
黒い仔山羊とは|シュブ=ニグラスの代理人として現れるクトゥルフ神話生物
目次
黒い仔山羊とは
黒い仔山羊
(Dark Young of Shub-Niggurath)はクトゥルフ神話TRPGに登場するクリーチャーであり、ミミズのような職種を持つ大型の神話生物であり、シュブ=ニグラスが産み落とす子で奉仕種族です。おもにシュブ=ニグラスの代理人としてカルティスに儀式で召喚され、生贄を喰らいます。また書籍・アニメで人気の『オーバーロード』ではアインズが超位魔法「イア・シュブニグラス(黒き豊穣への貢)」によって黒い仔山羊を召喚しています。
「それは私が来ることができる限り近いです。口は葉のようで、全体が風に吹かれる木のようでした。たくさんの枝が地面に向かって垂れ下がっていて、たくさんの根がひづめで終わっている黒い木です。そして、口から足に滴り落ちる緑のスライムは、樹液のようでした!それは丘の中腹を這い上がり、祭壇といけにえにやって来ました. それは私の夢の黒いものでした.森の外の木のこと。それは這い上がり、ひづめと口と蛇のような腕で流れました。そして男たちはお辞儀をして後ろに立ち、それから祭壇にたどり着き、そこで彼らは上に乗った何かが身もだえし、叫びました。」 ーーロバート・プロック「無人の家で発見された手記」
黒い仔山羊の画像
黒い仔山羊の画像です。なお、フリー素材ではなく出典元を表示していますのでそちらもご確認ください。
出典:A representation of one of Shub-Niggurath’s Dark Young by Michael Bukowski(yog-blogsoth.blogspot.com)
出典:Dark Young of Shub-Niggurath by Azriel Mordecai (www.deviantart.com)
出自
黒い仔山羊はロバート・プロックの小説で1951年に発表された「無人の家で発見された手記」で、逃げるウィリー少年の前に立ちはだかります。
生息地
黒い仔山羊は特定のどこかで生息しているというのは明記されていませんが、シュブ=ニグラスを崇拝しているカルトがある地域の森林で目撃されることがあります。また、シュブ=ニグラスが現れる時に産み落とされます。
生態
母シュブ=ニグラスの奉仕種族であり、、顕現しないシュブ=ニグラスの代理人として行動し、生贄を受け取ったり、カルトから崇拝を受けたり、カルトでない者を貪ったりして母親の福音を広めています。

集団行動
基本的にはまとめて産み落とされることがあり集団で動くこともありますが、カルトの前に現れるときは一体で現れ、集団で行動することはないでしょう。
狩りと食性
黒い仔山羊の食性は不明ですが、黒の仔山羊を召喚する時はある程度の大きさを持つ生贄を用意する必要があるため、生物を捕食します。また、シュブ=にグラスを崇拝していない者は捕まえて吸い付き、その餌食の養分を吸収します。
繁殖と生活周期
繁殖と生活周期については定かではありませんが、常に母から産み落とされる存在であるため、繁殖はないと思われます。
亜種ダーク・サルガッスム
黒い仔山羊は水生の黒い仔山羊(ダーク・サルガッスム)が亜種として存在します。一見すると海草の塊に見えるが塊のなかから数百本という大量の触手が現われ獲物を捕らえて食すという。
人間との関係
基本的に地球上の人間との接点はありませんが、母であるシュブ=ニグラスを崇めるカルトが召喚して黒い仔山羊を呼び寄せることができるかもしれません。カルトのものには襲い掛かりませんが、召喚された場所に崇拝していない者がいる場合は、一切容赦なく捕食します。
特徴
黒い仔山羊は漆黒の怪物であり、ロープ状の触手でできているように見えます。ずんぐりしたひづめのある足で木のように背が高く、触手の塊が通常は頭がある幹から突き出ており、しわが寄った口が緑色の粘液を滴らせて脇腹を覆っています。この神話生物のシルエットは大まかに木に似ており、身長は3.6~6mの高さがあります。s幹は短い脚で、木のてっぺんは枝分かれした体で表現されています。木に似ていることから森では気づかれないことがあります。これらのものの全体の塊は、開いた墓のようなにおいがします。
触手
黒い仔山羊は多くの触手を持ちますが、中でも4本が太く、その触手を使って獲物を捕まえることができます。捕まえられた獲物は塊にある口の一つに押し付けられて養分を吸われてしまいます。また触手を使い車をひっくり返すこともあります。
触手に巻き取られ養分を吸われると、身動きが取れなくなります。しかも、恐ろしいことに犠牲者は脱出を試みることもできません。
蹄
体から出ている部位としては触手以外にも足があり、その先は蹄のようになっています。体の大きい黒い仔山羊はその蹄を使い、激しく踏みつけることがあります。この時、「ホウホウ」と鳴いたり、唸り声を上げて踏みつけます。
踏みつけによるダメージは「2D6+DB」。複数人が隣接している場合は最大1D4人まとめて踏みつけることができます。
装甲
地球上の物質ではない黒い仔山羊の体は火器に対して強く、ダメージを1ポイントとほぼ受けません。ただし、不思議なもので近接武器によるダメージは普通に当たることができます。それでも熱、爆風、腐食、電気、毒などの攻撃は一切受け付けない特徴があります。
外見による影響
黒い仔山羊を目撃した時に探索者は正気度を失う可能性があります。森の中では大木と見間違えて気づかないことがあります。その時は正気度ロールは行われませんが、存在に気づいた時にロールが発生するでしょう。
正気度ロールによる失う正気度ポイントは「1D3/1D10」。
黒い仔山羊に関する呪文
黒い仔山羊に関する呪文として「黒い仔山羊の召喚/従属」があります。ただ、この呪文で召喚するためにはある程度の大きさを持つ生贄を用意しておく必要があります。また呪文をいくつか習得しています。
召喚には生贄のほかに魔力を注いだ儀式用のナイフが必要です。
黒い仔山羊のステータス
黒い仔山羊の詳細はマレウス・モンストロルムまたはルールブックを参照してください。
黒い仔山羊の倒し方
黒い仔山羊は体の触手を多く持つことから、複数回攻撃を仕掛けてきます。そのため届かない位置から攻撃をしたいところですが、火器に対して圧倒的な耐性を持つため、倒すことを考えると近接武器によるダメージを与える必要があります。ただし、一人で目の前に立つとその攻撃を全部捌けない限り捕まってSTRを吸われてしまします。そのため、多少なり犠牲を考えて複数人で近接戦闘を仕掛ける必要があります。なお、近寄っているとまとめて踏みつけられることもあるので体格に挟んだり取り囲んだりした方が良いでしょう。
それでも近接戦闘は危険が高いので、車両のアクセルを固定して衝突させたり、壁や天井を崩して落石によるダメージを与えたりなど距離をとりつつ大ダメージを与える方法を選択しましょう。また炎や電撃、爆破、腐食でもダメージを与えることができないので罠を使う時は重いものや尖ったものなど単純にダメージを与えるものを使いましょう。なお、多くの場合黒い仔山羊がいる場所には召喚したカルティストがいるので、そちらの対処も怠らないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?黒い仔山羊は翼を持つ巨大な蛇の神話生物です。複数回行われる触手攻撃と火器をほぼ通さない分厚い装甲、呪文を使う可能性を考えるとかなり危険です。できれば戦わない方が良いです。車両が手に入れば突撃することもできますが、移動速度を考えるとそのまま逃げた方が遥かに安全です。くれぐれも命は大事にしましょう。