古のものとは|地球最初の知的生命体でショゴスを創造したクトゥルフ神話生物
目次
古のものとは
古のもの
(Elder ThingまたはOld One)はクトゥルフ神話TRPGに登場するクリーチャーであり、ショゴスを創り出したことでプレイヤーによく知られている存在です。10億年以上昔から地球史にやってきた地球最初の知的生命体で、以降同じく宇宙からやってきたイスの偉大なる種族やミ=ゴ、クトゥルフの眷属と地球の覇権を賭けて戦っています。また、奴隷として扱っていたショゴスに反乱を起こされるなどあり、南極の地下にいるとされています。
「うねのついた樽のような胴体、そこから放射状に水平に突き出ている細い腕、樽のてっぺんとそこからコブとも球根とも使わないようなものが縦方向に突出している。このコブからそれぞれ放射状に5本の長くて平たい腕が生えていた。腕は先の方が三角形に細くなっているもので、ちょうどヒトデのような形だ」 ーーH.P.ラヴクラフト「魔女の家の夢」
古のものの画像
古のものの画像です。なお、フリー素材ではなく出典元を表示していますのでそちらもご確認ください。
出典:kurt-komoda.blogspot.com
出自
初出はハワード・フィリップス・ラヴクラフトの小説『狂気山脈にて』に登場しています。また『時間からの影』『魔女の家の夢』『闇をさまようもの』でも言及されています。
生息地
古のものは10億年以上前に地球へやってきたとされ、そのまま地球に定着して生活をしていましたが、ミ=ゴやクトゥルフの落とし子などとの他種族と戦いで疲弊、さらに奴隷として扱っていたショゴスの反乱により、現在では南極の地底にある凍てついた都市に生息しているとされています。
生態
地球外より飛来した「古のもの」が翼で宇宙空間を飛ぶことができましたが、長い地球での生活で退化し、かつて持っていた能力やテクノロジーの一部が使えなくなっています。水陸両生であることから、海底にある都市でも問題なく活動することができます。また、独自の文化と科学力でショゴスを生み出す支配しています。その高度な知識は文字として記述しており、超古代遺跡に関する情報を文書にしています。なお、魔導書として知られる『グハーン断章』は古のものが残した知識の断片とされています。
集団行動
古のものは都市を築く文明を持っており、集団生活をする種族と言えます。コロニーを建造するにあたっては自分達で労働はせず、生み出したショゴスを奴隷として働かせていました。
ショゴスとの関係
古のものは奴隷として働かせる奉仕種族としてショゴスを生み出しました。ショゴスは誕生時知性をもっていなかったため、古のものはマジックポイントを込めた水晶を使いショゴスを従属させていました。ところが知性を持ったショゴスが誕生したことによりコントロールが効かなくなり、古のものはショゴスの謀反を受けることになりました。古のものが海底に潜んだことで、一部のショゴスは完全に従属がなくなり地上へ出現したものもいます。
狩りと食性
半植物であるため、植物のように無機物から養分を摂取することが可能ですが、生物を捕食することも好んでいます。そのためうっかり人間と遭遇した時は、触手を伸ばして人間を食べてもおかしくありません。
繁殖と生活周期
古のものは雌雄はなく、胞子によって繁殖を行います。たいへん長命であるため寿命で死ぬことは稀で、領土を拡大する場合等を除いてめったに繁殖は行いません。
人間との関係
古のものにとって人間は奴隷または食糧でしかありません。ただし、一部のものは人間に宇宙の真理などを教えてくれるかもしれません。
特徴
古のものは半植物の生物であり、形状にも植物のような放射相称性が見られます。体長は8フィート(約2.4メートル)ほどで、樽状の胴体の上に、球根状の首と五芒星形の頭部があります。また、胴体の下にも、首に似た球根状のものと頭部に似た五芒星形の擬足があります。胴体の周りにはそれぞれ等間隔で、5枚の膜状の翼と5本の海百合のような触手が並んでおり、器用に使います。翼は扇のように折りたたみ可能だが、広げると7フィート(約2.1メートル)ほどにもなり、宇宙を飛来していたとされています。この翼の先端には胞子嚢があり、繁殖時のみ使用します。
水陸両生ということもあり、首にはえらを持ち、頭部に気孔があります。その他、頭部には5つの角から短い管が伸びており、先端の球状のふくらみを開くと眼が現れます。また、5つの窪みからはやや長めの管が伸びており、先端が袋状で開くと鋭い歯が並んでいる口が出てきます。擬足の5つの窪みからも管が伸びており、ここから老廃物を排出します。
触手
古のものは5本の触手を持ち、同時に5人まで捉えることができます。捉えられたものは脱出しない限り、強く締め付けられ続けます。
締め付けののダメージはSTRとSIZより計算されるダメージボーナスの半分を使います。
テレパシー
会話はテレパシーで行われます。このテレパシーを使えば言語の通じない人間ともコンタクトも可能ですが、主な使い方はテレパシーは集中させ、異次元の彼方から精神力の弱い人間を錯乱させています。また、念動力を駆使して異次元の彼方から重機を操り、人間を襲わせたりも出来ます。大白色空間を使うことで距離を無くすことができるのでテレパシーが効果を表すのかもしれません。
装甲
強靭で柔軟な体は7ポイント分の装甲を持っています。
外見による影響
古のものを目撃した人は、古のものを植物と認識てしまうこともあり、外見から失う正気度はわずかです。
正気度ロールによる失う正気度ポイントは「0/1D3」。
古のものの呪文
古のものは高度な文化を持っており、わずかに呪文を使うことができます。
古のもののステータス
古のものの詳細はマレウス・モンストロルムまたはルールブックを参照してください。
古のものの倒し方
古のものは強靭な装甲を持っていますが、火力の高い武器があるのであれば十分に戦うことが可能です。ただし、5人まとめて触手で攻撃ができるので、極力近寄らず銃火器で倒すことが望ましいです。有利な状況であっても古のものは呪文を使ってくることがあるので、距離を保ちながら速やかに倒すことを心がけましょう。また、もしかするとショゴスを使役している可能性もあるので、戦う時は周囲にも目を配りましょう。
まとめ
いかがでしたか?古のものは探索者でも装備や状況次第では戦うことができる神話生物です。ただし、南極の海底という限定されたとこにしかいないので、シナリオに登場させるのは難しいかもしれません。ですが、位置的なものを除けば適度な怪物になるので、是非とも古のものを活用してみましょう。