平和の領域(Peace Domain)とは|仲間との絆を築き助け合うクレリックが信仰する神々

ダンジョンズ&ドラゴンズでは数多くの神の中には平和を願う神々が存在します。平和の神々はあらゆる種族に紛争を解決し、平和の繁栄を阻止しようとする勢力に立ち向かうように促しています。そこでこの領域を信仰するクレリックはどのようなロールプレイができるのか、平和の領域について解説します。

平和の領域とは

信仰の領域

「Tasha’s Cauldron of Everything(ターシャの万物釜)」で追加されたクレリックのサブクラスである平和の領域(Peace Domain)とは平和を求める神々が影響を及ぼす領域です。この神々を崇めるクレリックはしばしば紛争で仲裁を求められます。またクレリックの与える祝福は人々を引き寄せ、お互いの重荷を背負うのを助け、魔法は平和の道のために戦うように駆り立てられる人々を助けます。マハトマ・ガンジーのように非暴力非服従ではなく、平和を脅かす相手とは徹底的に戦います。

この領域には以下の神々が影響を及ぼします。

フォーゴトン・レルムの神々エルダス(平和の女神)
グレイホークの神々ラオ(平和と理性の神)
ドラゴンランスの神々パラダイン(支配者と守護者の神)
エベロンの神々ボルドレイ(共同体と家の女神)
ヒューマン以外の神々オンガーラス(エルフの知恵と保護を司る三位一体の女神)、”真なる銀”ベアオナー(ドワーフの炉端と家庭の女神)、シアロラリー(ハーフリングの炉端と家の女神)、”鉄の手”ガエルダル(ノームの保護の神)

平和の領域の特徴

平和の領域の特徴は仲間との絆を築き上げることによりロールを高めたり、お互いを守り合うことができるようになります。絆の効果は近くにいることで持続できるので、集団で戦う場面で大変役立ちます。

領域の特徴レベル効果
和平を実践する*(Implement of Peace)1「看破」「芸能」「説得」技能のうち一つに習熟を得る。
勇気づける絆*(Emboldening Bond)130フィート以内で共有できる絆により攻撃ロール、能力値判定、セーヴィングスローにd4が追加できる。
神性伝導:平和の香膏*(Balm of Peace)2機会攻撃を引き起こさず移動することができ、2d6+判断力修正値の合計に等しい分だけ5フィート以内を移動したも対象のhpを回復する。
保護の絆*(Protective Bond)6「勇気づける絆」を持つ者はリアクションを用いて、ダメージを受けそうな絆を持つ仲間のそばにテレポートして身代わりになることができる。
初級呪文ダメージ強化8クレリックの初級呪文で与えるダメージに判断力の修正値が加算される。
幅広い絆*(Expansive Bond)17「勇気づける絆」と「保護の絆」の有効範囲が60フィートになり、「保護の絆」で身代わりになった時に受けるダメージの抵抗を得る。

*は「Tasha’s Cauldron of Everything」が未訳のため正確なものではありません。

平和の領域呪文

平和の領域では仲間を癒し力づける呪文を修得していきます。状態異常へ効果がある「ヒロイズム」や強靭さを増す「エイド」、ダメージへ抵抗を与え共有する「ウォーディング・ボンド」などパーティーの防御面をサポートする呪文が豊富です。

クレリック・レベル呪文
1ヒロイズム、サンクチュアリ
3エイド、ウォーディング・ボンド
5ビーコン・オヴ・ホープ、センディング
7オーラ・オヴ・ピュアリティ、オティルークス・リジリアント・スフィアー
9グレーター・レストレーション、レアリーズ・テレパシック・ボンド

ここがスゴイ!平和の領域

平和の領域は後方支援型のクレリックに合う領域と言えます。強力なダメージを与えることはありませんが、呪文や特徴を使いこなすことで前線で戦う仲間の危機を防ぐことができます。また、一番の特徴は同意する仲間との間に持つ「絆」であり、この絆によってロールを強化したり、お互いが助け合うことも可能になります。

