運命の領域(Fate Domain)とは|他者の運命を導くUAクレリックの信仰の領域

ダンジョンズ&ドラゴンズでは数多くの神が存在しますが、多元宇宙の中で運命に影響を及ぼす神がいます。新しくUAとして運命の領域(Fate Domain)が公開されているのですが、この領域を信仰するクレリックはどのようなロールプレイができるのか、運命の領域について解説します。

運命の領域*(Fate Domain)とは

信仰の領域
ウィザーズ・オブ・ザ・コースト(WotC)がUAのテストプレイのフィードバックを募集するために公開したクレリックの新しいサブクラスがFate Domainです。Fateは運命や宿命といった意味を持ち、運命を司る神々が影響を及ぼす領域です。運命の神々は未来を認識し、死すべき者の選択によってその者たちを運命に向かって進ませます。一部の神々は運命は将来を事前に定めたものと見なしますが、他の神々は多元宇宙を無限の可能性の場所として理解しています。この神々を崇めるクレリックは時々運命の神から直接ビジョンを受け取り、未来のつかの間の前兆を受け取ります。そして信じがたい知識を仲間と共有し、敵の運命を予言します。クレリックの中では特に占術色の強いサブクラスになっていますが、決められた運命に従うのではなく運命を切り開くことにフォーカスしてると言えます。

この領域には以下の神々が影響を及ぼします。

フォーゴトン・レルムの神々サヴラス(占いと宿命の神)
グレイホークの神々イスタス(宿命と運命の女神)
ドラゴンランスの神々ギレアン(知識の神)
ヒューマン以外の神々ラベラス・エノレス(エルフの時と歴史と思想の神)

運命の領域の特徴

運命の領域の特徴は占術の要素が色濃く出ていますが、定められた運命ではない可能性を生かすことができるようにロールに影響を与える特徴があります。特に神性伝導:運命の鎖*(Strands of Fate)ではリアクションで有利不利をつけることができるので、神聖伝導を使わずに終わるということもなくなるでしょう。

領域の特徴レベル効果
吉凶の兆し*(Omens and Portents)1呪文スロットの消費なしに「オーギュリイ」を使うことができる。
固く結ばれた絆*(Ties That Bind)1同じ次元界にいるのであれば位置がわかる。対象へのダメージや回復量を1d6増加できる。
神性伝導:運命の鎖*(Strands of Fate)2リアクションを用いて他者の攻撃ロールや能力値判定に有利や不利を与える。
真実を見抜く打撃*(Insightful Striking)6一体の防御のビジョンを見ることができ、効果的に攻撃を与えることができる。
初級呪文ダメージ強化8クレリックの初級呪文で与えるダメージに判断力の修正値が加算される。
未来視*(Visions of the Future)17持続時間1分で「フォアサイト」呪文を一度だけスロット消費なしで使うことができる

*は未訳のため正確な訳ではありません。

運命の領域呪文

運命の領域では仲間を癒し力づける呪文を修得していきます。状態異常へ効果がある「ヒロイズム」、ダメージへ抵抗を与え共有する「ウォーディング・ボンド」などパーティーの防御面をサポートする呪文のほか、「シー・インビジヴィリティ」や「クレアヴォイアンス」など占術呪文を多く修得できます。

クレリック・レベル呪文
1ディゾナント・ウィスパーズ、ヒロイズム
3シー・インビジヴィリティ、ウォーディング・ボンド
5ビーコン・オヴ・ホープ、クレアヴォイアンス
7デス・ウォード、ディヴィネーション
9コミューン、ギアス

ここがスゴイ!運命の領域

運命の領域は後方支援型のクレリックに合う領域と言えます。強力なダメージを与えることはありませんが、呪文や特徴を使いこなすことで前線で戦う仲間の危機を防ぐことができます。また、一番の特徴は同意する仲間との間に持つ「絆」であり、この絆によってロールを強化したり、お互いが助け合うことも可能になります。

「吉凶の兆し*(Omens and Portents)」

運命の領域のクレリックは鳥の羽ばたきや、川に石を投げた時の波紋など日常の出来事から未来の兆しを感じることができます。この特徴により「オーギュリティ」を呪文スロットの消費なしに使うことができ、この方法で呪文を発動させる時は全ての要素を必要としません。ひとたびこの方法で呪文を発動させると大休憩が終了するまで再び使うことができません。さらに大休憩が終了するまでに確率がある場合も含め占術呪文発動させる時はDMが答えを出さないか、確率が25%減少した減少した「オーギュリイ」、「コミューン」、「ディヴィベーション」呪文のように結果がランダムで与えられます。

