アルケミストとは|戦闘中でも魔法薬を創り出せるD&D5版アーティフィサーの専門職

ダンジョンズ&ドラゴンズでは魔法のアイテムを創り出すアーティフィサーがありますが、中でも魔法薬品に特化したサブクラスとしてアルケミストが存在します。薬品を生み出す職業をどのように使うのか、わかりやすいようにアーティフィサーのアルケミストについて解説します。

アルケミストとは

アーティフィサー

エベロン冒険者ガイドで追加れたアルケミスト(錬金術師)とは薬品を組み合わせて神秘的な物を創り出すアーティフィサーのサブクラスです。このサブクラスのアーティフィサーは薬品の取り扱いに優れており、錬金術を用いてさまざまな効果の魔法薬を作りパーティーを支援します。アーチフィサーの中でも最古の分野であり、応用性の高さはいつでも高く評価されています。なお錬金術師というとウィザードの変成術士も錬金術師扱いですが、アルケミストはエリクサー(液体)で変成術士は賢者の石と住み分けはできています。

アルケミストの特徴

アルケミストは錬金術用品を使う特徴が多く、試作型エリクサーを作るだけでなく回復や治療に優れています。

アルケミストの特徴レベル効果
道具習熟3錬金術用品に習熟する。習熟済みであれば他の職人道具の習熟を1つ選ぶことができる。
アルケミストの呪文アルケミストの呪文を修得できる。この呪文は準備数に含まれない。
試作型エリクサー3空き瓶の中に試作型エリクサーを製造できる。呪文スロットを消費して追加で製造も可能。
錬金術の碩学5錬金術用品を呪文の焦点具にして発動するたび、その呪文のダメージロールに知力修正値に等しいボーナスが付く。ただしhp回復するものか、酸・死霊・毒・火のどれかの種別のダメージロールに限られる
回復薬の秘薬9試作型エリクサーに2d6+知力修正値と等しい一時的hpが付く。「レッサー・レストレーション」を準備なしに使えるようになる。
化学奥義15酸・毒に抵抗を持ち、毒状態にならない。「グレーター・レストレーション」と「ヒール」を準備なしに使えるようになる。

ここがスゴイ!アルケミスト

エリクサー

アルケミストはパーティーの回復役として立ち回ることが可能です。「錬金術の碩学」で地味に呪文回復量を底上げする他、呪文による回復だけでなく、自分で戦闘中に試作型エリクサーを作って飲ませることも可能です。

「道具習熟」で錬金術用品の使い方をマスターする

3レベルの時点でアルケミストは錬金術用品の習熟を得ます。すでに習熟しているのであれば別の職人道具1つの習熟を得ることができます。

アルケミストをロールプレイする場合、錬金術用品は呪文の焦点具に使うなど多くの特徴で使用することになります。錬金術用品には薬品が入った小瓶やフラスコ、小さなランプ、すり鉢、鍋などがあるでしょう。

「アルケミストの呪文」で呪文が増える。

アルケミストはレベルが上がることで以下の呪文を修得していくことができます。この追加される呪文は常に準備されているため準備数には数えません。呪文は「錬金術の碩学」で強化できるものが多く追加されます。

アーティフィサーレベル呪文
3ヒーリング・ワード、レイ・オヴ・シックネス
5フレイミング・スフィアー、メルフス・アシッド・アロー
9ガシアス・フォーム、マス・ヒーリング・ワード
13デス・ウォード、ブライト
17クラウド・キル、レイズ・デッド

