D&Dドルイドのロールプレイ方法|円環で秘技や知識を共有するクラス
目次
ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)をには多くのクラスがありますが、自然との調和で大自然の力を使いこなすドルイドがあります。クレリック同様、呪文でヒットポイントを回復できるのでパーティーを支援することも可能です。そこで、ただ癒すだけではないドルイド呪文と大自然の力を使いこなすドルイドのロールプレイを解説します。
ドルイドとは
ドルイドと聞くと森に潜む仙人のようなイメージがあるかもしれません。D&Dのドルイドは土地土地に円環(コミュニティ)を形成し、大自然の力を享受する方法や古くから伝わる知識や知恵を共有します。もっとも自然を尊ぶことで、自然の神よりさまざまな力を授かります。根本的にクレリックと違うところは神殿や寺院で神を讃えるものではなく、古くからの教えを伝統として引き継いでいます。自然の神だけではなく、獣の神や地風火水といった元素の神を崇めることもあり、ドルイドの中には獣に姿を変えることができる者もいます。また高位のドルイドは仙人のようなものであり、短命の種族であっても通常より遥かに長生きすることができます。
ドルイドをおすすめする理由
ドルイドは自然と文明の調和を大切にし静かに暮らしているのですが、自然ではない異形のものやアンデッドなどを激しく憎みます。そのためプレイヤーにとっては悪を憎むという善のスタンスを取りやすいのでロールプレイもしやすくなります。また動物に変身したりと自然の力を使いこなすのも面白いです。
ドルイドの円環は「ダンジョンズ&ドラゴンズ プレイヤーズ・ハンドブック第5版」に記載されています。選んだ円環によってはドルイドの戦い方も変わってくるので幅広いプレイが可能です。
「自然の化身」で変身できる
ドルイドの1番のポイントはこれまでに見たことがある野獣に変身ができるところです。低レベルでは脅威度の低い野獣にしか変身できませんがウルフであれば移動速度が高いなどのメリットがあり、高レベルになれば戦闘能力の高い野獣に変身することも可能です。また通常獣に変身したときは呪文の発動ができませんが、18レベルに達すると獣の姿でも呪文を発動させることが可能です。変化は2回しかできませんが小休憩または大休憩を取ることで使用回数は回復します。
レンジャーレベル | 脅威度上限 | 制限(生物の例) |
---|---|---|
2 | 1/4 | 飛行・水泳移動速度なし(ウルフ) |
4 | 1/2 | 飛行移動なし(クロコダイル) |
8 | 1 | (ジャイアント・イーグル) |
変身中は元々の技能や習熟に加え、変身した生物の持つ技能習熟やセーブ習熟を持つことができます。変化中でhpが0になった場合は通常の姿に戻り、オーバーしたダメージがある時は通常時のhpから差し引かれます。変化は通常ドルイドレベルより下の脅威度の野獣にしか変化できないため戦闘向きではなく、飛行移動や水中移動などがなければその恩恵はあまりありません。ただし、月の円環のドルイドであればドルイドレベル÷3(切り捨て)までの脅威度を選ぶことができ、戦闘にも耐えられる野獣に変化できます。なお「胞子の円環」「星の円環」「野火の円環」では獣の形態に変化する代わりに別の効果を引き出すことができます。
「自然の仲間/Wild Companion」(オプションルール)
ターシャの万能釜で追加された特徴で2レベルで動物を形どった霊を召喚することができます。この特徴は物質要素なしに「ファインド・ファミリア」を発動するために「自然の化身」を1つのアクションで使うことができます。この方法で呪文を発動させた時、使い魔のモンスター種別は野獣の代わりにフェイになります。使い魔はドルイドレベルの半分に等しい時間が経過すると消滅します。
この特徴はオプションルールのため適用するかはDMが決定します。
必要に応じて前で戦えるヒットポイントと習熟を持つ
