ショゴスとは|かわいいで人気、光る粘液状のクトゥルフ神話生物

ショゴスとは

ショゴス

(shoggoth)はクトゥルフ神話TRPGに登場するクリーチャーであり、その独特な外見からプレイヤーによく知られている存在です。かわいくデフォルメされるほどの人気を持ち、クトゥルフ神話TRPGだけではなくペルソナ2などのゲームにも登場しています。巨大で悍ましい外見は多くの人間を恐怖で萎縮させ、時には一つの街に住む人たちをのみ込みます。

「悪夢のような黒っぽい玉虫色の臭くて伸縮性のある柱状のものがにじみ出るように這い出してきた… その体は原形質の小泡でできた不定形の塊であり、体全体から微光を走っていた。天井までの空間を満たすその筐体の前面に付いているチカチカと点滅する緑色の光は、無数の目が形成されたり、またなくなったりしているところなのだ。その巨体が泣き騒ぐペンギンを押し潰しながら、われわれに向かって進んでくる。床は彼らがのたくったために、掃き清めたように不吉なほどに綺麗になっていた。あの奇怪な嘲けるような叫び声はまた聞こえてきた。『テケリ・リ!テケリ・リ!』」    ーーH.P.ラヴクラフト「狂気山脈の果てに」

ショゴスの画像

ショゴスの画像です。なお、フリー素材ではなく出典元を表示していますのでそちらもご確認ください。
ショゴス
出典:Eclectixxによる作品

ショゴス2
出典:Joseph DiazPROによる作品

出自

初出はハワード・フィリップス・ラヴクラフトの小説『狂気山脈にて』に登場しています。また『ユゴスよりのもの』で名前のみ言及されています。

生息地

ショゴスはもともと南極圏などの極限環境の水中を中心に活動していましたが、「古のもの」が海中に押しやられたことや、その原因となった「大いなるクトゥルフ」が地球外へと行ってしまったため、一部のショゴスは現在、安全となった地上で生息しています。そのほかでは多くのショゴスが深海の暗闇に存在し、深きものなどに仕えています。巨大都市・狂気山脈の建設などに使役されていました。

生態

もともと数億年前に地球外より飛来した「古のもの」が製造した奉仕種族で、誕生時は知性を持っていませんでした。しかし、脳を固定して自我を持つことに成功し、現在では高い知性を持っています。また一部のショゴスは姿や会話など人間の真似をすることから自在に人間の真似をすることができる「ショゴス・ロード」へと進化したものもいます。

集団行動

ショゴスは奉仕種族として多数誕生していますが、自我を持つ以前は「古のもの」に操られており、自発的な集団行動をしていませんでした。自我を持つようになったことで縄張り意識が芽生え、互いを殺し合うことがあるほど社会性を持っていません。

狩りと食性

ショゴスは食べることに対して貪欲であり、そこに価値を生み出します。転がるように移動してその巨体を使い獲物を飲み込んでいきます。器官を自由に形成できるので特定の場所に口があるというわけではないことから、複数の獲物を同時に飲み込むことも可能です。

繁殖と生活周期

繁殖と生活周期については一切ありません。自然死することもないため老化することもないと考えられます。

人間との関係

ショゴスにとって人間は餌でしかありません。知性があるため飢えた熊のように地上を荒らし回ったり人間を襲うことはありませんが、深く暗い場所で人間と遭遇した場合は躊躇なく捕食します。

ショゴス・ロードとしての関わり

ショゴスが進化して人間を真似ることができるショゴス・ロードにとって人間は社会性を楽しむ存在であり、なおかつ自分の栄養分と考えています。

特徴

漆黒の玉虫色に光る粘液状生物で表面に無数の目が浮いています。不定形で決まった姿を持たず、非常に高い可塑性と延性を持ち、必要に応じて自在に形態を変化させ、さまざまな器官を発生させることができます。タールでできたアメーバのようだと表現され、その大きさは約5mと言われています。ただサイズについては個体によってバラバラであり、中には地下鉄の車両ほどに大きなサイズ(20mほど)の個体も存在します。

