

テキセのメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット
  • ログが残るため、ロールプレイを振り返りやすい
  • プレイヤーやGMの正体(性別)がバレない、付き纏われにくい
  • キャラクターの性別を意識せずロールプレイが可能
  • 声が出なくても参加できる
デメリット
  • セッションの進行がとても遅い
  • GMの事前準備が大変で、GMのプレゼン能力を誤魔化せない
  • 参加者のタイピング能力に影響される
  • 文字情報だけのため語弊が生じやすい

テキセのコツ

テキセの場合はGMプレイヤーともに文字入力を待つために、セッション進行がどうしても遅くなります。そのためプレイヤーも進行をスムーズに進めることを考える必要があります。また、ログを振り返ることができるのはメリットでもありますが、同時に進行を止めることにもなります。そのため、極力ログを振り返るのではなくメモを取りましょう。タイピングでは音声入力ができるのであれば音声入力を使うと手作業は楽になり、入力も格段に早くなります。また、みんなが気を遣っても進行が遅くなる場合もあります。イライラすることなくやさしい気持ちでロールプレイしましょう。

半テキセ(半テキストセッション)とは

半テキスト・半ボイス
半テキセとはボイセとテキセを合わせながら行うセッション形式です。ロールプレイにおいてはテキセですが、プレイヤー間のやりとりは声で行われるためにテキセよりも進行は早いです。キャラクターの行動や発言などロールプレイに関する部分はテキストチャットと分けているのでログも見やすくなっています。

半テキセのメリット・デメリット

半テキセのメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット
  • プレイヤー同士が会話で相談できるので意思決定までが早い。
  • ログが残り、テキセよりロールプレイを振り返りやすい
  • テキストでは伝えることができないニュアンスを声でカバーできる
デメリット
  • 音漏れを気にするなど周囲の環境によりできないことがある
  • うっかり親の怒鳴り声や子供の泣き声など生活音が入り込むことがある
  • マイクの設定が必要
  • 自分の声質が気になると声が出にくい
  • 音声をやり取りするツール(アプリ)が必要
  • GMの事前準備が大変で、GMのプレゼン能力を誤魔化せない
  • 参加者のタイピング能力に影響される

半テキセのコツ

コミュニケーションを取る部分ではボイセ、ロールプレイはテキストといったようにプレイヤー自身とキャラクターを区別しやすくなります。そのためテキセの部分ではキャラクターをイメージしながら動かしましょう。またメモを取ることは必須です。テキセよりも振り返りやすくオンセのように他プレイヤーに尋ねることも容易ですが、その行動はセッションの停滞につながります。便利な半テキセでもメモは取るようにしましょう。

オンライセッションに使えるツール

今ではオンラインセッション環境もかなり整っています。

セッションツール

セッションツールはそもそものセッションを開く卓です。卓がなければ人は集まりません。

ユドナリウム

四角やヘクスといった位置関係が必要なダンジョンズ&ドラゴンズなどにとても向いています。マップ機能では立体地形を再現しており高低差を表現するときにも便利です。

動作環境 PC。デスクトップ版Google Chrome推奨
機能
  • ルーム機能
  • 複数テーブル管理、テーブルマスク
  • 立体地形
  • コマ、カード、共有メモ
  • チャット送受信、チャットパレット
  • ダイスボット(BCDiceをOpalでJavaScriptにトランスパイル)
  • 画像ファイル共有
  • BGM再生
  • セーブデータ生成(ZIP形式)
セッションデータの保存 サーバがないためローカル上に保存が必要。自分でサーバを立てて導入することも可能。
特徴 軽量で快適に動作し、ユーザの操作は他のユーザにリアルタイムに反映。WebRTCを利用したブラウザ間通信を実現。
サーバサイドを介さずに全ての機能をWebブラウザ上で完結させることが可能。

公式サイトはこちら「ユドナリウム
Githubで公開されているものはこちら「TK11235/udonarium

ココフォリア

スマートフォンに対応したセッションツールでシナリオテキストの展開やシーンの挿入などスクリーン型のセッションツールと言えます。マップ機能がないため、位置関係を厳密に考えて行うような戦略性のあるルールよりは、カットインを使う演出など似合うクトゥルフ神話TRPGのようなホラー要素強めなものと相性が良いです。クトゥルフ人気もあり利用者が多いツールと言えます。

動作環境 PC・スマートフォン・タブレット(端末選ばず)
機能
  • キャラ作成
  • ルームチャット機能
  • 前景・背景の設定
  • BGM設定
  • スクリーンパネル
  • シナリオテキスト
  • シーン機能
  • カットイン機能
    セッションデータの保存 サーバは不要でセッションのデータはココフォリアが提供するスケーラブルで高速なデータベースに自動的に保存され、手動で削除しない限り消えない

