あなたは何タイプ?TRPGゲームマスターのスタイル別ファンタジー職業12タイプ
目次
TRPG(テーブルトークRPG)で重要な役割を果たすゲームマスター(GM)。そのGMにも、さまざまなスタイルがあります。GMのタイプをファンタジー職業に例えて紹介します。あなたのGMはどのタイプでしょうか?
重戦士(タンクGM)
戦略と戦闘がシナリオの中心となり、敵の配置やバトルのバランスを徹底的に計算する。プレイヤーにスリリングな戦いを体験させ、勝利の達成感を感じさせることに重きを置きます。また、ダンジョンや戦術マップを使用し、立体的なバトルフィールドを作り上げるタイプです。このGMは、シナリオの主要な要素として戦闘をデザインし、敵のステータス、行動パターン、環境を緻密に設定します。特に複数の戦闘が連続して行われるキャンペーンやダンジョン探索型ゲームに適しています。常に敵の動きやバトルの進行に対して柔軟に対応し、戦略的な考えを引き出します。
吟遊詩人(ストーリーテラーGM)
物語を紡ぐことが得意で、プレイヤーの感情に訴えかける展開や複雑なキャラクター関係を構築する。キャラクターの個性やバックストーリーを反映したセリフやイベントが頻繁に登場する。壮大な物語や感動的なエピソードが用意されており、物語に没入させることを目指すタイプです。このGMは、物語の展開がプレイヤーの選択によって変化するため、即興の対応も重要です。このGMは、プレイヤーが選択した道筋に応じてストーリーを柔軟に調整しながら、キャラクター間の人間ドラマを作り上げる。感情の揺れ動きや深い対話シーンが展開されるのが特徴です。
魔法使い(システムマスターGM)
ゲームシステムに精通し、複雑なルールやメカニクスを最大限に活かす。特殊なゲームシステムやハウスルールを巧みに導入し、プレイヤーにルールを通じた新しい体験を提供する。バランス調整やシステムを駆使した課題が与えられるため、プレイヤーは頭を使って解決策を考えることが求められます。このGMは、各プレイヤーキャラクターの特性やスキルを引き出し、システムのメカニクスを駆使したチャレンジを用意します。例えば、マジックアイテムや特殊なクラスルール、細かな戦闘メカニクスを活かし、プレイヤーがシステムを理解して活用する楽しみを提供します。
聖職者(癒し手GM)
プレイヤーの感情やコミュニケーションを大切にし、ゲームが円滑に進行するように配慮する。プレイヤーが困った時には助け船を出し、全員が楽しめるようサポートします。プレイヤーの意見や気持ちに敏感で、セッション中の問題解決や調整を柔軟に行うタイプです。このGMはプレイヤー同士の対立が起きないように調整し、シナリオ内で解決策を用意。キャラクターが怪我を負ったり、失敗してもそれを補える救済措置を用意し、プレイヤーが失敗を恐れずに挑戦できる環境を提供します。また、セッション中に休憩やリラックスできる時間を意図的に設け、バランスの取れた体験を提供する気配り屋さんです。
盗賊(即興マスターGM)
プレイヤーの予期せぬ行動に即座に対応でき、シナリオをその場で変更する力がある。アドリブのスキルが高く、シナリオの筋書きがなくても臨機応変に進行できる。プレイヤーに自由度の高い選択肢を与え、彼らが主導する物語展開を楽しむタイプです。このGMは、プレイヤーが計画外の行動を取っても、それに応じて新たな展開をその場で作り上げています。準備していたストーリーから大きく逸れても、物語が自然に進むように調整し、新たなキャラクターやサブプロットを即興で作り出すことに優れています。
騎士(ルールの守護者GM)
公正さと倫理を重視し、プレイヤー全員が平等にゲームを楽しめるように心がける。ルールに忠実であり、全てのプレイヤーに公平なチャンスを提供。特定のプレイヤーが有利になったり、逆に疎外されたりしないように気を配るタイプです。一見厳しく見えるタイプのGMですが、厳格なルールの適用により、プレイヤー間のバランスを保ちます。シナリオの中でも善悪のテーマを扱い、道徳的な選択をプレイヤーに投げかけることが多いです。ゲームを通じて公正であることや、集団としての協力を重視する。
錬金術師(クリエイティブGM)