魔法職でありながらドルイドは中装鎧と盾に習熟ボーナスを得るので近接攻撃もある程度こなせます。ただし金属製品は使用しないため、初期装備では実質ハイドアーマー一択になります。呪文を活用しながら戦うスタイルであり、ヒットダイスも1d8なので決して打たれ弱いというわけではありません。
ヒットポイントは【1d8+耐久力修正値】。
ドルイドレベルが上がる毎に【1d8+耐久力修正値】追加。ロールせず固定の場合は【5+耐久力修正値】。
「時知らずの肉体」で老化を抑える
高レベルのドルイドは原始の魔術の影響で老化の速度が1/10になります。十年で一年分の老化しかないため、長命ではない種族でも100年200年と生きていくことが可能になります。
「大ドルイド」という仙人
ドルイドを極めると大ドルイドとなり、なんどでも自然の化身を使うことができます。また呪文を発動させるための要素を無視できるため、いわゆる「無詠唱」が可能になります。「サイレンス」で発生する沈黙の空間でも音声要素を無視できるので呪文を発動させることができます。
補助的に回復呪文が使える
ドルイド呪文のレベル1から使えるキュア・ウーンズは幾度となく人を救うことでしょう。ドルイドはクレリックのように回復と防御というニュアンスは弱く自然や元素の力を活用する呪文を得意としているため、回復は補助的な立ち位置でしょう。またドルイド呪文はクレリック呪文同様大休憩の後に準備している呪文を変更することができます。
準備できる呪文数は「判断力修正値+ドルイドレベル」。
初級呪文は使い放題
ドルイドは1レベルの時点で初級呪文を2つ取得しています。この初級呪文は準備する必要がなくスロットの残りと関係なく回数無制限で使用することができます。特に「シャレイリ」は金属製品を嫌うドルイドが扱う木製のクラブやスタッフを強化し、近接戦闘をしやすくします。
- ガイダンス ・・・ 能力値判定にボーナス
- シャレイリ ・・・ クラブまたはクォータースタッフでの戦闘力を上げる
- ソーン・ウィップ ・・・ 棘に覆われた蔓の鞭を作り出す
- ドルイドクラフト ・・・ 近くの精霊に囁きかけ、小さな効果を生み出す
- プロデュース・フレイム ・・・ 手のひらから火を発現させる
- ポイズン・スプレー ・・・ 手のひらから毒ガスを放つ
- メンディング ・・・ 物体の傷の修理
- レジスタンス ・・・ セービングスローにボーナス
また「ザナサーの百科全書」では次の初級呪文も追加されています。
- インフェスティション ・・・ ダニ・ノミなど寄生生物を大量に発生させる
- ガスト ・・・ 突風を起こす
- クリエイト・ボンファイアー ・・・ 焚き火を作りだす
- コントロール・フレイムズ ・・・ 魔法ではない火を操る
- サンダークラップ ・・・ 遠くまで聞こえる雷鳴が炸裂する
- シェイプ・ウォーター ・・・ 水を操る
- プライマル・サヴェジリィ ・・・ 歯か牙を鋭くし、腐食性の攻撃をする
- フロストバイト ・・・ 凍えるような霜で覆いダメージを与える
- マジック・ストーン・・・投擲やスリングに使える小石1~3個に魔力を込める
- モールド・アース ・・・ 見ることができる石や土を動かす
初級呪文の汎用性/Cantrip Versatility(オプションルール)
ターシャの万能釜で追加されたルールですが、能力値が上がるレベルに到達した時に1つの初級呪文を別のドルイド初級呪文に変更が可能です。
この特徴はオプションルールのため適用するかはDMが決定します。
円環とは
円環とはドルイドが生活し様々な古い知識や秘技を共有する共同体を表します。ドルイドは円環の種類によって実行できる特徴が異なります。呪文を主体とするか変身を主体とするかなど、どのようなプレイをしたいか?というイメージが円環の選択にも影響します。
円環 | 円環の特徴 |
---|---|
土地の円環 | 土地と神秘的な繋がりを持ち、その土地の円環の呪文を使うことができる |
