対人関係技能とは|クトゥルフでの威圧・言いくるめ・説得・魅惑の使い方


クトゥルフ神話TRPGではファンタジーもののようにモンスターを退治することが中心ではなく、人間とのコミュニケーションにより物語を進めていくことがメインとなります。ゲームでは対人交渉を有利に進めるためにいくつかの技能があります。そこでロールプレイが捗るよう対人関係技能について解説します。

対人関係技能とは

クトゥルフ神話TRPGの対人関係技能とは威圧・言いくるめ・説得・魅惑や値切りなど、クトゥルフの呼び声の頃から形を変えながら使われています。現在良く遊ばれている6版と7版では判定の仕方も変わったため、技能の処理も若干変更になっています。7版では威圧や魅惑が技能として追加され、6版まで使われた信用の扱いが変わりました。これらの技能の価値は探索者と相手がどのような形で関係を持つかで定義づけすることができます。

7版の対人技能

  • 威圧・・・喧嘩腰で接する。暴力や圧力を用いて意のままに行動させる
  • 言いくるめ・・・急いで騙したり引っ掛ける。言葉巧みに相手を騙し丸め込んで行動させる
  • 説得・・・筋道を通して納得させる。長い時間をかけて相手に信じ込ませ行動させる
  • 魅惑・・・フレンドリーに接して仲良くなろうとする。肉体的魅力のほか、おべっかや誉め殺しで相手に行動させる

6版までのの対人技能

  • 言いくるめ・・・言葉巧みに相手を騙し丸め込んで行動させる
  • 説得・・・長い時間をかけて相手に信じ込ませ行動させる
  • 値切り・・・価格交渉を行い、金額を下げる
  • 信用・・・自分を信じさせることで相手に行動させる

対人関係技能の使い方

対人関係技能は相手に思うように行動して欲しい時に使うことができます。これはNPCだけではなくPC同士でも使うことは可能であるため、軋轢が生まれることを考えなければパーティーをコントロールできるかもしれません。

威圧の使い方

威圧
初期値は15%。威圧は7版から追加された技能で物理的な力、心理学的な操作、脅しなど様々な形で行われます。その結果、相手を怯えさせたり強要したりして特定の行動を取らせることができます。威圧を使うことで値下げをしたり無料にしたりすることもできますが、これは恐喝であるため取引後に通報されるかもしれません。なお威圧では刃物を突きつけるなどするとキーパーの裁量で威圧の難易度が下がったりすることもあります。

威圧のプッシュ

威圧はプッシュすることが可能です。ただしプッシュするにはより強力な威圧をかけなければなりません。ただ威圧のプッシュは対人関係において一番最後のコミュニケーションになります。プッシュロールに失敗すれば相手を激しく傷つけてしまうことがあるかもしれませんし、何をされても心を閉ざしてしまうかもしれません。

なお、威圧に失敗して別の技能(説得や魅惑)に切り替えた場合でもこれは2回目のロールとみなされプッシュと同じ扱いをします

言いくるめの使い方

言いくるめ
初期値は5%。言いくるめの使い方は誤魔化し、騙し、間違った方へ誘導することに限定されます。この技能の特徴は一時的には騙せても時間が経つと相手は騙されたことに気づくところにあります。言いくるめによる値下げは相手を騙すことで値段を引き下げさせることであり、相手はすぐに騙されたことに気づきます。そのため2回目の取引がある場合は1回目の損失を取り返そうとするかもしれません。

言いくるめのプッシュ

言いくるめはプッシュが可能で、近づき馴れ馴れしくしたり、相手を騙すような演出が必要になるでしょう。もしプッシュに失敗した時は相手が言いくるめる時に失礼なことを言って気分を害したり、怒らせて殴られたり、名誉毀損で訴えると言われたりします。