    公式サイトはこちら「ココフォリア

    TRPGスタジオ

    アドベンチャー形式で展開するのであればお勧めのセッションツールです。またセッションのリプレイ動画も簡単に作れるのでセッションの2次利用をお考えのゲームマスターには良いでしょう。

    動作環境 PC・スマートフォン・タブレット(端末選ばず)
    機能
    • キャラシ作成
    • セッションLIVE配信
    • リプレイ動画作成「ティラノビルダー」
    • ADVゲーム作成「ティラノスクリプト」
    • 個別チャット機能
    セッションデータの保存 リプレイ用サーバ無料で利用可能

    公式サイトはこちら「TRPGスタジオ

    TRPGオンセン

    セッション募集から掲示板、スケジュール管理など多岐にわたって利用が可能で、セッションツールは一部の機能として使われています。一人でも野良でセッションに参加でき、コミュニティを解説することもできます。さまざまなルールブックでセッション開催予定があるので自分の好みに合ったものが見つかるかもしれません。

    動作環境 PC・スマートフォン・タブレット(端末選ばず)
    機能
    • セッション募集
    • キャラ作成
    • スケジュール管理
    • コミュニティ・掲示板
    • リプレイ閲覧
    セッションデータの保存 最大2ヶ月

    公式サイトはこちら「TRPGオンセン

    FVTT(Foundry Virtual Tabletop)

    Foundry VTT(以降、FVTT) は、海外のAtropos氏が開発しているオンラインセッションツールで、オンセ工房により日本語展開がされています。サーバや個人のPCに設置された環境にブラウザを通じて接続し、オンラインでTRPGを遊ぶことができます。有料のオンラインセッションツールですが購入はGMのみでOKです。月額課金の無い『買い切り』のアプリとして50ドルで販売されています。購入後は制限や追加課金なくすべての機能を使用できます。D&Dなどソースブックが追加されるようなものは追加料金なく使用することができます。

    動作環境 PCのみ。ただし非公式ながらスマホ・タブレットでの接続は可能(iPhone、Abdroid)
    機能
    • 大きなマップやマップアニメーション
    • キャラ作成
    • キャラクター、HO管理
    • MODによる拡張が可能
    セッションデータの保存 サーバが稼働していればずっと残ります。

    公式サイトはこちら「Foundry Virtual Tabletop
    日本支部はこちら「オンセ工房FVTT日本支部

    ねこ卓

    「ねこ卓」は@y_esnya氏が開発中のスマホでもPCでも可能なオンラインセッション支援ツールです。シンプルな作りで使いやすく、パラメータが少ないシステムやキャラクターが多数登場しない、場面展開が少ないものと相性が良いでしょう。

    動作環境 PC・スマートフォン・タブレット対応
    機能
    • 立ち絵つきチャット
    • 共有メモ
    • キャラクター管理
    • マップ機能
    • YouTubeの再生が可能
    • Tabletop audioとの接続が可能
    セッションデータの保存 サーバが稼働していればずっと残ります。

    公式サイトはこちら「ねこ卓

    Quoridorn(コリドーン)

    「どどんとふ」(※)が2020年の「Adobe Flash」終了に伴って利用できなくなることを理由に開発を開始されたセッションツールで、現在も継続して開発中のようです。開発中テストサーバで利用することができます。現在開発中というように今後さまざまな機能が追加されていくかと思います。

    公式サイトはこちら「Quoridorn

    コミュニケーションツール

    ボイセや半テキセの場合、音声でのグループチャットができるツールが必要になります。グループチャットさえできればSNSツールで代用できるのですが、プライベート情報が出やすいために匿名で利用できるツールが好まれています。

    Discord

    ゲームでの交信によく使われるアプリでボイスチャットでよく使われています。またボイスチャット時に生活音を取り除く機能もあります。チャットアプリ以外の機能でコミュニティに参加するために使うことも多いので、TRPG界隈でもよく使われています。

    Skype

    以前から使われているチャットツールで音声もしくは映像での通話利用も可能です。

    Zoom

    コロナ禍において一番注目されたミーティングツールでカメラを使わなえれば音声でのみの利用も可能です。複数人が使用するルームの場合、無料プランであれば時間制限がかかります。

    Clubhouse

    日本では2021年に急速に認知が広がった音声チャットのアプリです。音声はクリアでタイムラグもほとんどありません。招待制も解除されたためだれでも使用できるようになりました。クローズドでルーム開くこともできます。

    まとめ

    いかがでしたか?オンラインセッションが主流になる今、どのタイプが自分のスタイルにあっているか考える必要があります。ボイセ・テキセ・半テキセ、どれも特徴があるのでどれかが一番良いというものでもありません。ただ一つ言えることはどのタイプのセッションでもメモは取りましょう。テキセ、半テキセであればログを見返すことができますが、その行為で時間が止まる人が他にいることを忘れないようにしましょう。今後、新しいセッション方式が出てくるかもしれません。それまでは自分が一番楽しめるオンセの形式を見つけておきましょう。

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