ナイトゴーント(夜鬼)とは|ノーデンスに仕え、夜に飛び回るクトゥルフ神話生物

ナイトゴーント(夜鬼)とは

ナイトゴーント(夜鬼)(nightgaunt)はクトゥルフ神話TRPGに登場するクリーチャーであり、その独特な外見からプレイヤーによく知られている存在です。旧神ノースデンとの従者としてセットで出てくることがあるほか、特定のオカルト的な種族とも同盟を結んで友好的であるため、その同盟主とともに出てくることもあります。ナイトゴーントはクトゥルフ神話TRPGだけではなく「東京放課後サモナーズ」や「オトギフロンティア」などのゲームにも登場しています。また、「這いよれニャル子さん」ではナッ子として登場しています。のっぺらぼうの顔に蝙蝠の翼と長い尻尾を持つ悪魔のイメージがぴったりです。

「ショッキングで不格好な黒い怪物で、油っぽくなめらかなクジラのような肌、内側、すなわちお互いに向かって曲がっている不快な角、羽ばたいても音のしない蝙蝠のような翼、物を掴むのに適している醜い手、意味もなくいやらしい感じで打ち付けるトゲのついた尾を持っている。そしてもっと悪いことには、彼らは話すこともなく、笑うこともなく、決して微笑むこともないのだ。それというのも、彼らには微笑むべき顔がないからであり、顔のあるべきところには顔を暗示するような空白があるだけである。彼らがすることといえば、つかんで、飛んで、くすぐることだけであり、それが夜鬼のやり方である。」    ーーH.P.ラヴクラフト「未知なるカダスを夢に求めて」

ナイトゴーント(夜鬼)の画像

ナイトゴーンとの画像です。なお、フリー素材ではなく出典元を表示していますのでそちらもご確認ください。
ナイトゴーント
出典:Nottsuoによる作品

ナイトゴーント2
出典:The World of Lovecraft

出自

初出はハワード・フィリップス・ラヴクラフのドリームランドを舞台とする『未知なるカダスを夢に求めて』です。

生息地

ナイトゴーント(夜鬼)は地球上のドリームランドのングラネク山に生息し、暗く物寂しい場所であれば至る所に巣を作っています。

生態

普段はひっそりとしているものの、ノーデンスのために侵入者を捕らえ、連れ去ります。侵入者が激しく抵抗するようであれば高い位置から落としますが、無抵抗であれば辺鄙なところ(巨大溪谷・ナスの谷)へ置き去りにするだけです。

集団行動

ナイトゴーント(夜鬼)はノーデンスに仕えている種族であり、複数体一緒に行動しニャルラトテップに仕えるシャンタク鳥と激しく争っています。また食屍鬼と仲が良く、運搬や偵察を協力して行うものもいます。大きい相手に対しては協力して戦うこともできます。また魔術師に召喚されて仕えているものもいます。

狩りと食性

ナイトゴーント(夜鬼)は夜になると餌食を探しています。基本的にはナワバリを荒らすものに対して襲撃をしますが、命を弄ぶようなことはありません。

繁殖と生活周期

ナイトゴーントにおそらく雌雄はなく、繁殖については不明です。しかし巣を持っており、卵なのか胎児なのか、それとも魔法的な作業なのか、なにかしらの繁殖を行い数を増やしていると思われます。生活周期も存在しており、主に夜に行動を起こし日中は休息していると思われます。

人間との関係

ナイトゴーントにとって人間は敵でも味方でも無い存在です。ナイトゴーントが仕えるノーデンスが人間に対して友好的であれば人間にも友好的に接します。ただし、人間を侵入者と判断した場合は連れ去ります。呪文によって召喚されたナイトゴーントは魔術師に従属することもあります。

特徴

ナイトゴーントの見た目はやせ細った人型で、全身が黒いクジラのような皮で覆われ、顔は目も鼻も口もないのっぺらぼう。コウモリのような巨大な羽と長い尻尾、牛のような大きな角を持っています。黒い皮は闇夜では分かりにくいこともあり、ひっそりと隠れて相手に近づくこともあります。

大きく長い角を敵を攻撃することにも使われます。

角はもしかすると貫通するかもしれません。基本的なダメージは1D4+DBです。

相手を捕まえるための大きく醜い手

ナイトゴーント(夜鬼)は大きく醜い手で相手を捕まえます。捕まえたあとは上空へ持ち上げ連れ去りろうとしますが、相手が抵抗してきた場合は尾でくすぐりを行います。車両など大きい相手にもナイトゴーントは協力して持ち上げることがあります。

捕まえ自体にはダメージはありませんが、もし高いところから落とされると落下ダメージを受けます。

尻尾によるくすぐり

尾は捕まえた相手が抵抗してきた時にその相手を無力化するために使うことがあります。ナイトゴーントの尾には鋭い棘が生えていますが、くすぐりを行う時は刺さらないように触れ、相手を当惑したり屈辱を与えたりと混乱させます。この尾は例え金属製のプロテクターを着ていたとしても、わずかな隙間からするするっと入り込んでいきます。

くすぐりは1D6+1ラウンドまたはナイトゴーントが辞めるまで継続します。

巨大な羽

コウモリのような巨大な羽は悪魔を想像させますが、人一体を抱えと飛ぶほどの飛行能力を持ちます。歩いて移動する倍の速さで飛行することができます。

装甲

全身を覆う鯨の肌のような黒い皮は2ポイントの装甲を持ちます。ただ、物理的なダメージをそのまま受けるため高い火力を使えばダメージを与えることができます。

外見による影響

ナイトゴーントを目撃した人は黒い悪魔のような外見から正気度を失う事があります。

正気度ロールによる失う正気度ポイントは「0/1D6」。

ナイトゴーントの呪文

ナイトゴーントは知性を持ちますが基本的には呪文を使いません。また、ナイトゴーントに対する召喚や従属呪文が存在しているので、探索者がこの呪文を修得できれば従属させることができます。

ナイトゴーントのステータス

ナイトゴーントの詳細はマレウス・モンストロルムまたはルールブックを参照してください。

ナイトゴーントの倒し方

ナイトゴーントは上手に戦えば決して戦えない相手ではありません。耐久力も高くはなく、鈍器や銃火器による物理的なダメージも効果があります。ただ空を飛ぶことが出来るほか、暗闇に隠れることもできるので、気づいた時は捕まって持ち上げられていることもあります。まずは夜など視界が悪い中では知覚系技能を使ってナイトゴーントの存在を気づけるようにしましょう。

ナイトゴーントは召喚されて誰かに従属していない限りはあまり単体で行動をしていません。ナイトゴーントが複数いる場合、次々と襲いかかってくるので効果的にダメージを与えることが出来る銃火器は欲しいところです。知性はさほど高くはありませんが、舐めてかかると痛い目に遭います。また、もしナイトゴーントが1体であってもそばには同盟を結んだ怪物や魔術師がいるかもしれませんので、警戒しておきましょう。

まとめ

いかがでしたか?ナイトゴーントは探索者では手に負えない相手ではありません。遭遇したら必ずしも襲い掛かるわけでは無いので、不用意に縄張りに入ったり攻撃しないようにすると良いでしょう。ただし、邪悪な魔術師に使役しているのであれば間違いなく襲いかかってくるので、その時は全力で戦うと良いでしょう。

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