「試作型エリクサー」で魔法薬を作る

3レベルの時点でアルケミストは大休憩を終えるたびに触れている空き瓶の中に試作型エリクサーを魔法的に創り出すことができます。作り出した魔法薬の効果はd6で決定します。

d6試作型エリクサーの効果
1【治癒】飲んだ者のhpが2d4+知力修正値だけ回復する。
2【俊足】飲んだ者は以降1時間、歩行移動速が+10フィート増加する。
3【弾性】飲んだ者は以降10分間、AC+1のボーナスを得る。
4【勇敢】飲んだ者は以降1分間、攻撃ロールやセーヴを行うたびに1d4をロールして加えることができる。
5【飛行】飲んだ者は以降10分間、飛行移動速度10フィートを得る。
6【変化】「オルター・セルフ」の作用を受けたかのように飲んだ者の体が変化する。変化の内容は飲んだものが選び、効果は10分間持続する。

試作型エリクサーは飲んだ時点で効果が発生し、自分で飲むのも誰かに飲ませるのも1アクションかかります。このエリクサーを作るには錬金術用品が必要であり、そのエリクサーの効果は誰かが飲むか次の大休憩まで持続します。アーティフィサーレベルが6レベルで2本、15レベルで3本作ることができますが、その効果は個別でロールする必要があります。また1アクションとして呪文スロットを1つ消費するごとに1本の追加の試作型エリクサーを作ることができます。呪文スロットを使用して作成する場合は、自分で試作型エリクサーの効果からその効果を選ぶことができます

大休憩後の試作型エリクサーは前もって準備する薬ですが、その効果はランダムであるため意図しないものができる可能性があります。むしろ呪文スロットを消費して安定して治癒薬を作った方が「キュア・ウーンズ」よりも効果が安定した薬が出来上がります。呪文スロットを消費して作る試作型エリクサーとは6種類の呪文を準備しているのと同じと言えます。

「錬金術の碩学」で呪文効果を上げる

レベル5になるとアルケミストは魔法的な化学薬品を扱う名人になります。錬金術用品を焦点具として呪文を発動させた時にhpを回復するものであれば知力修正値と同じ値を追加で回復し、酸・死霊・毒・火の種別のダメージを与える呪文であれば追加ダメージとして知力修正値を加算することができます。

「回復の秘薬」で治癒力を獲得

レベル9になる「回復の秘薬」を自分の作品の一部に混ぜ込むことができます、この特徴により以下の効果を得ます。

  • 作った試作型エリクサーを飲んだ者は2d6+知力修正値に等しい一時的hpを獲得できる。
  • 「レッサー・レストレーション」を準備せずに、かつ呪文スロットを消費せずに発動することができる。ただし、錬金術用品を呪文焦点具として使う必要があり、知力修正値と同じ回数だけ使用することができる。大休憩終了時に消費した回数は回復する。

「レッサー・レストレーション」は聴覚喪失・毒状態・麻痺状態・盲目状態状を治療できる呪文で、戦闘で不利を受ける要素を1つだけ解消できます。また試作型エリクサーを飲むことで一時的hpを得ることができるので、試作型エリクサーにハズレ感はなくなります。

「化学奥義」で化学薬品の害を受けなくなる

レベル15になると大量の化学薬品を取り扱ってきた経験から「化学奥義」を身につけることができます。この特徴により以下の効果を得ます。

  • 酸ダメージと毒ダメージに抵抗を持ち、毒状態にならない。
  • 「グレーター・レストレーション」を準備せずに、かつ呪文スロットを消費せずに発動することができる。物質要素も不要ですが錬金術用品を呪文焦点具として使う必要がある。この特徴は1度使うと大休憩が終了するまで再使用することができない。

「グレーター・レストレーション」は魅了状態・石化状態・呪い・能力値減少・最大hp減少とといった影響の大きい状態異常を1つだけ解消することができます。

まとめ

いかがでしたか?アルケミストは魔法の薬品を創り出すことができるクラスであり、状態異常の治療もできるパーティーの回復向けのクラスと言えます。ただ回復にだけフォーカスするのではなく、積極的に試作型エリクサーを作ってみることがアルケミストの真骨頂と言えます。戦闘向け特徴がないため呪文中心の行動になりますが、是非ともエリクサーを作って楽しみましょう!

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