「オーギュリイ」呪文はDMの匙加減が色濃く影響しますが、運命の導きを織り込むロールプレイをするにはうってつけの特徴と言えます。

「固く結ばれた絆*(Ties That Bind)」で対象と繋がる

1レベルの時点で「固く結ばれた絆」により、一時的に他の人と運命を結びつけます。アクションとして一つの物体か生物に触れることができ、1時間または再びこの特徴を使うまでの間、自身を魔法的な運命の鎖で括り付けることができます。相手が望まなければ呪文難易度に対して判断力セーヴに成功する必要があります。絆ができた対象は同じ次元界に存在するのであれば、対象の位置への方向を感じることができ、対象が移動したのであればその方向を知ることができます。さらに1ターンに一度だけ対象にダメージを与えたりヒットポイントを回復する呪文を唱えた時は1d6を追加でダメージまたは回復量に加えることができます。この特徴は習熟ボーナスと同じ回数使用することができ、大休憩が終了した時に使用したすべてを回復します。

絆を持たせるには接触できる距離である必要があります。

「神性伝導:運命の鎖*(Strands of Fate)」で他人の運命に干渉する

2レベルになると神性伝導として「運命の鎖」を使用することができます。この特徴により周りの他の個人に織り込まれている運命の鎖を操作することができます。ボーナスアクションとして、最大1分間または精神集中が切れるまで、この状態に入り込むことができます。その間、他の生物が攻撃ロールや能力値判定をした時はいつでもリアクションを使い、有利や不利を与えることができます。

仲間にはアシスト、敵には妨害ができる神性伝導です。ローグなど有利になることでメリットが大きいキャラクターに有効に使える特徴です。

「真実を見抜く打撃*(Insightful Striking)」で防御の隙を見つける

レベルが6になると「真実を見抜く打撃」を得ます。ボーナスアクションとして30フィート以内の見ることができる一体を選ぶことができ、そのターゲットの防御の簡単なビジョンを見ることができます。次の自分のターンの終了まで以下の効果の一つを選びます。

  • その対象に対して自分が攻撃ロールを行う時、1d6をロールしてその値を攻撃ロールに足すことができる。
  • その対象に向かって自分が呪文を唱えた時、1d6をロールしてその値をセーヴ値から減算することができる。

この特徴は習熟ボーナスと同じ回数使用することができ、大休憩が終了することで使用した回数を回復します。

あくまでも自分の攻撃のみ効果がありますが、相手のセーヴを失敗させやすくすることができるため、状態異常などを引き起こす呪文を唱える前に使うと良いでしょう。

「初級呪文ダメージ強化(Potent Spellcasting)」で追加ダメージ

初級呪文ダメージ
レベル8以上になるとクレリックの攻撃には「初級呪文ダメージ強化」が身につき、クレリック呪文の初級呪文でダメージを与える時は「判断力」修正値が加算されます。

積極的に前で戦わず「セイクリッド・フレイム」など初級呪文でダメージを与える戦い方がメインあれば、数ポイントダメージが上がるだけでも貢献できます。

「未来視*(Visions of the Future)」で「フォアサイト」が使える

レベル17になると「未来視」を得ます。この特徴により未来を見ることができ、その個人ができる限り成功を収めるように導くことができます。「フォアサイト」呪文を一度だけ呪文スロットを使用せずに発動することができます。なお、この方法で発動した時の呪文の持続時間は8時間ではなく、1分間になります。ひとたびこの方法で呪文を発動させると大休憩が終了するまで使うことができません。

「フォアサイト」は対象の攻撃ロールや能力値判定、セーヴに有利を与え、狙われる時はその相手に不利を与える強力な呪文です。

運命の領域のクレリックの戦い方

運命の領域のクレリックは最前線で戦うタイプではなく、特徴の傾向からも仲間をアシストしていくものが良いでしょう。ただ、戦闘自体が苦手というわけでもないので、一体を狙う戦いであれば「固く結ばれた絆*」や「初級呪文ダメージ強化」でダメージを積み上げることは可能です。神聖伝導ではリアクションを使い有利不利をコントロールできるので、アンデッド退散の出番がなくても惜しみなく神聖伝導を使うこともできます。

まとめ

いかがでしたか?運命の領域のクレリックは周囲で行われるロールに影響を与えることができ、神聖伝導をうまく使うことで有利不利をつけて運命を操作することができます。高い戦闘能力や回復力を持つというわけではありませんが、ロールに干渉することにより見えざる力を働かせることができるでしょう。WotCでテストプレイできるよう公開されているので、是非ともプレイしてフィードバックを返してみましょう!

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