「テケリ・リ、テケリ・リ」という鳴き声

ショゴスは「テケリ・リ、テケリ・リ」(”Tekeli-li, Tekeli-li”)という独特の鳴き声をあげます。もとは、「古のもの」の出す音をショゴスたちが真似て声帯器官を発達させたものであり、言葉を話すことはできません。鳴き声により何かが起きるわけではありませんが、ショゴスが近づいてくるのはわかるでしょう。

触手やかぎ爪などによる押し潰し

ショゴスは触手やかぎ爪などに体の一部を自由に変形させて1ラウンドに2回も攻撃をする事ができます。体躯を生かしてダメージを与える押し潰しと、ダメージを与えず体の中に吸収する「のみ込み」にも繋がります。

押し潰しのダメージはSTRとSIZより計算されるダメージボーナスを使います。

のみ込み

触手やかぎ爪による攻撃が命中した場合、ショゴスはダメージを与えずに黒い体の中に飲み込むこともあります。飲み込まれたものは対抗STRロールに成功しない限り反撃できず、ダメージボーナスによる圧縮を受けることになります。

複数を飲み込む場合は、ショゴスの筋力は等しく分割され、獲物が脱出を試みる場合はその分割した筋力で対抗STRロールとなります。

装甲

タールでできたアメーバのような外見と形をすぐに変える特性から装甲は持ちません。ただし、火と電撃では1/2のダメージしか与える事ができず、火器やナイフといった物理的な武器の場合は1ダメージしか与える事ができません。また1ラウンドに2ポイント耐久力を回復させる耐久力を持っているため、生半可な攻撃では一切効果的なダメージを与えることができません。

外見による影響

ショゴスを目撃した人はそのあまりにも悍ましい外見から正気度を失う事があります。

正気度ロールによる失う正気度ポイントは「1D6/1D20」。

ショゴスの呪文

ショゴスは知性を持ちますが基本的には呪文を使いません。しかし、なかには呪文を使う個体もいるかもしれません。

ショゴスのステータス

ショゴスの詳細はマレウス・モンストロルムまたはルールブックを参照してください。

ショゴスの倒し方

ショゴスはその存在に気づいたら戦わずに逃げるべき存在です。たとえマシンガンを持っていたとしても決して人間が勝てる存在ではありません。創造主である「古のもの」はショゴスが反乱を起こした時に有効な手を打つ事ができなかったくらい厄介な存在です。その体には物理的な武器では1ポイントしかダメージを与える事ができず、火や電気では通常の1/2しかダメージを与える事ができません。またHPも63と高いながらも毎ラウンド2ポイントの回復があり、普通にダメージを積み重ねることすら困難になっています。つまり弱点という弱点は存在しません。

もし、戦う必要がある場合は魔法の武器か、、現代の武器であれば比較的ダメージを与えやすい火や電気を使う方が良いです。ただし移動速度は転がりながらもMOV10を持つため、遠くから狙うか車両で距離をとりながら戦わねければ、間違いなく飲み込まれてしまいます。つまり高い戦車による榴弾やそれに匹敵する爆発を起こす武器を移動しながら使いましょう。また逃げながらでもショゴスの進行方向に通電した動線やC4などを仕掛けておけば少しはダメージを与える事ができるかもしれません。もし「マプロー」というショゴスを操る粘液塊を入手できれば、自身の正気と引き換えに操る事も可能です。しかし、ショゴスは探索者が不意に遭遇して勝てる存在ではないので、早めに判断して命を守る行動を取るべき相手です。

まとめ

いかがでしたか?ショゴスは探索者では手に負えない恐るべき神話生物です。戦車であれば砲撃で攻撃もできますが、軍人で指揮官でもない探索者であれば現実的ではありません。ですのでショゴスと遭遇したら逃げましょう!

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