月の円環 | より脅威度の高い野獣やエレメンタルに変身できる |
群導く者の円環 | トーテム精霊の加護を受け、召喚獣と共に戦うことができる ※ザナサーの百科全書記載 |
夢の円環 | ドルイドでは最高の回復能力を持ち、疲れ果てた者を癒すことができる ※ザナサーの百科全書記載 |
胞子の円環 | 胞子を操り、近接戦闘も少しこなすことができる ※ターシャの万能釜記載 |
星の円環 | 星図を作り、星座の力を引き出し星の形態に変化することができる ※ターシャの万能釜記載 |
野火の円環 | 破壊と創造の力である野火の精霊を召喚できる ※ターシャの万能釜記載 |
原始の円環 | 大地の記憶を利用し、原始の精霊として恐竜などを召喚できる ※UA(明かされた秘密) |
ドルイドに求める能力値
多くの人はドルイドには呪文をはじめ自然を生かしパーティーに貢献できる能力を求めています。どのようなドルイド呪文を扱うには「判断力」が高い方が良く、次に戦い抜く上でも「耐久力」が良いです。
おすすめのロールプレイ方法
キャラクターの属性にもよりますがドルイドは往々にして善良なる心を求められがちです。そもそもドルイドはアンデットや異形のものなど自然ならざる力に対して激しい嫌悪感を持っていることからアライメントは善になりがちです。また大自然で路頭に迷い行き倒れている者がいたら手を差し伸べるでしょう。呪文主体に闘うか、野獣になって闘うか、精霊の力を使うか、サブクラスによって戦い方が変わってきます。
戦闘時
ドルイドは呪文が色々と使えるようになるまでは前線での働きも期待される場面が多いです。また呪文での射程や効果発動の変身のタイミングも考える必要があるため、パーティー全体の中心近くにすぐ移動できるポジションを保ちながら戦うと良いでしょう。
- ポジショニング ・・・ 前線あたりからパーティーの中心にすぐに移動できる位置取りをキープ。強敵と1対1になる場所は極力避ける。
- アクション ・・・ 「シャレイリ」をはじめドルイド呪文を活用しながら戦います。「自然の化身」で戦える野獣に変身できれば変身します。
- ボーナスアクション ・・・ 「ヒーリング・ワード」などの呪文はボーナスアクションで使用できるので状況に合わせて使用。また月の円環であれば「自然の化身」もボーナスアクションで使うことができます。
- リアクション ・・・ 機会攻撃のほか、待機させた呪文を発動させる。
呪文による回復の手段もできますが、ドルイドの最大のポイントは変身であり、変身することで環境に適応した能力や移動速度を得ることができます。特にトラやクマなどの脅威度の高い動物へ変身ができるようになれば戦闘での活躍の幅も広がります。変身できる動物の能力や攻撃手段を理解しておくと良いでしょう。また、変身が使いにくいときは上手く呪文を活用して戦いましょう。
非戦闘時
ドルイドは自然の力の行使者としてその行動を求められることがあります。それが癒しを求められるのか、自然の恵みを求められるのか様々です。また普段は文明と離れたところで生活をしていますが、文明が嫌いというわけではなく調和できるので都市部を訪れることはなにも問題ありません。
また、忘れていけないのが呪文の準備です。初級呪文と円環の呪文以外の呪文は大休憩で使用できるリストを見直すなど、すぐ使えるように準備をしておく必要があります。
まとめ
ドルイドはヒットポイントの回復が使えますが、決してそれだけしておけば良いというクラスではありません。不死や異形を打ち払い、自然と調和をもたらす職業であり、円環により授かった力を活用しなければなりません。特に「自然の化身」を上手に使うことがドルイドでのロールプレイのポイントと言えます。ある時には狼に、ある時にはフクロウにと自在に動物に変身して、人と獣のシームレスなロールプレイを楽しみましょう。
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