オリジナルのアイデアや独自の設定をシナリオに盛り込み、プレイヤーが今まで体験したことのない新しい世界を提供。独自のモンスターやアイテム、システムを作り出し、プレイヤーに予測不能な驚きを与えるタイプです。創造性豊かで、ゲームの設定やルールを独自にカスタマイズし、ユニークな体験を生み出します。例えば、通常のモンスターに新しい能力を付与したり、特別な環境効果を導入して、プレイヤーが常に新鮮な挑戦を受けるようにしてくれます。
鍛冶屋(ワールドビルダーGM)
世界観の構築に深くこだわり、プレイヤーが没入できるような詳細な設定を作り上げる。歴史や文化、地理に至るまで、世界のバックグラウンドが緻密に描かれる。プレイヤーがその世界に溶け込み、冒険する楽しさを感じることができます。このGMは原作があるのであれば世界観を重視したり、オリジナルシナリオであれば詳細な地図やバックストーリー、種族や国家の設定を作り込みます。プレイヤーが世界の中で選択をする際、その影響が世界全体にどのように波及するかを示すことができ、シナリオの中でプレイヤーの行動が大きな意味を持つようにしてくれます。
バーサーカー(カオスGM)
予測不能で、想像を超えた展開を次々と繰り出し、プレイヤーを驚かせる。シナリオがどのように進むかは全く予測できないが、それがカオスGMの魅力。奇抜なアイデアや大胆な展開で、常にプレイヤーをワクワクさせる。アレンジ能力が高く、プレイヤーが予想できない展開や設定を次々と投入し、計画が崩れたり新しい問題が発生する状況を作り出します。カオスな要素が多いため、セッション全体がユニークで奇想天外なものになることが多いです。
幻術師(環境構築型GM)
視覚や聴覚を巧みに操り、プレイヤーをゲーム世界に引き込む演出家タイプ。BGMや効果音、照明、インテリアなどを駆使して、まるでゲームの中にいるかのような没入感を提供します。物理的な小道具や装飾を使って、物語のシーンや設定を目に見える形で具現化することが得意です。演出家のようなこのGMは、プレイ中にBGMをシーンごとに変えたり、重要なシーンに合わせて照明を調整したりすることで、セッションのムードを操作します。例えば、霧深い森のシーンでは暗い照明と静かな風音を流し、戦闘シーンでは激しい音楽を使用する。魔法のアイテムや地図を物理的なオブジェクトとして作成し、プレイヤーに実際に手に取らせて、その世界に没入させることも多いです。
忍者(秘匿大好きGM)
戦略的で秘密主義的なスタイルを持つゲームマスター。PVP(プレイヤー対プレイヤー)や秘匿系の要素を巧みに取り入れ、プレイヤー同士の競争や裏切りを楽しませます。セッションの中で予測不可能な展開を生み出し、緊張感のあるプレイ体験を提供します。このGMは、シナリオの中に隠された情報や秘密のミッションを盛り込み、プレイヤーが互いに駆け引きを行う場面を作り出します。例えば、あるプレイヤーが情報を手に入れた場合、他のプレイヤーがその情報を奪おうとしたり、協力して敵を排除しようとしたりする状況を演出します。また、セッション中にスリリングな対立を生むために、NPC(ノンプレイヤーキャラクター)を利用して巧妙なトリックを仕掛けたり、プレイヤーに予期せぬ選択を強いるような展開を用意したりして楽しませます。
オーバーロード(支配型GM)
自身のビジョンやスタイルに固執し、ゲーム全体をコントロールすることを好むタイプ。プレイヤーの自由度を制限し、設定やルールを厳密に適用することで、シナリオの進行を管理する。プレイヤーが意見を持つことはあっても、それが彼らの行動に影響を与えることはほとんどありません。かなり難しいタイプのGMであるこのタイプは、自らが作成したシナリオや設定に従って、プレイヤーの選択肢を狭め、あらかじめ決められた展開を押し進めます。例えば、プレイヤーが提案したアイデアや行動がシナリオに合わない場合、強引にその方向性を変えたり、プレイヤーのキャラクターを意図的に制約したりします。また、NPCの発言や行動も自分の意図に合わせて調整し、プレイヤーが感情的に参加できる余地を少なくすることが多いです。
まとめ
これらのGMスタイルを使って、セッションに適した進行や演出を工夫すると、プレイヤーにとってより多様で豊かな体験を提供できます。また、このほかにもいろいろなタイプが考えられるでしょう。それぞれのスタイルが独特の魅力を持っているので、どんなプレイヤーグループにも合うように、GMとして柔軟にアプローチを変えていきましょう。