岡山県西粟倉村が林業の未来を開くためにTRPGを使ったクラファンを開始
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岡山県西粟倉村が林業の未来を開くためにTRPGを使ったクラファンを開始
岡山県の英田郡西粟倉村で林業の未来を描く事業として、TRPGを活用した新たな挑戦が開始されます。西粟倉村にある「西粟倉百年の森林協同組合」は、村を舞台にしたTRPG(テーブルトークRPG)『あわくら日誌』の制作を開始します。このプロジェクトは、西粟倉村の関係人口を増やすことを目的としており、制作資金はクラウドファンディングサイト「アワクラファン」にて募る予定です。募集期間は2024年9月28日(土)から11月24日(日)で、目標金額は150万円です。キャラクターデザインには、林業機械や木工工具をモチーフにした「ケモノ」キャラクターが登場し、プレイヤーはシナリオ『Hour cry』でこれらのキャラクターを操作できます。
TRPG事業の狙い
TRPGは若年層を中心に人気の高いゲームジャンルであり、YouTubeなどでのプレイ動画も豊富です。このプロジェクトでは、『あわくら日誌(仮題)』というTRPG本を制作し、クラウドファンディングを通じて資金を調達するとともに、村の関係人口を増やすことを目指しています。本書には4つのTRPGシナリオと、西粟倉村の資料集が収録される予定です。また、9月から11月にかけて西粟倉村でTRPG体験会も開催されます。
背景と概要
岡山県西粟倉村は、「百年の森林構想」を掲げ、環境モデル都市やバイオマス産業都市として注目を集めています。平成の大合併を拒否し、独自の地域経済モデルを進める中、村全体で起業家支援に取り組み、現在では50社以上のローカルベンチャー企業が誕生しています。移住者も増加しており、村の人口約1345人のうち約15%がIターン者です。この成功により、西粟倉村は消滅可能性自治体から脱却した稀有な地域として広く知られるようになりました。
しかし、現在西粟倉村に興味を持つのは、地方創生や林業に関心がある人々が中心で、それ以外の層にはまだ認知が十分に浸透していません。そのため、さらなる認知拡大と村の付加価値向上が求められています。
TRPGで広げる村の未来
西粟倉村の主力産業である林業は、全国各地で生産されている木材と競合しています。村が100年後も持続可能であるためには、林業以外の新たな価値創出が求められています。このプロジェクトでは、TRPGという新しい切り口から西粟倉村を発信し、これまで興味を持たなかった層にもアプローチすることで、村の未来を共に切り拓く仲間を増やしていく狙いがあります。
クラウドファンディングの返礼品
『あわくら日誌(仮題)』制作クラウドファンディングは2024年9月28日〜11月24日の期間でBOOTHの特設サイトにて行われ、返礼品としてエモクロアTRPGシナリオ『Hour cry』やシナ色のセットのほか、シナリオでキャラクターがたどった道を追想できるツアー、あわくら材を使用したキャラクターウッドスタンド、西粟倉村の味覚を楽しむセットなどTRPG以外のものもあります。興味がある方はぜひとも支援してみましょう。