なお、言いくるめに失敗して別の技能(威圧や説得)に切り替えた場合でもこれは2回目のロールとみなされプッシュと同じ扱いをします

説得の使い方

説得
初期値は7版10%、6版15%。特定の考えや概念や信念を筋道立てて話し、意見交換を通して納得させる技能です。納得した相手は自分の意思により探索者が望む特定の行動をとります。最低でも30分かけて相手の考えを変えるため、短時間で効果を得たいのであれば言いくるめの方が早いでしょう。説得できた相手は言いくるめと違いその効果はしばらくの間持続します。なお説得で値切りを行なって成功した場合、相手はいい取引ができたと確信します。

説得のプッシュ

説得はプッシュが可能で、説得のための演出を準備したり話が聞きやすくなる場を開いたりとすることで2回目のロールが可能です。もしプッシュにした時は大きな演出を用いた場合は大ごとになり、大勢の第三者がいりのであれば対象は公衆の面前で侮辱されたと感じるかもしれません。

なお、説得に失敗して別の技能(威圧や魅惑)に切り替えた場合でもこれは2回目のロールとみなされプッシュと同じ扱いをします

値切り

値切りは6版までの技能で7版では説得に統合された技能です。この技能は物品の購入や情報料など支払う金額に対して交渉をする技能であり、それ以外では使い道がありません。所持金が乏しい探索者であれば重要に感じるかもしれませんが、実際のプレイで決定的なアクションにつながることは少ない技能です。所持金を固定してショッピングして周り、残った金額によってSAN値が回復するようなシナリオを作れば値切りが連発されるかもしれません。なお、値切りに成功した場合は相手もいい取引ができたと思うことから説得と同様の感じになります。

魅惑の使い方

魅惑
初期値は15%。7版から追加された技能で、肉体的な魅力やおべっか、誘惑術など好意を抱かせて特定の行動をさせることができます。単純にフレンドリーに接する場合も魅惑を使うことになります。また温かみのある性格であることも表すこともあります。なお魅惑で値切りを行うこともでき、成功することで丸め込まれた相手は好意で値下げをしてくれます。これは言いくるめのように騙された感じは出ません。

魅惑のプッシュ

魅惑はプッシュすることも可能で、相手にあからさまな好意を見せつけたり高価な贈り物をしたり、特別な秘密を打ち明けることで好意を持たせたりすることができます。ただし、プッシュに失敗した場合は相手に距離を置かれたり、いき過ぎた好意抱かれたり、好意をよく思わない第三者が介入するなどが起こります。

なお、魅惑に失敗して別の技能(威圧や説得)に切り替えた場合でもこれは2回目のロールとみなされプッシュと同じ扱いをします

信用(6版)の使い方

6版以前のルールブックでは信用は対人技能の一つになります。6版では自分を信用させるための技術であり、相手に対しての物乞いや信用状が必要な場面を乗り切るときなどに使用することができます。

対人関係技能への心理学

心理学は相手の嘘や心理状況を読み取ることができるため、対人関係技能すべてに対して対抗する技能になります。相手の心理を読み取るのであれば相手の求めている特定の行動を理解することができるのでその口車には乗らないですし、口が達者な人間に対して嫌悪感を持っている場合があります。

まとめ

いかがでしたか?7版では威圧や魅惑ができたことで、人との関わり方がより細かくなっています。対人関係技能はロールプレイの基本であり、NPCとどのような関わり方をするかその立ち位置がはっきりします。友好的な立場になるのか敵対的な立場になるのかは探索者の振る舞い次第であり、シナリオの難易度も変わってくるでしょう。このような立ち位置は実際のロールプレイに影響が出る部分なので、それを踏まえてNPCとも関わりを持ちましょう。

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クトゥルフ神話TRPGの最新版のルールブックです。能力値の見直しや技能の変更、プッシュロールや戦闘マヌーバの追加など、6版のテイストを継承してルールが新しくなりました!神話生物の情報もあるのでこれ一冊で遊べます。キーパー、プレイヤー必携のルールブックです。

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