「和平を実践する*(Implement of Peace)」で死の淵の仲間を助けることができる。

平和の領域のクレリックは「看破」「芸能」「説得」技能のどれか一つに習熟を得ます。

「勇気づける絆*(Emboldening Bond)」でロールを強化する

1レベルの時点で「勇気づける絆」により、平和を願う人々の間の力を与えている絆を築くことができます。アクションとして自分や30フィート以内の同意するものを習熟ボーナスに等しい数まで選びます。選ばれたものの間に10分間またはこの特徴を再び使うまで魔法の絆を作ることができ、30フィート以内にいるだれか同じ絆で結ばれたものがいる者は攻撃ロールや能力値判定、セーヴィングスローのロールにd4の値を加えることができます。なお、1ターンに1回しかd4を追加することはできません。この特徴は習熟ボーナスと同じ回数使うことができ、大休憩が終了した時に使用した分を回復します。

絆を持つ者が近くにいるだけで毎ターンd4を追加できるため、戦闘時に目立たないにも関わらず大きな恩恵を得ることができます。習熟ボーナスがレベル4まで+2しかないので、レベルが低い間は近いポジションの2名に使いましょう。

「神性伝導:平和の香膏*(Balm of Peace)」で傷を癒す

2レベルになると神性伝導として「平和の香膏」を使用することができます。自分を鎮痛剤のように癒す存在にする神性伝導を使うことができます。
アクションとして、機会攻撃を発生させずに移動することができ、このアクション中に他の誰かの5フィート以内を移動するとき2d6+判断力修正値の合計に等しい分その生物のhpを回復することができます。このアクションを取る時はいつでも、その生物は一度だけこの回復を受けることができます。

この特徴によってhpを回復する対象は移動を終了した場所だけではなく、動線の5フィート以内であれば対象になります。なおhpを回復することができる数少ない神性伝導です。

「保護の絆*(Protective Bond)」で危機を回避する

レベルが6になると「保護の絆」を得ます。この特徴により、人々の間で築いた絆がお互いを守る手助けをします。「勇気づける絆」による影響を受けている者がダメージを受けようとした時、一人目の30フィート以内にいる絆で結ばれた二人目は一人目の5フィート以内の何もないところにテレポートするリアクションを使うことができます。その結果、二人目は代わりに全てのダメージを受けます。

絆の力を身代わりとして使うことができます。絆で結ばれておりhpに余裕がある者が代わりにダメージを引き受けると良いでしょう。リアクションは代わりにダメージを受ける者のものを使用します。

「初級呪文ダメージ強化(Potent Spellcasting)」で追加ダメージ

初級呪文ダメージ

レベル8以上になるとクレリックの攻撃には「初級呪文ダメージ強化」が身につき、クレリック呪文の初級呪文でダメージを与える時は「判断力」修正値が加算されます。

積極的に前で戦わず「セイクリッド・フレイム」など初級呪文でダメージを与える戦い方がメインあれば、数ポイントダメージが上がるだけでも貢献できます。

「幅広い絆*(Expansive Bond)」で生命を掴み取る

レベル17になると「幅広い絆」を得ます。「勇気づける絆」と「保護の絆」の恩恵はお互いが60フィート以内であれば作用します。さらに絆を持つものが誰かがダメージを受ける時に「保護の絆」を使う時、そのダメージに対して抵抗を得ます。

平和の領域のクレリックの戦い方

平和の領域のクレリックは最前線で戦うタイプではなく、少し弱めの相手であれば近接戦闘が良いでしょう。また初級呪文ダメージ強化もあるため、高レベルになり近接戦闘での危険が増した時は呪文を活用すると良いでしょう。また「勇気づける絆」をどう使うかが重要であり、習熟ボーナスが低い低レベル帯であれば、盾役やその近くで戦うものに絆を持たせると良いでしょう。また攻撃役数名に「勇気づける絆」を持たせ、盾役は絆に入れずに呪文「ウォーディング・ボンド」を掛けてダメージ抵抗を持たせることもできます。ただその場合、盾役が受けたダメージを自分も受けるので「シールド・オヴ・フェイス」などACが上がる呪文で盾役がダメージを負いにくくなるようにすると良いでしょう。

また平和の領域は神性伝導でhpを回復できる希少なサブクラスあり、「平和の香膏」は近くを通ることでhpを回復させることができます。回復面でも優れているのであまり前に出ることなく支援や回復を中心に立ち回ると良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか?平和の領域のクレリックはパーティ全員でお互いを守る絆を持たせることができます。絆を持つ者は他の仲間の身代わりになることもできるので、パーティーとして損害を少なくできる者がダメージを代わりに追うことで壊滅的な展開を回避することもできます。パーティーを一致団結させる平和の領域を楽しんでみましょう!

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